2013年9月12日16時44分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
花王の工場で有機溶剤を扱っていた元従業員の男性(46)が「職場の環境が原因で化学物質過敏症にかかり、退職せざるを得なくなった」として、同社に約4700万円の損害賠償を求める訴えを12日、東京地裁に起こした。
訴状によると、男性は昭和60年に和歌山県の工場に就職し、平成5年~13年にクロロホルムなどを扱う検査分析業務を担当した。
次第に頭痛や吐き気、息切れなどの症状に悩まされるようになり、22年に化学物質過敏症と診断され、昨年10月に退職した。
男性側は、換気設備が不十分で手袋やマスクも効果がなく、廃棄物の処理などもずさんだったと主張。男性が環境の改善を求めても実現せず、花王は労安法に基づく規則に違反したとしている。
男性は、「同じ職場で今も不当な扱いを受けている従業員を救済するためにも提訴に踏み切った」と話した。
花王は、「訴状が手元になく、コメントは差し控えたい」としている。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130912/trl13091216460004-n1.htm
(2018年7月3日 修正1 ;追記)
2018年7月2日17時53分に日本経済新聞から、花王に対し2000万円の損害賠償が命じられたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
判決が2日、東京地裁であった。
梅本裁判長は花王の責任を認め、同社に約1995万円の賠償を命じた。
男性側は、作業場所の排気設備が不十分で、有害物質を防ぐ機能のあるマスクや手袋などの保護具も支給されなかったと主張。
花王が、雇用契約に基づく安全配慮義務に違反していると訴えていた。
梅本裁判長は判決理由で、発症の経過や医師の診断結果などから、「大量の化学物質にさらされ、化学物質過敏症を発症したと認められる」と指摘。
その上で、花王には排気装置の設置や保護具の支給、作業環境の測定などについて安全配慮義務違反があったとして、賠償責任を認めた。
花王は、「判決を真摯に受け止めます。判決文を精査した上で、会社としての対応を決めたいと思います」とコメントしている。
出典
『工場勤務で過敏症 花王に賠償命令、東京地裁』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3250313002072018CR8000/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。