2017年7月17日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後6時半ごろ、埼玉県上尾市宮本町のJR上尾駅周辺で開かれていた「上尾夏まつり」で、露店のテントが風にあおられて倒れた。
警察によると、飛ばされた露店の調理用油が飛び散って、11人がやけどを負った。
同50分ごろには、同市の北に隣接する同県桶川市南1の「桶川祇園祭」会場でも、同様にテントが倒れて油が飛び、1人がやけどを負った。
計12人は病院に搬送され、両祭りとも中止となった。
熊谷地方気象台によると、大気の状態が不安定となり、午後6時ごろ県内全域に竜巻注意情報が出ていた。
上尾夏まつり会場では、片付けに追われる露店主や、落胆した表情で会場を後にする来場者がみられた。
主催者によると、露店約400店が出、多くの来場者でにぎわっていた。
あめ玉の露店を経営する女性は、「急に雷が鳴り、ものすごい風が吹いてきた。お客さんにテントや荷物を押さえてもらって何とかしのいだ。こんなことは初めて」と、当時の様子を振り返った。
出典
『突風 露店テント倒壊 12人やけどで搬送 埼玉・上尾、桶川の祭り』
https://mainichi.jp/articles/20170717/ddm/041/040/206000c
7月16日22時50分に産経新聞からは、事故時の状況に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
近くの露店の男性従業員(44)は、「前兆無く風が吹いて、一瞬で周りのテントが吹っ飛んだ。何10年も来ているが、こんなことは初めてだ」と、驚いた様子で話した。
出典
『上尾夏まつりで油飛散 けが人11人に 「一瞬でテントが吹っ飛んだ」』
http://www.sankei.com/affairs/news/170716/afr1707160021-n1.html
事故時の状況については、7月17日0時1分に朝日新聞からも、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
会場周辺にいた人たちは、風が異様に強かったと口々に語る。
近くの飲食店で働く男性は、「午後6時半ごろに風が強くなってきた」と感じ、店の前に出していた旗をしまった。
友人と祭りに来た三輪さん(18)は、「屋根のある場所にいても雨風が入ってくるほどだった」。
別の飲食店で働く男性は、「台風並みの風だと思った」。
駅前のロータリーに面した美容室で働く男性は、異様な音で騒ぎに気づいた。「バキバキと金属がこすれるような音がして『わー』と複数の悲鳴が聞こえた。窓から見ると露店がいくつも倒れていた」
上尾市の大学生瀬下さん(20)は、「急に風が強くなり、砂ぼこりで目をあけるのもつらかった」。
風でとばされないよう露店主らが屋台を押さえていたが、突然、お面の屋台が倒れ、お面も強風に飛ばされたという。
路上にいた同市の高校2年の男子生徒(16)は、「急に突風が吹いて『わー』『きゃー』という悲鳴が聞こえた。屋台が風であおられてつぶれかけたり、屋根が外れかけたりしていた。担架で運ばれている人もいた」と話した。
出典
『突風「台風並み」、夏祭り会場に悲鳴 埼玉の事故』
http://www.asahi.com/articles/ASK7J7DWWK7JUTIL010.html
7月19日19時28分に産経新聞からは、ガスフロントが原因だった可能性が高いという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月19日17時10分にNHK首都圏からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
熊谷地方気象台は19日、強風が発生したのは「ガストフロント(突風前線)」が原因だった可能性が高いと発表した。
同気象台によると、突風は同日午後6時半ごろ、上尾市と同県桶川市の一部で発生。
▽当時、活発な積乱雲が付近を通過中だった
▽急速に風速が増大した
▽急速に気温が低下した
など、ガストフロント通過時の特徴がみられた。
このため同気象台は、積乱雲から生まれた冷たく重い下降気流が日射で暖められた地上の空気とぶつかり、周りの空気を巻き上げながら進むガストフロントが発生したと判断したという。
突風の強さについては、樹木や建物への被害など十分な根拠が得られなかったことから、「不明」とした。
出典
『埼玉・上尾と桶川の突風被害 原因はガストフロントか』
http://www.sankei.com/affairs/news/170719/afr1707190029-n1.html
『夏祭りの突風はガストフロントか』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170719/5303631.html
(ブログ者コメント)
ガストフロントの何たるかは、下記記事中に記している。
2016年7月10日掲載
2016年7月4日 群馬県伊勢崎市で突風による被害が約20件、竜巻かダウンバーストあるいはガストフロントだった可能性あり
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6083/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。