2015年10月27日9時30分に毎日新聞から、『校舎;劣化点検694校未実施 検査院指摘』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
建築基準法で義務づけられている校舎の劣化や損傷の点検(建築点検)が実施されていない公立小中学校が、少なくとも全国45市町村694校あることが、会計検査院の調べで分かった。
2052校では、点検は実施されたものの、必要な修繕がされていなかった。
検査院は、文部科学省に、適切な校舎の維持管理を周知するよう、改善を求めた。
建築基準法は、市町村に、建築点検を原則3年に1回以上実施することを義務付けている。
検査院は、大阪、神奈川など20府県616市町村8408校を抽出、2009〜12年度の点検実施状況と判明した不備の修繕状況(14年4月時点)などを調べた。
水戸市など9市町は対象校の7割超、宮崎県延岡市など36市町村は対象全校で点検が実施されていなかった。
千葉市など192市町村は、点検で判明した天井の損傷など延べ2万1871件を修繕せず、その5割は判明から3年以上放置されていた。
消防法が半年か1年ごとに実施するよう求めている消火栓の劣化などの点検(消防点検)は、全校で実施されていたが、353市町村3392校で、火災感知器の故障など延べ計1万7904件を修繕していなかった。
市内の43小中学校すべてで建築点検をしていなかった延岡市の担当者は、「財政事情が厳しく、外部の点検業者への委託費の予算を確保できなかった」と説明。
今年度予算で委託費680万円を計上したが、「修繕が必要なら改めて財政措置が必要になる。点検や修繕の国庫補助があれば」と話した。
文科省の担当者は、「校舎の維持管理は予算確保も含め市町村の責任だが、老朽化が著しい場合は国庫補助がある大規模改修を選択する道もある」と指摘している。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20151027k0000m040131000c.html
(ブログ者コメント)
会計検査院HPに掲載されている資料には、以下のように記されていた。
<事例>
茨城県水戸市は、平成21年度から24年度までの各年度に、検査の対象とした管内の 公立小中学校24校について消防点検を実施しており、その結果、要是正事項は延べ187 件となっていた。
そして、この中には、公立小中学校に設置されている自動火災報知設備が経年劣化や配線不良のため作動しなかったり、避難器具がフェンスなどの支障 物があるため、避難時に使用できなかったりするなどしていたものが含まれていた。
しかし、同市は、日常的に使用する施設設備の改修等を優先的に実施しているなどとしていて、上記の24校における要是正事項187件のうち20校の86件(要是正事項件数全 体に対する割合45.9%)について是正しておらず、このうち、61件(同32.6%)については 3年以上の間、是正していなかっ た
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/27/pdf/271026_zenbun_06.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。