2014年8月13日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
※第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4181/
(2014年12月3日 修正1 ;追記)
2014年11月26日15時0分に毎日新聞から、この高校は雷警報器を設置することを決めたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月30日13時27分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
事故のあった私立誠信高校は、角紳一・中部大教授(高電圧工学)からアドバイスを受け、雷雲の接近を知らせる雷警報器を設置することなどを決めた。早ければ来月から運用を始める。
電力会社やゴルフ場などで使われているが、教育現場への導入は珍しいという。
警報器は、バスタ技研(東京都)製の「サンダーメーター」。
アンテナ設置地点から半径40km圏内の雷の活動を感知し、落雷の可能性がある10〜15分前に警報を鳴らす。
同社は、これまでに約700台を販売している。
同校は、音が鳴る警報器を職員室に置くとともに、グラウンドにいる生徒に迅速に伝わるよう、点滅するライトを設置する。費用は156万円。
また、その情報を教職員の携帯電話に送って注意喚起する。
さらに、積乱雲の突発的な発生に対応するため、気象情報提供会社「フランクリン・ジャパン」(神奈川県)と契約。
屋外の部活動を指導する教諭の携帯電話などで、
○落雷の予測とその確率
○落雷速報
○気象台の注意報や警報
などの雷予報情報を受信し、天候の急変に対応する。
初期費用は約44万円で、情報提供料として年間約45万円かかる見込みという。
同校は、事故以前も雷対策としてバックネットの支柱に避雷針を12本立てたうえ、職員が積乱雲の動きや雨の強さを予測する気象情報を確認するなどしてきたが、事故を機に、より精度の高い安全対策を講じることにした。
教職員向けの生徒指導細則にも、
〈1〉毎朝、気象情報を確認する
〈2〉天候の様子や変化に注意し、雷発生時には屋内に移動する
〈3〉雷雲が遠ざかり、20分以上経過して気象庁の情報を基に活動再開の可否を審議する
などを加えた。
来年の生徒手帳にも、こうした注意を盛り込む予定だ
平松教頭は、「生徒の命を守るという責任を果たさなければならない」と話す。
角教授は、「学校単独で複数の雷対策を導入した例は聞いたことがない。教育現場での事故防止策のモデルケースになる。生徒が落雷で亡くなった事態を重く受け止め、各学校では天気予報や天候に注意するなど、出来ることから取り組んでほしい」と話している。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20141126k0000e040212000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141130-OYT1T50031.html
(2015年8月9日 修正2 ;追記
2015年8月5日19時4分に毎日新聞から、下記趣旨の後日談的記事がネット配信されていた。
落雷事故が起きてから6日で1年。
一人息子を失った母ゆかりさん(39)は、「あっという間の1年だった。こんな悲しい事故は翔輝を最後にしてほしい」と話している。
落雷があったのは午後1時15分ごろ。降雨で一時中断した練習試合が再開した直後だった。
遠くで雷鳴が聞こえたかと思うと、約10秒後にドーンという音とともに稲妻が走り、マウンドにいた翔輝さんが倒れた。
観戦していたゆかりさんもマウンドに駆け寄り、教諭が自動体外式除細動器(AED)で蘇生を試みている間も名前を呼び続けた。
翔輝さんは病院に運ばれたが、回復することなく亡くなった。
バックネットに避雷針があっても事故が防げなかったことから、学校は、大気中の電気の状態から落雷の恐れを感知し、グラウンドにいる生徒に赤色灯で知らせるシステムを導入。気象情報会社が学校の周囲30km圏内で落雷予報を出せば、教諭の携帯電話にメールで注意喚起するようにした。
平松教頭は、「事故を繰り返さないことがわれわれの使命だ」と力を込める。
全国高校野球選手権大会の愛知大会で、野球部は翔輝さんの背番号21のユニホームをベンチに掲げ、甲子園を目指したが、3回戦で敗退。ゆかりさんは「翔輝のグラブをつけたチームメートが好投し、ピンチを乗り切ったときには涙が止まらなかった。学校の対応にも感謝している」と話している。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150806k0000m040024000c.html
2024年9月4日16時23分にYAHOOニュース(中京テレビ)からは、雷の怖さについて野球部員は先輩たちから厳しく言われ続けているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
この事故を受けて誠信高校では雷探知機を設置。
気温や湿度、電磁波を感知し、雷の発生確率が高まると赤色灯が作動。
屋外での部活動は即中止に。
下校しようとしている生徒には待機するよう呼びかけます。
また、学校から半径26キロ以内で落雷があった場合、教員のスマホに通知されるシステムも導入しました。
野球部2年生:
「ちょっと昔までは雷が鳴っても落ちると思わなかった。(今は)厳しく先輩たちに言われ続けてきたので、自分たちも練習中に雷が鳴り始めたら(避難)できる」
野球部2年生:
「最近台風の影響もあって(雷探知機の)ランプが光ることも多かった。いち早く誰もけがしないように被害を受けないようやってます」
誠信高校野球部顧問 澤田 教頭:
「10年という月日はまったく感じてはいません。ついこの間のことだという意識でいます。もう二度とこのような悲しい事故が起きないように油断ぬきに神経とがらせて 反応していかないと」
https://news.yahoo.co.jp/articles/eb16e3fe3ee4f0344e7b8152fea5a3487d8ed96d
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。