2011年8月25日付で、熊本日日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は、25日、「つり天井」がある500m2以上の県内施設275棟の約4分の1に相当する74棟が、安全確保のために国が設けた技術指針に「不適合」だったと明らかにした。崩落防止対策が済んでいない施設は、そのうち52棟に上っている。
つり天井は、天井部分の骨組みに石こうボードを並べて固定し、金属の棒でつり下げる建築手法。体育館やプール、劇場などに用いられるが、大地震の際は崩落して人的被害をもたらす危険性があると指摘されている。
東日本大震災でも、崩落が相次いだため、国交省は、つり天井に関する技術指針見直しや規制強化を検討中。
県などによると、県内の不適合施設の割合は26・9%で、全国平均の21・7%より高かった。崩落防止策を施していない施設の割合も県内は18・9%で、全国平均の16・5%を上回った。
県内施設の対応の遅れが目立つことについて、県は「工事が大規模になり、経済的な負担が大きいためでは」と分析している。
建築基準法は、柱や壁といった構造部分は震度7の地震でも倒壊しないように仕様などを厳密に規定しているが、天井部分については「地震などで脱落してはいけない」と示すのみで、明確な基準は設けていない。
国交省は2001年に技術指針を作成。
(1)壁とつり天井の間に隙間を設け、横揺れでの損傷を防ぐ
(2)つり天井の揺れを抑えるために補強材でつなぐ
などを求めているが、法的強制力はなく、都道府県を通して周知を図っている。
つり天井に関する調査は05年の宮城県南部の地震で起きた仙台市の屋内プール崩落事故の後、国交省の指示で47都道府県が定期的に実施・報告している。
今回は東日本大震災前の3月1~7日報告分。
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(2011年9月28日 修正1 ;追記)
2011年9月27日16時16分に、msn産経ニュースから下記記事がネット配信されていた。
国土交通省は27日、体育館や劇場など多数の人が出入りする大型施設のつり天井を対象に、地震による崩落を防ぐ耐震改修費の3分の1を国が助成する方針を固めた。
平成24年度予算の概算要求に新規事業として盛り込み、同年度中の導入を目指す。
東日本大震災では、ミューザ川崎シンフォニーホールや茨城空港のターミナルビルなどで、つり天井の落下事故が続出。大型施設では多数の人命被害が懸念されるが、数千万円という高額な費用がかかり改修が遅れているため、公費助成で後押しする。
一般住宅の耐震改修などは国と自治体が一定割合ずつを助成しているが、国交省は「緊急性が高い」と自治体による補助の有無に関係なく、国が直接助成。
建物の地震対策をめぐっては、建築基準法施行令に柱や壁など骨組みの詳しい仕様が規定されているが、天井部分は「風圧や地震で脱落してはならない」と記載されているだけで、具体策は技術指針で示している。
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その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。