2013年9月12日2時10分にmsn産経ニュース広島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
水質汚染事故で素早く原因物質を特定するために役立つ器材「迅速前処理カートリッジ」を、県立総合技術研究所保健環境センター(広島市南区)が開発した。
汚染被害の拡大防止に役立つと期待しており、製品化に協力する企業を求めている。
水質を分析機器で測定するためには、水から汚染原因物質を抽出して濃縮する「前処理」が必要。
現状では5時間以上かかることもあるが、新開発のカートリッジでは10分程度で完了するという。
注射器形で、中の液体が押し出される途中に、水を通さず有機溶媒だけを透過させる「疎水性膜」が張られているのが最大の特徴。
汚染水約50mℓに有機溶媒(約2mℓ)を加え、攪拌して押し出すだけ。
水に混じっていた原因物質のほとんどが有機溶媒に溶かし込まれ、疎水性膜によって水分は完全にシャットアウト。
同時に原因物質の濃度も50倍程度になり、分析機器で測定できる水準に。
従来の「前処理」でも有機溶媒を使うが、濃縮率が低く、分離した後も含まれる水分を除去するため別の薬品を使う必要があるなど、脱水と再濃縮に時間がかかっていた。
同センターによると、開発成功のポイントは、疎水性膜の使用を思いついたこと。
疎水性膜は、違う分野の実験などで日常的に使われているが、汚染水分析の前処理に利用しているケースはなかったという。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130912/hrs13091202110003-n1.htm
(ブログ者コメント)
本件、広島県HPにも以下の説明資料が掲載されていた。
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/105424.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。