2015年11月17日21時7分に朝日新聞から、連続写真付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月の関東・東北豪雨で起きた鬼怒川の堤防決壊を再現する屋内実験を、東京理科大が17日、公開した。
水が堤防を越えると、外側の斜面が削られていき、30分ほどで決壊した。
越水の危険性が改めて示された。
決壊した茨城県常総市の堤防の4分の1にあたる高さ1mの土の堤防を、野田キャンパス(千葉県野田市)にある実験用水路につくった。
てっぺんにアスファルトを載せ、土の粒の大きさも実物に合わせて、決壊の主な原因とされる越水を再現した。
堤防を越えた水は、勢いよく斜面を下って外側の斜面を削り、5分ほどで切り立った崖のようになった。
約30分後にはアスファルトが落ち、完全に崩壊した。
越水が始まってから決壊までの時間は、鬼怒川の堤防より30分以上早かった。
根を張る草や粘土が含まれていなかったことが影響した可能性があるという。
実験は、増水に対して粘り強い堤防をつくるための基礎データを得るのが目的。
二瓶泰雄教授(河川工学)は、「堤防は一般的に土でできているが、越水への対策が不十分。草を植えて浸食を抑えるなどして壊れない堤防を開発する必要がある」と話した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASHCK5Q0KHCKULBJ00G.html
11月18日12時29分に毎日新聞からも、同趣旨の記事が、同様の連続写真付きでネット配信されていた。
記録的豪雨で増水しても壊れない河川堤防強化技術の開発・実用化を目指し、東京理科大理工学部(千葉県野田市)の二瓶泰雄教授の研究室が、世界最大級の模型を使った堤防決壊実験を17日公開した。
9月の関東・東北豪雨で崩れた鬼怒川堤防(高さ4m)の4分の1サイズで模型をつくり、決壊状況を再現した。
二瓶教授によると、決壊要因として
(1)水流が堤防を越えて流れ出る「越水」
(2)増水で堤防内に水が染み込む「浸透」
(3)水流が堤防を削る「浸水」
の三つが考えられる。
鬼怒川堤防では、決壊の1時間以上前から越水が起きていたとみられる。
越水が起きると、堤防はいつどこで決壊しても不思議でない状態になるが、実際にどんなメカニズムで決壊するのか不明な点も多いという。
このため、長さ20m、幅1m、高さ1.8mの水路に高さ1mの土堤を設けて水を流し、堤防が崩れる状況を観察した。
二瓶教授は、「越水決壊がどれほど危険なものか知ってほしい」と話した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20151118k0000e040182000c.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。