2018年5月7日23時20分にNHK滋賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月7日21時21分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後3時ごろ、甲賀市水口町の住宅地の増水した道路脇の側溝で、近くに住む小学1年生の6歳の女の子が数10m下流に流された。
女の子は駆けつけた父親に助け出され、病院に運ばれたが、およそ6時間後に死亡した。
警察によると、女の子が流されたのは幅45cm、深さ45cmの側溝で、数人のグループで下校する途中、側溝を流れる水に足をつけて遊んでいたところ流されたという。
事故当時は雨が降っており、水深は約8cmと、普段よりも水かさが増えていたということで、警察は女の子が側溝の水に足をとられて流され溺れたとみて、詳しい状況を調べている。
彦根地方気象台によると、現場に近い甲賀市土山町の観測地点では、午後3時から午後4時までの1時間に12.5ミリのやや強い雨が降っていたという。
出典
『小1女児が側溝で流され死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064505781.html
『滋賀・甲賀 側溝で流され、小1女児意識不明』
https://mainichi.jp/articles/20180508/k00/00m/040/073000c
5月8日18時20分にNHK滋賀からは、下記趣旨の続報的記事がネット配信されていた。(里深氏のコメントには音声情報も加筆)
市の教育委員会は8日、小中学校の校長を集めて緊急の会議を開き、通学路に危険な箇所がないか、子どもの目線に立って改めて点検するよう呼びかけた。
参加した小学校の校長は、「わが校の通学路にも同じような側溝があるので、不測の事態も想定して点検したい」と話していた。
一方、甲賀市では、これから雨の多い時期になることなども踏まえ、今後、市が管理する市道の側溝の安全対策を検討することにしている。
【専門家“子どもには危険”】
河川工学が専門で、都市の防災について詳しい立命館大学防災フロンティア研究センターの里深好文センター長は、女の子が流された側溝がある現場の住宅地でNHKの取材に応じた。
里深センター長は、側溝の水の流れ方や道路の傾斜の具合などを確認したうえで、「水深10cm程度まで増水していたとすれば、流れの速さは毎秒1mにもなり、大人でも足を取られる勢いになる。側溝の幅を見ると、子どもの体がすっぽりと入ってしまう大きさで、上流から流れてくる水に押されてどんどん下流に流されてしまったと推測される」と指摘した。
そのうえで、「側溝は、そもそも、なるべく早く水を流す狙いがあるのでスムーズな形状に作られており、流された際には、つかむところも衣服などが引っかかるところもない。現場の側溝は、住宅街ならどこにでもあるようなありふれたものだが、通学路を含めて、このような何気ないところで、ちょっとした雨でも危険度は増すということを広く学んでいってもらうのが、一番、子どもの安全を高めるのにいいと思う」と話していた。
出典
『側溝死亡事故で市教委が緊急会議』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064528301.html
(ブログ者コメント)
本ブログでは、以下などの類似情報を過去に紹介している。
2017年8月23日掲載
2017年8月15日報道 産総研の研究グループが川の浅瀬で子供が流される事故の検証実験を行った結果、転ぶなどして座り込んだ場合には立っている時の5倍近い力がかかることが判明した
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7491/
(2018年5月18日 修正1 ;追記)
2018年5月17日17時10分にNHK滋賀から、地元の要望を受けて事故現場にふたが設置されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
甲賀市は、この事故のあと、地元から安全対策を求める要望を受けたことから、当面の措置として事故現場の側溝に鉄製のふたを設置し、その後、コンクリート製のふたに交換する対策を取ることを決めた。
甲賀市では、このほかにも通学路の安全確保を進める方針で、今後、具体的な対策を取りまとめて補正予算を組み、6月議会に提案することにしている。
出典
『側溝死亡事故で市がふた設置へ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064786541.html
(2018年6月29日 修正2 ;追記)
2018年6月26日6時0分に京都新聞から、市は優先度の高い20か所を年度内に改修するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、市は、通学路にあたる市道の危険箇所20カ所を年度内に改修する。
ふたが無く傾斜が急な側溝や柵のない橋などで、そのうち事故現場を含め、危険性が高い6カ所を先行して施工する。
事故現場周辺の140mをコンクリート製ふたが取り付けられる側溝に交換するほか、同町と甲南町の住宅団地内にある、勾配5%以上、幅40cm以上などの、特に危ない側溝5カ所計638mをグレーチング(鉄製格子状ふた)でふさぐ。
他の14カ所は、危険性が比較的低い、ふたのない側溝や水路に架かる柵のない橋で、格子状のせき止めや転落防止柵などを設置する。
市と市教委は、市立小中学校から通学路の危険箇所として報告を受けた計201カ所から、優先度の高い20カ所を選んだ。
市は、6月定例会に提案した一般会計補正予算案に、通学路の危険解消に向けた設計・工事費4000万円を計上しており、「6カ所は予算可決後、早急に地元と協議を始める」(建設事業課)とする。
出典
『側溝など危険市道20ヵ所改修へ 女児死亡受け滋賀・甲賀市』
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20180625000209
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。