2018年4月1日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
広島県府中町立府中中学校で2009年、教員の指示で窓を開ける際に校舎4階から転落し、重い障害を負ったとして、元生徒の20代女性と家族が町に約1億4000万円の損害賠償を求めた訴訟で、広島地裁は30日、学校側の過失を認め、町に約1億1000万円の支払いを命じた。
判決によると、女性は当時2年生で、卓球部に所属。
4階廊下で練習中、顧問の女性教員から高さ約2mの位置にある窓を開けるよう指示を受けた。
窓は上下2段の構造で、女性は開いた状態の下の窓の枠に足を掛け、上の窓を開けようとして誤って約10m下の駐車場の屋根に落ち、重度の後遺障害が残った。
判決は、教員が日常的に同じ方法で上の窓を開けていたことを指摘。
「(指示をすれば)生徒が同様に窓枠に上り、バランスを崩して転落する危険性を予見できた」とし、脚立を使うよう指導するなど転落防止措置をとるべきだったと判断。
後遺障害による逸失利益などの支払いを命じた。
出典
『損害訴訟 校舎転落後遺症 広島・府中町に1.1億円賠償命令』
https://mainichi.jp/articles/20180401/ddm/041/040/074000c
3月30日18時50分にテレビ新広島からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9年前、府中町の中学校で女子生徒が校舎の4階の窓から転落し後遺症を負った事故で、広島地裁は学校側が転落を防止するための措置を怠っていたとして、1億1000万円あまりを支払うよう命じた。
この事故は2009年8月、府中町立府中中学校で、校舎4階の廊下でクラブ活動をしていた当時2年生の女子生徒が、上下2段に分かれた窓の上の窓を開けようとして外側にバランスを崩し、およそ10m下の屋根に転落したもの。
元女子生徒は右目を失明し、高次脳機能障害などの後遺症を負った。
元女子生徒と両親は、学校が安全措置を怠ったとして損害賠償を求めていたが、広島地裁の龍見裁判長は、「窓枠に手すりなどの転落を防止するための器具は設置されておらず、教師から脚立の使用などの指導や指示もなかった」と指摘し、学校側の責任を認めた。
その上で、府中町に1億1200万円あまりを支払うよう命じる判決を言い渡した。
出典
『広島 中学女子転落事故で町に約1億1千万の賠償命令』
http://www.tss-tv.co.jp/tssnews/000001036.html
(ブログ者コメン)
テレビ新広島から放映された写真によると、広い廊下に卓球台が数台、1列に並べられている。
そして、廊下の天井は高さ3mほど、窓の高さは上下とも1mほどのように見える。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。