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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2016913952分に福島民報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

原子力規制委員会は、12日、東京電力が福島第二原発で侵入検知器の警報機能を鳴らないように設定していたことを明らかにし、核物質防護規定の順守義務違反に当たるとして、同日付で東電を文書による厳重注意とした。

警報が人の侵入以外で頻繁に作動するため、警報音が鳴らない設定にしていたという。

 

厳重注意は、防護規定の行政指導で最も重い。

同社の安全管理意識が改めて問われそうだ。


警報の停止は、規制委の立ち入り検査で、昨年10月7日に発覚した。

その後、東電の社内調査で、9月と10月の少なくとも計4回、警報を停止していたことが判明。

 

検知器自体の作動状況は警備室の画面で確認していたというが、規制委は、「人の侵入を確実に確認できる状態にあるとはいえず、重大事案に発展する恐れがあった」とした。


東電によると、人以外に動く物に反応したことなどによる「不要警報」が多発していたため、現場の警備担当社員の判断で、一時的に停止した。

警報停止中、警備員の巡回を増やすなどの代替措置も、十分に講じていなかった。


核物質防護を管理する東電の防護管理グループマネジャーは、警報の停止を認識していたが、発電所長には報告をしていなかったという。

規制委は、この点を「組織的不正行為とはいえない」とする一方、「組織的管理機能が低下している」と厳しく指摘した。


東電は、規制委に対し、関係部署への教育の徹底などの再発防止策を示した。

東電の岡村原子力・立地本部長代理は、行政指導を受けて12日に開いた記者会見で、「意識の低下があった。全面的に反省しないといけない」と話した。


規制委や東電によると、検知器は原発の敷地境界や構内の要所に設置され、通常は、常時、人の存在をセンサーで感知すれば、防護本部で警報音が鳴る仕組み。

 

東電は、警報を止めたのは一部の検知器のみとしたが、停止した検知器の具体的場所や停止していた期間などの詳細は、「核物質防護に関する情報に該当する」として、明らかにしていない。

発覚後は、全て作動させている。


福島第二原発1~4号機は、東日本大震災以降、冷温停止が続いている。

現在は、1日当たりで、東電や協力会社の従業員1500人から1700人程度が出入りしている。

県、県議会などは全基廃炉を求めているが、東電は態度を明確にしていない。

 

出典

第二原発 侵入警報を停止 規制委が東電を厳重注意

http://www.minpo.jp/news/detail/2016091334544 

 

 

9122013分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

東京電力福島第二原発で、不審者の侵入を知らせる装置の警報音を鳴らないようにしていた法令違反が発覚し、原子力規制委員会は、12日、東電を厳重注意の処分にし、再発防止を指示した

 

関係者によると、伸びた草木にセンサーが反応して警報音が鳴る事例が相次いだため、昨年10月に発覚するまでの数年間、警報音を切る運用が常態化していたという。

 

規制委によると、昨年10月の核物質防護の検査で、検査官が敷地境界などにある侵入検知器をチェックした際、センサーが反応しているのに警備室の警報が鳴らないことに気づいた。

また、反応があった地点の映像を大画面に表示する機能も、切られていた。

 

調査に対し東電は、人以外のものにセンサーが反応する例が多発したため、警備責任者の判断で警報音を切り、映像も小さな画面にしか表示しないようにしていたと説明したという。

 

第二原発は、現在、核燃料の冷却を維持しているだけで、福島県からは廃炉を求められている。

 

事故の収束作業が続く第一原発や、再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)と比べて体制は手薄になっており、関係者によると、草木などが伸びていた。

 

規制委への東電の報告によると、警備責任者は周辺環境の改善を訴えたが、上司が「手続きが必要になる。我慢してくれ」などと退けたという。

 

規制委は、「侵入者の確認が難しくなり、重大な事案に発展する恐れがあった」として、核物質防護規定違反と認定し、厳重注意した。

 

東電の担当者は、「セキュリティーの意識が緩んでいた。あってはならないことで、非常に申し訳ない。再発防止を徹底する」と話した。

 

出典

福島第二原発、侵入警報音切る 草木伸びすぎて?

http://www.asahi.com/articles/ASJ9D546YJ9DULBJ00Q.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

原発敷地内では、樹木を伐採するにも手続きが必要らしい。

なぜ、そんなことにも規制をかけているのだろうか?

ざっと調べてみたが、わからなかった。

 

一方、手続きするのに書類作成などマンアワーがかかることは理解できるが、そういったマンアワーもかけられないほど、現場の人員はギリギリに絞られているのだろうか?

今回のようにコトが露見することで費やされるマンアワーのほうが、はるかに大きいような気がするのだが・・・。

 

東電HPに本件に関するプレスリリースが掲載されていたが、そういった点については触れられていなかった。

福島第二原子力発電所の核物質防護規定の遵守に係る厳重注意文書の受領について

http://www.tepco.co.jp/press/release/2016/1322901_8626.html

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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