2014年2月16日付で東愛知新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
豊橋市細谷町で、風力発電用の風車1基のブレード(羽根)が破損したことが16日わかった。
羽根は縦方向に2つに裂けており、破損状態から落雷の可能性が高い。
破損した羽根の一部は周辺に飛び散ったとみられるが、けが人が出たなどの報告は寄せられていない。
近くの住民によると、破損は15日の昼すぎに起きた。
破損した羽根は支柱(高さ約65m)の頂上近くに取りつけられた3枚のうちの1枚。
羽根1枚は全長約40mほどあり、破損した羽根は落雷で裂けた後、回転しながら支柱と接触し、その際に羽根の一部が飛び散ったとみられる。
この発電施設は、東京に本社を置く風力発電事業会社が管理運営し、2007年に稼働開始。
遠州灘に面した渥美半島海岸の海食崖の上に立地しており、北側には数10m離れてキャベツ畑など広がる。
風力発電の羽根が落雷に弱いことは、当初から指摘されてきた。羽根の位置は地上から数10mと高い位置にあることから、落雷の標的になりやすい。
出典URL
http://www.higashiaichi.co.jp/news/news_syakai/140216/14021602.html
また、2月17日11時43分に読売新聞からも、同主旨の記事が若干異なる表現でネット配信されていた。
豊橋市細谷町にある風力発電施設・細谷風力発電所で15日正午頃、「風車が破損し、異音がする」と、風車を設置している「ミツウロコグリーンエネルギー」(本社・東京都中央区)に付近の住民から通報があった。
同社の担当者が駆けつけると、高さ65mの塔の上に取り付けられているブレードと呼ばれる3枚の羽根(長さ35m)のうち1枚が縦に裂けたうえ、根元から折れて垂れ下がっていた。
周囲は畑や山林で近くに人家はなく、被害は出ていないという。
同社で周囲を立ち入り禁止にしたうえで、原因を調べている。
同社では破損の状況から、落雷により2枚のガラス繊維製の部材を貼り合わせた構造になっている羽根が裂け、折れた可能性があるという。
当時は曇り空で風は強くなかったとしている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140217-OYT1T00224.htm
(ブログ者コメント)
発電用の風車が落雷などによって破損した事例は、広義の産業安全のジャンルに入るものとして、これまで、報道される都度、掲載してきた。
ただ、これまでの事例で、おおよその傾向はつかめた感があり、都度、掲載しても参考になる事例ではないのでは?と感じるようになった。
よって、今後は特段の事例でない限り、掲載を省略する。
(2014年3月2日 修正1 ;追記)
2014年2月16日付の中日新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
風車は、米ゼネラル・エレクトリック社製。
発電機には風速22mで自動的に停止する安全装置がついており、ミツウロコ社の担当者は、「破損の状況から、風のせいではなく落雷の可能性が高い」と説明する。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。