2015年10月27日4時22分に朝日新聞から、『ネットの記事、実はステマ広告・・・おわびや釈明相次ぐ』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
インターネットを通して配信されるニュース記事が実は広告だとしたら――。
そんな事態が今年の春以降、相次いで発覚し、ニュースサイトや広告会社がおわびや釈明を続けている。
なぜ、「広告」の表記が抜けるのか。
問題提起したのは、ブロガーの山本さん。
「広告」と表記することなしに、さくらのように第三者を装って良い評判を流すなど、特定の企業や商品に好意的な「記事」がいくつも書かれていると、自らのブログで4月に告発した。
広告の形式や内容が記事と一体化していて、「ステルスマーケティング」(ステマ)とも呼ばれる。
レーダーに映りにくいステルス戦闘機のように、ステルスは「こっそり行う」という意味。
1、2年前から広がり、対象となる商品は、化粧品や健康食品、ゲームなど幅広い。
例えば、「通信会社はA社のサービスが一番早い」といった、褒め言葉が添えられる。
最大手ニュースサイト「ヤフーニュース」も7月、ステマ広告について、「優良誤認として景品表示法違反に問われる可能性もある悪質な行為。積極的に排除し撲滅したい」との考えを公表し、マイナビニュースなど2社3媒体との契約を解除した。
その後も、9月に1社の配信を終了させ、12月までに複数社の配信を打ち切る予定という。
朝日新聞の取材に、マイナビ広報部は、「チェック態勢が甘かった。現在は、タイアップ記事に提供会社名を明示し、広告企画と編集記事の区別を明確にしている」と話す。
AOLオンライン・ジャパンでも、掲載された「自動車会社のCMがカッコよすぎると話題になっている」という記事がステマ広告と指摘された。
この記事作成に子会社が関与したとされた博報堂の広報室は、「子会社の社員がお得意先のPRになると考え、『可能であれば記事として使ってほしい』と、自社の判断でAOL側に出した。広告ではなく記事だった」と説明する。
山本さんは、「ステマ広告は通常の広告より読まれやすく、利益率が高いから、手を出す例が後を絶たない。ステマはネット上のニュースの信頼性に関わる深刻な問題だ」と訴える。
約200社が加盟する日本インタラクティブ広告協会(JIAA)は、3月、形式や内容が記事と一体化した広告について、記事と誤認しないように「広告」と表示し、広告主を明示することなどを盛り込んだガイドラインを策定したばかり。
「一部に広告表記なしでいいという誤解があったのでガイドラインを設けたが、今後は問題意識をより高めたい」と話す。
「ウェブニュース一億総バカ時代」の著書があるニュースサイト編集者三田ゾーマさんは、企業の働きかけでステマが広がっている、と明かす。
「スポンサー企業や広告会社と連携するステマが多いのは、生活関連情報や新商品などを扱う『ライフ欄』。
特定の商品名が単独で唐突に出てきて、称賛されるパターンが多い」と言う。
新聞記者とニュースサイト編集の経験がある藤代裕之・法政大准教授(ネットメディア論)は、「JIAAのガイドラインは厳格な内容だ。ヤフーなど主要企業が対応に動き出し、対策は進みつつある。記事を装った広告をなくすには、見出しで釣ってページビューを稼ぐような手法をやめ、記事の質を良くするしかない。記事の信頼性が落ちれば、掲載するメディアとその広告に対する信頼性も損なわれる。良質な記事の作り手の支援や育成をすべきだ」と話している。
出典URL
http://digital.asahi.com/articles/ASHB86QYQHB8UPQJ00T.html?rm=604
(ブログ者コメント)
本件、数年前に報道された芸能人によるやらせブログ広告を思い出させる。
概要は、下記記事参照。
(2012年2月2日 7時0分 日本経済新聞 電子版)
『芸能人とペニオク、その見え見えの関係 ネットでお金をカモられない方法 』
http://www.nikkei.com/news/print-article/?ng=DGXNASFK1601R_W2A110C1000000
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。