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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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(1/2から続く)

 

7860分に西日本新聞からは、5年前の豪雨災害と状況は変わっていないという下記趣旨の記事が、地図付きでネット配信されていた。

 

5年前の教訓は生かされたのか-。

 

福岡、大分両県を襲った記録的豪雨で氾濫した河川や浸水地域は、2012年の「九州北部豪雨」と重なる部分が多い。

流倒木が川をせき止めるなど、原因も類似。

 

福岡県や国交省九州地方整備局は河川改修などを進めてきたが、結果的に甚大な被害を食い止めることはできなかった。

住民たちは「また同じ所がやられた」と、古里の傷痕にやるせない思いを募らせている。

 

・・・・・

 

今回、河川の氾濫の多くは、筑後川の本流ではなく支流で発生。

局地的な集中豪雨で山の斜面が崩れ、土砂とともに流れた樹木が家屋をなぎ倒し、川の流れをせき止めて氾濫させた。

 

九州北部豪雨で被災地の土木学会調査団長を務めた小松利光・九州大名誉教授(河川工学)は、「被害の発生状況や原因は、当時と全く同じ」と指摘。

「流木があると、水流だけの場合より格段に破壊力がある」という。

 

・・・・・

 

2012年7月の九州北部豪雨は、福岡、熊本、大分の3県で計31人が亡くなった。

 

福岡県朝倉市を流れる赤谷川や桂川は、今回の豪雨でも氾濫。

ともに、九州最大の筑後川の支流だ。

 

筑後川は、1953年に流域全体で死者147人を出した「筑後川大水害」など、本・支流でたびたび氾濫を起こしてきた「暴れ川」として知られる。

 

両支流を管理する県は、12~14年度、赤谷川の復旧工事を実施。

削れた護岸を直し、川底の土砂も取り除いたものの、川幅拡張などの増強工事は見送った。

 

桂川は、拡幅や川底掘削などを行っているが、工事進捗率は5割未満で、完成予定は9年先だ。

ただ県の担当者は、「今回は5年前より被害が大きい。赤谷川の流域、桂川の上流に、想像のつかない雨が集中的に降ったようだ」と「想定外」を強調。

「多くの支流を九州北部豪雨以上の想定で増強するには、工期も費用もかかり過ぎる」と説明する。

 

・・・・・

 

出典

九州豪雨氾濫、5年前と類似 流倒木が川せき止め

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/341557/ 

 

 

717918分に西日本新聞からは、林業衰退が流木被害の背景にあるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

福岡県と大分県の豪雨水害は、土砂崩れによる大量の流木が被害を拡大した。

被災した集落には根が付いたままの大木が広範囲に横たわり、人工林のもろさを印象づけた。

一帯は林業が盛んな地域。

流木の原因をたどると、日本の林業が克服できていない課題に行き着く。

 

・・・・・

 

福岡県朝倉市の杷木林田地区。

安否不明者の捜索現場のそばに、流木が山積みになっている。

 

5日の豪雨では、上流から流れてきた木々が橋桁や欄干に引っかかり、そこに土砂がたまって川があふれた。

中には、直径50cm、長さ10mを超える大木もある。枝はなく、樹皮は剥がれている。

土砂とともに流れる間にぶつかり合い、丸太になったとみられる。

 

・・・・・

 

なぜ、これほど大量の木々が流出したのか。

地元の林業関係者や専門家は、複合的な原因を指摘する。

 

朝倉市や隣の東峰村の山あいは、地表の近くに花こう岩が風化した「まさ土」が堆積しており、大量の水を含むと崩れやすい。

 

そこに植えられたのは、根を深く張らない針葉樹のスギやヒノキ。

種子から成長する場合は、深く密集した根を張るが、人工林は挿し木から育てるため、根は浅く、密度も低い。

木を真っすぐに育てるには、ある程度密集させるため、根は広がらない。

 

今回は、短時間に記録的な雨が降り注ぎ、地表面のもろい地層が木々と崩れ落ちる「表層崩壊」が同時多発的に発生した。

 

面積の86%が山林で、スギの人工林が多い東峰村の渋谷村長は、「国策で植林したが、今は伸び放題。雨が降るたびにおびえなくてはならない」と苦境を訴える。

 

・・・・・

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

○5年前の豪雨被害との関連は、下記記事でも触れている。

2017712日掲載

201775日 大分県日田市で過去の豪雨被害対応で橋の橋脚を減らしたが今回の九州北部豪雨では下流に流木が押し寄せJR鉄橋が流された、個別対応だけでなく流域全体をみた対応が必要

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7336/

 

○「ため池決壊」に関し、ピタリ解説した記事は見つからなかった。

ただテレビ報道では、以下のように解説されていた。

『ため池からの水の出口を流木が塞いだため、堤から水があふれ、あふれた水が土でできた堤防を徐々に侵食して決壊に至った。』

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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