今月19日、喬木村の水路で大量の魚が死んでいるのが見つかり、水路の上流に工場を持つ菓子の卸会社が記者会見を開き、工場の排水が原因の可能性があるとして、謝罪した。
喬木村阿島では、今月19日に天竜川に流れ込む狭い水路でおよそ100匹の魚が死んでいるのが見つかり、県などが原因を調べていた。
この水路の上流には、菓子製造や卸売りを行っているM社の工場があり、27日、村の福祉センターで、社長らが記者会見を行った。
会見によると工場では、2年に1回ほど機械の洗浄を行っていて、洗浄後の排水は近くに流していたという。
今月19日に業者が機械の洗浄を行い、その際、使用した水は中和剤で中和したうえで水路に流したが、実際には中和剤を入れたあと、かき混ぜる時間が短かかったという。
このため、排水が十分に中和されないまま水路に流れ、魚が酸欠で死んだ可能性が考えられると説明している。
会見で社長は「確認不足や知識の欠如で多大な迷惑や不安を与えたことを心からおわびします」と謝罪した。
一方、県が19日、水路の水を採取して行った水質検査の結果が今日発表され、それによると、水は強い酸性を示していたうえ、基準値の600倍を超えるフッ素が含まれていたという。県では、こうした水質の変化が影響を及ぼし、魚が死んだと見られるとしている。
22日に再度行った水路の水の水質検査では、こうした異常は見られなかったという。
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5月27日付で長野朝日放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
M社によると、喬木工場で18日と19日に冷凍設備のメンテナンスをした際、洗浄液に含まれる弱酸性の過酸化水素が分解されないまま水路に流れてしまった可能性があるという。
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5月28日付で中日新聞長野版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
会見で社長は「喬木工場のメンテナンス洗浄で出た排水を誤って水路に流した。中和不足で水生生物に影響を及ぼした可能性がある」と陳謝した。
同社によると、メンテナンス洗浄は年一回。今年は洗浄剤の使用量が多く、洗浄水に規定以上の中和剤を投入し、15分間循環させた。そして、業者は適正に中和されたか確認しないまま、例年通り排水溝に流した。
ここの配管は、同社は下水につながると勘違いしていたが、実は水路につながっていた。
排水の約1時間後に工場の下流のみで魚の死亡が分かり、工場近くで被害が大きいため、社内調査を進めて分かった。
県によると、有害物質を適正に中和して無害化すれば、水路に流しても問題はないが、社長は「今後、洗浄水は産業廃棄物として処分する。再発防止のため、この配管は使えないようにする」と述べた。
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(ブログ者コメント)
いろいろと問題があったようだが、間違った方法で作業していて過去に問題が起きていなくても、ちょっとした条件の変化で問題が表面化することがある・・・そんな教訓も感じ取れた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。