2015年8月30日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5168/
(2016年11月9日 修正2 ;追記)
2016年11月2日付で毎日新聞神奈川版から、酸素が漏れた際にバルブが振動し、その火花で発火したとの推定最終報告が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月1日11時58分にテレビ朝日から、11月1日17時10分にNHK首都圏NEWS WEBから、11月3日17時20分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、第1報ともども、タイトルも修正した)
防衛省と外務省は、1日、米軍から提供された火災原因の調査結果と再発防止策を盛り込んだ最終報告書を市に示した。
米国の爆発・火災専門調査機関の科学的調査でも、原因は特定されなかった。
爆発事故は、昨年8月24日未明に発生、倉庫1棟約900m2を全焼した。
米軍の要請で市から消防車が出動したが、倉庫内の保管物が分からず、放水による危険も想定されたため、到着して約6時間も消火活動ができなかった。
住宅街から約400mしか離れておらず、市と周辺住民が、原因究明と再発防止を強く求めていた。
米軍からの最終的な報告では、原因を不特定としながら、推定される可能性として、「保管していた酸素ボンベの一つにガスケットの欠陥かバルブの機能不全があり、漏れた酸素でバルブが振動。発生した火花が空気中のちりなどに引火し、火災の熱で付近の酸素ボンベが過熱され、次々と破裂したと考えられる」とした。
市によると、米軍は再発防止策として、酸素ボンベを倉庫で保管する場合は点検作業を定期的に行うほか、保管するボンベの数を減らす、緊急時の連絡体制を強化する、消火設備を点検するなどの説明があったという。
また、火災が発生した場合、倉庫に保管している物品の詳細リストを市消防に公開し、すぐに放水の可否が判断できるようにすると説明した。
報告を受け、市消防局は、米軍の立ち会いで危険物を保管する屋内貯蔵庫に立ち入り、保管状況と安全性を確認した。
会見で、同市の高野・渉外部長は、「これまで(倉庫の)中にあるものを可能な限り公開してほしいと要請してきた。火災時は見せるというのは、最初の一歩になる」と話した。
出典
『相模原・米軍施設爆発 補給廠爆発火災 出火原因特定されず 米軍、市に再発防止策』
http://mainichi.jp/articles/20161102/ddl/k14/040/242000c
『酸素ボンベの欠陥が原因か 相模原米軍基地で火災』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000086799.html
『補給廠爆発 酸素ボンベ欠陥か』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161101/4021971.html
『火災時、倉庫の物品公開…再発防止へ米軍補給廠』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161102-OYT1T50032.html
11月2日付で朝日新聞湘南版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、米軍が火災原因の可能性として挙げたのは、倉庫に保管されていた酸素ボンベの欠陥。
バルブやパッキンに不具合があり、酸素が漏れて振動、ほかのボンベとの摩擦で発火したのではないかと推定している。
ただ、市は「一般的には考えにくい」との見方だ。
(ブログ者コメント)
第1報では、米軍の中間報告として、噴出した酸素が金属との摩擦で発火したとの原因推定だったが、最終報告では、違う推定になっている。
中間報告時の見解はあり得る話だと思っていたのだが、今回NHKで放映されたボンベの写真を見る限り、ネック部は溶けていないように見える。
そのことから摩擦発火説はキャンセルされたのかもしれないが、振動説もイマイチ説得力に欠けるような気がしている。
米軍の調査には、どのような専門家が加わったのだろうか?
(2018年6月29日 修正3 ;追記)
2018年6月26日2時0分に神奈川新聞から、米軍は酸素保管量を10分の1にしたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2015年に相模原市中央区の在日米陸軍相模総合補給廠で発生した爆発火災に絡み、同市は25日、消防職員らが同補給廠で、倉庫内の酸素ボンベの保管状況について、米軍側から説明を受けたと明らかにした。
同年8月の爆発火災では、酸素ボンベなどを保管していた倉庫が爆発して全焼。
保管されていた酸素ボンベの欠陥が原因と推測されたため、米軍は保管を一時中断したが、5月末から再開していた。
米軍は、酸素ボンベ保管用に補給廠北西部に新たに専用倉庫を整備したと説明。
ボンベを小型化し、保管する酸素の量は以前に比べて10分の1に削減されたという。
爆発火災時には、米軍の担当者が保管物の種類を把握しておらず、駆け付けた市消防が鎮火間近まで放水を控える事態になった。
そのため、米軍は酸素ボンベに管理番号を添付して保管状況を把握できるようにしたとも説明。
市は、事故防止に向けた安全対策の徹底と保管物に関する適切な情報提供を要請した。
出典
『米軍相模補給廠の酸素ボンベ小型化 15年に爆発火災』
http://www.kanaloco.jp/article/341450
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。