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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2020814日に掲載した第2報がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第3報修正3として掲載します。
第2報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10910/

 

(2021年4月18日 修正3 ;追記)

2021491841分にNHK福島からは、ガス管施工会社と法定点検の委託を受けた保安機関が県から注意を受けたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

福島県は、業務上過失致死傷の疑いで捜査を進めている警察から関係資料が返還されたことを受けて、去年12月、ガス管を設置した「I石油」と店のガス設備の法定点検を委託されていた保安機関の「郡山LPガス保安管理センター」を立ち入り検査しました。

その結果、ガス管がコンクリートの床と接していて国の基準に適合していなかったとして、「I石油」を文書で注意しました。

また、「郡山LPガス保安管理センター」に対しては、4年に1回と定められているガス設備の法定点検の周期を守っていなかったとして、文書で厳重注意しました。

I石油と郡山LPガス保安管理センターは、NHKの取材に対し、いずれも「コメントできない」としています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20210409/6050014109.html

 

411915分に朝日新聞からは、法定点検は4年を超えて行われていたという、同趣旨の記事がネット配信されていた。

県によると、昨年12月の立ち入り検査で、設備の点検が、4年を超えて行われていたことが確認された。

 

(ブログ者コメント)

〇LPG配管を床に接して敷設するなど、素人か?と感じたので、I石油がどのような会社か調べてみたところ、タウンページに「ガス器具、ガソリンスタンド、薪炭、燃料店」と書かれている程度の情報しか得られなかった。
 https://itp.ne.jp/info/074824616000000899/ 

〇一方、郡山LPガス保安管理センターについて調べたところ、福島県LPガス協会所属の、販売店から委託されてガスの法定点検を行っている組織だった。
 
https://fukushimalpg.or.jp/customer/security_center.html 

その位置づけはLPガス保安業務ガイド(経産省他)の下図参照。

https://www.lpgpro.go.jp/guest/text1/pdf/H22_2010/2_2_2010.pdf 

ただ公的組織ではなく、プロパンガス・住宅設備機器の販売会社が運営していた模様。
https://sunenergy.jp/customer/center/ 

〇センターが行う法定点検に「配管が床に接していないこと」という項目は入っていなかったのだろうか?と思い、調べてみたところ、LPガス保安業務ガイド(経産省他)には下記が掲載されているだけで、当該項目は入っていなかった。
しかしながら、「塗装等が損傷していないこと」を確認するのに、配管が床に接していたのでは、配管の下側が確認できない。
その意味で、点検すべき項目の一部を点検していなかった、ということになりそうな気がした。

28
【点検項目】
 7.バルブ・集合装置・供給管・配管及びガス栓の欠陥
【判定基準】 
  ①バルブ・集合装置・ 供給管・配管及び ガス栓に使用上
   支障のある腐しょく、割れ等の欠陥がなければ「良」
【解説等】
調整器から末端ガス栓まで。

1 使用上支障のある腐食、割れ等の欠陥がないこと。
2 金属部分にいちじるしい腐食のないもの。
3 ひび割れ、損傷のないもの。

29
【点検項目】
 8.バルブ・集合装置・供給管および配管の腐食防止
   措置
【判定基準】 
  ①バルブ、集合装置、供給管及び配管には腐しょく
   を防止する措置が講じてあれば「良」
【解説等】 
 1 白ガス管の亜鉛メッキ及び塗装等が損傷していない
   こと。



(2021年7月31日 修正4 ;追記)

20217281210分にYAHOOニュース(福島民友)からは、事故が起きて1年、事故で顔面を粉砕骨折するなどした女性の事故当時の状況や現状などが、下記趣旨でネット配信されていた。

事故は、30日で発生から1年を迎える。

顔を粉砕骨折するなどの重傷を負った同市の女性(47)が初めて報道機関の取材に応じ、「事故で一生背負っていかなければならない体と心の傷を負った。今でも闘っている被害者を置き去りにしないでほしい」と語った。

4度の手術を経験し、現在も治療を続ける女性は、日々、事故と向き合っている。

事故に巻き込まれたのは、自宅敷地にある美容室が開店して約1年たち、軌道に乗り始めたころだ。

昨年730日、女性は長男を高校に車で送り届けた後、現場近くの銀行の現金自動預払機(ATM)コーナーに立ち寄った。

ポーチから現金を取り出そうとしたところで記憶が途切れた。
「爆発音も聞いていないし、爆風も感じていない。
 痛みを感じる余裕すらなかった」。

道路を挟んで向かいの店で爆発が起き、爆風で2メートル先の壁まで吹き飛ばされた。
女性は病院に搬送され、9時間に及ぶ手術を受けた。
爆風で顔の右側は引き裂かれ、顔の骨も粉々に折れていた。
歯も歯茎ごと飛ばされた。
顔の神経は6本断裂し、手術で回復したのは4本のみ。
今もまひが残る。

事故後の記憶があるのは3日後。
集中治療室のベッドの上にいた。
声が出せなかったため、当時中学生の次男と筆談でやりとりし、自分の身に起きたことを知った。

「僕はお母さんが爆発事故に巻き込まれたと聞いた瞬間、絶望的でした」とのメッセージに、痛み止めなどの影響で意識もうろうとしながら、「おかぁ頑張るよ」と必死で返した。

一般病棟に移った後も、顔の感覚はなく、水を飲むのにも一苦労だった。

当たり前にできていたことができなくなったことが怖かった。
「なんで生き残ったんだろう」。
現実が受け入れられず、そう思うこともあった。

初めて自分の顔を見たのは8月中旬。
夫や医師らに見守られながら鏡をのぞくと、かつての自分の顔とはかけ離れた見覚えのない顔が映っていた。
涙があふれた。

しかし、一度現実を受け入れてからは、気持ちが切り替わった。
「家に帰って子どもたちに会いたい。仕事もしたい」。
懸命な治療とリハビリにより、930日に退院した。

美容室は11月に再開。
「お客さまが次々に来店してくれた。感謝の気持ちでいっぱいだった」。

しかし、今年に入ってからも2回手術をし、そのたびに数カ月間の休店を強いられた。
「お客さまに迷惑を掛け、心苦しい」と胸の内を明かす。

治療費は基金から支払われているが、いつまで支払われるかは不透明で、不安な日々は続く。

今でも顔の痛みやしびれに悩まされ、事故の記憶がよみがえることもある。
「元の体と奪われた時間を返してほしい」と、心情を吐露する。

1年間、関係者が直接謝りに来ることはなかった。

「私や家族は、今も恐怖や痛みと闘っていることを忘れないでほしい」。
平穏な日常が奪われたことへの悔しさは、消えることはない。

 

【責任所在不明、補償進まず】

爆発事故のあった周辺では、住宅や店舗の復旧はほぼ終えているが、責任の所在が分かっていないことから、被害を受けた人や建物に対する補償は依然として不透明な状態が続いている。

「しゃぶしゃぶ温野菜」をチェーン展開するレインズインターナショナル(横浜市)と店舗を運営する高島屋商店(いわき市)は、事故後、責任の所在が判明するまでの暫定措置として被害対応基金を設立した。

レインズインターナショナルによると、基金は2億円まで増額したという。

事故から1年を迎えるのを前に、同社は「被害者に対しては、設立した基金を通して補償を継続してまいります」とコメントした。

事故について、郡山署は引き続き、業務上過失致死傷の疑いで捜査している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c359c849caac190048bbf55edacf7454e9fc3302

 

7301113分にYAHOOニュース(朝日新聞)からは、周辺では建物232棟が被害を受け、車両などを含め損害額は12億円だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

昨年7月に起きたガス爆発事故から、30日で1年となった。

20人が死傷した事故の原因について県警が捜査を続けているが、原因究明や責任の所在をはっきりさせるのは時間がかかりそうだ。

郡山消防本部によると、周辺の建物232棟が被害を受けた。

車両57台などを含めた損害額は約122600万円にのぼる。

現在、現場はドラッグストアの建設予定地となっている。

周囲の建物も多くは修理され再建されているが、事故の責任と補償については現在も明確になっていない。

現場に隣接する通信設備会社「N社」は、4階建て本社や倉庫など5棟が被害を受けた。
社有車約20台や倉庫内の在庫商品を含め、損害は約2億円にのぼる。
全て保険でまかなったといい、担当者は事故の補償について「警察の捜査が続いているので、見守っている状況だ」と話す。

近くに住んでいた男性(64)は、木造2階建て一軒家が全壊した。
妻と長男とともに避難所や市営住宅に避難していたが、保険と店の親会社などが設立した基金で約3千万円を捻出し、昨年12月に自宅を再建できた。
「時間のかかる裁判にならず、基金で迅速に援助してもらい助かった」と話す一方で、「再発防止のためにも事故原因を早く究明し、責任者には謝罪してほしい」と訴える。

レインズインターナショナルによると、被災者からの住宅や車両、家財道具などの被害、回復相談は延べ約600件。

同社などが設立した郡山事故被害対応基金から「加害者が負担すべき金額を加害者に代わって立て替えている」という。

郡山市は今年2月、責任があると思われる関係6者に対して総額約550万円の損害賠償を請求。

賠償の意向などについて、6者と書面でのやり取りが続いているという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/dd582765a71bdbe7e005890c6791f1e88b5ce8b4 

 

(2021年9月3日 修正5 追記)

202192217分に産経新聞からは、運営会社や工事業者などが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

福島県警は2日、業務上過失致死傷容疑で、当時の店運営会社社長やガス工事業者、点検機関の担当者ら4人を書類送検した。
捜査関係者への取材で分かった。

書類送検容疑は平成18年の店建設時、工事業者が国の基準に違反して湿気に弱いタイプのガス管を調理場のコンクリートの床にじかに設置。

運営会社の管理が不適切だった上、点検機関が問題ないと判断、配管が腐食し穴から漏れたガスに着火、爆発させて20人を死傷させたとしている。

爆発直前に店に入り死亡した内装工事の責任者、古川さん=当時(50)=にも事故につながる過失があったとして、業務上過失傷害容疑で書類送検した。

https://www.sankei.com/article/20210902-5GYWDZWOPJMVJMSI6SPWJMB4LU/

 

922327分にYAHOOニュース(時事ドットコム)からは、死亡した男性は爆発との関係が否定できないとして書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

・・・・改装工事を担当していた男性が死亡した。

県警は、男性も爆発との関係が否定できないとして、業務上過失傷害の疑いで書類送検した。 

https://news.yahoo.co.jp/articles/a7839ab7fd6bb86c6ee2ca2c8eedbcde31cdcd09

 

(2023年3月24日 修正6 ;追記)

202332191分にYAHOOニュース(福島民友)からは、消防の事故報告書にはスイッチを入れた瞬間に引火した可能性が高いが物的証拠がないので特定はできなかったと記されているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

郡山消防署は20日までに火災調査報告書をまとめ、床に露出した状態で設置されたガス管が腐食しLPガスが店内に漏れ出した可能性が高いとした上で、「(爆発で死亡した)改修工事業者の男性が照明器具、換気扇、エアコンなどのスイッチを入れるなどし、充満したガスに引火、爆発した」と判定した。

発火源については、たばこ、放火、静電気などの可能性は低いと判定。

一方で、照明器具、換気扇、エアコンについては、男性がスイッチを入れて通電した瞬間に引火した可能性が高いという。

ただ、いずれも物的根拠がなく、特定はできなかった。

また、爆発の被害が広範囲に及んだ原因は、「爆発が起こった建物の気密性が高く、圧力が高まったため」と推定されるという。

郡山消防署は213月に報告書をまとめたが、福島県警が捜査中のため、不開示としている。

郡山市が店の運営元の高島屋商店などに損害賠償を求めた訴訟で、原告側が同報告書を証拠として地裁郡山支部に提出。

福島民友新聞社が同支部に開示請求し、内容が判明した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/235427569c110d539ebfbc3d8016dcf3e83d65c1 

 

(2023年4月2日 修正7 追記)

20233311816分にNHK福島からは、書類送検されていた5人は全員不起訴になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

警察は、ちゅう房のガス管に腐食による亀裂や穴が生じ、そこから漏れたプロパンガスに引火したとして、おととし9月、いずれも当時の、店の運営会社の社長とガス管を設置した会社や点検をした保安機関の担当者、それに死亡した男性のあわせて5人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検していました。

福島地方検察庁は、平成18年の店舗建設時に国の基準に沿わない形でガス管を設置しながら腐食を防ぐ措置をとらずに放置した過失や、法定点検を委託された保安機関が腐食を見落とすなどした過失、それに、店の運営会社が日常的な点検や安全管理を徹底しなかった過失などを捜査した結果、「認定することが困難と判断した」などとして、31日、5人全員を不起訴にしました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20230331/6050022248.html 

 

4189分にYAHOOニュース(福島民友)からは、改装業者の男性は死亡しているので不起訴処分になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

5人のうち4人は嫌疑不十分で不起訴とし、死亡した改装工事業者の男性は容疑者死亡で不起訴処分とした。

福島地検は、ガス管の管理状況をはじめ、業者によるガス管の腐食防止措置の状況、点検業者がガス管の腐食部分を見落としたかどうかなどを捜査していた。

事故後、経済産業省がまとめた調査報告書では、調理場のシンク下のコンクリートの床面に設置されていたガス管が腐食し、亀裂部分からガスが漏えいしたと指摘していた。

郡山消防署がまとめた調査報告書では「(死亡した)改装工事業者の男性が照明器具、換気扇、エアコンなどのスイッチを入れるなどしてガスに引火、爆発した」と判定している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/857df1d01da715d019c76095738fe84281fb15a2 

 

41953分にYAHOOニュース(福島民友)からは、内装業者の男性は改装を行うことをガス会社に伝えていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

地検によると、2006年の新築工事の際、工事業者が腐食防止措置をせず、ガス管を調理場の床に直接設置。

点検機関が管の腐食を見逃し、店側の管理も不十分だったため、ガス漏れにつながったとみられる。

死亡した内装業者の男性は改装工事を行うことをガス会社に伝えておらず、店内で何らかの方法で電気火花を発生させ、ガスに引火したとみられる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/50af2738a5d1011a5ea717ae33e567b541e2ea80 

 

 

  

  

   

 

  

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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