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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201568日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4938/

 

 

(2016年3月25日 修正1 ;追記)

 

20163171611分に産経新聞westから、安全対策が不十分だったとして副会長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

3171710分にNHK大津からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

昨年5月、滋賀県東近江市の「東近江大凧まつり」で重さ700kgの100畳敷き大凧が落下し、1人が死亡、6人が重軽傷を負った事故で、滋賀県警捜査1課は、17日、安全対策が不十分だったとする業務上過失致死傷容疑で、凧揚げを手掛けた「東近江大凧保存会」の男性副会長(55)と、警備計画の策定などを担当した43歳と36歳の同市男性職員の計3人を書類送検した。

3人とも、容疑を認めているという。

 

まつりは、昨年5月31日に、市や保存会などでつくる実行委員会が主催し、市内で開かれた。

大凧は風にあおられ、上空約200mから観客エリアに落下。

大凧が直撃した堺市の吉井さん(当時73)が死亡し、小学生男児(8)を含む6人が重軽傷を負った。

 

滋賀県警は、安全対策に問題がなかったか、まつりの実行委員会の議事録などを調べて、捜査を進めてきた。

その結果、観客のいる場所に落下する危険性は予見できたのに、立ち入り禁止区域や観客を遠ざける手順をはっきり決めないまま凧を揚げたことが事故につながったとしている。

 

同課によると、男性副会長は、大凧が落下すると予見できる危険箇所に観客が入っていたのに、大凧あげの実施を決定した。

 

2人の市職員は、警備計画の策定を担当。

危険箇所への立ち入り禁止設定や、観客の排除方法について警備計画に盛り込むことを怠ったという。

 

出典URL

http://www.sankei.com/west/news/160317/wst1603170064-n1.html

http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2063778031.html?t=1458252357938

 

 

 

(2016年4月3日 修正2 ;追記)

 

201642日付で滋賀報知新聞から、調査委員会は、綱が従来より60m長くなっていたことが関係者に周知されていなかったことが事故の大きな要因、安全管理体制が構築されるまで大会は見合わせるべきとの報告書をまとめたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、1報ともども、タイトルも修正した)

 

事故の原因と今後のまつりのあり方を調査検討してきた第三者による委員会(委員長・谷口浩志びわこ学院大学短期大学部教授 委員5人)が調査検討結果をまとめ、小椋市長に報告書を、先月30日、提出した。

 

事故原因は「多くのミスが重なって生じたもの」とし、今後のまつり開催については、「十分な安全管理体制が構築されるまでは実施を見合わせるべきである」と提言した。


委員会は、昨年12月17日から5回開催され、東近江大凧保存会・警備係・実行委員長からの聞き取りや安全対策調査などを行い、「飛揚にかかる要因」と「組織、体制にかかる要因」で検証した。


飛揚要因は、

 

▽綱が151mから210mになったことが関係者に知らされず、対応できなかった

▽骨の直前補強でバランスを崩した

▽凧を複数本の細い綱でコントロールする“二の蛸”を経験の浅い者が結束して結び目がばらけ、この衝撃で“三つ又”の二本の綱が切れた

▽アンカーが約10m動いて落下地点が観客側に近づいた。

企画会議での2.6トントラックが2トンピックアップトラックになり、余裕のない状態だった

▽風向や風速を判断する吹き流しが100畳大凧飛揚エリアに設置されず、午後から風が強くなることや琵琶湖周辺の風の特性を大凧保存会が十分に把握していたか疑問

などとした。

組織、体制要因では、

▽立入り禁止エリアは十分ではなく、情報共有がなされないまま大凧保存会の判断で決定された。

データに基づいて当日の状況に応じた対応ができる体制を構築すべき

▽大凧保存会のテントとバックネットで落下地点付近の規制ラインを十分下げることができなかった。

観客へのリスクの周知が不十分で、規制ライン設定方式の再検討を求める

▽警備係は市職員と市民ボランティアで編成と警察や消防関係者が入らず、事前打ち合わせも形式的なもので、安全対策や危機管理に関する全ての判断が大凧保存会に委ねられた。

行政側も主体的かつ組織的に関与すべき

▽100畳敷大凧飛揚は大凧保存会に全ての判断が委ねられ実行委員会が機能を果たしていない。

過去の経験や実績を重視して科学的な危機管理体制を構築する姿勢が欠如し、指示命令系統とチェック体制に行政側の主体的関与が必要

▽実行委員会は年2回の会議のみで、大凧と関係の薄い委員が多く、当事者意識や責任感がほとんどない。

安全対策・危機管理面での責任が不明確で曖昧なまま大凧保存会に一任された

などと指摘した。


以上から、最大の要因は、関係者や責任者に大きな危険を伴うという認識が薄く、組織として取り組むべき安全対策が徹底していなかったことだと総括した。


出典URL

http://www.shigahochi.co.jp/info.php?type=article&id=A0020668

 

 

331日付で読売新聞滋賀版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

事故調査委員会は、事故原因について、大凧を引っ張る綱の長さが、従来の150mではなく、約210mだったことを指摘し、綱が従来通りなら事故は避けられた可能性が高いとした。

 

報告書では、「綱の長さは150mで固定されていることが大前提で、それに基づき立ち入り禁止エリアが設定されていた」と指摘。

だが、実際には約210mあり、「落下時の観客の配置からみて、150mならば事故は避けられた可能性が高く、(変更は)事故の大きな要因」とした。

 

また、綱が約60m長いことが、警備係を含めほぼ全ての関係者に知らされていなかったため、適切な対応ができず、「綱の長さが観客のリスクに直結するという認識が欠如していた」と批判。

「大半の判断が『経験と勘』によって行われ、危険排除に対する努力や組織的な対応が不十分だった」と強調した。

 

一方、今後の100畳大の凧揚げについて、「次世代に引き継がれるのが望ましい」とした上で、「十分な安全管理体制が構築できるまでは実施を見合わせるべき」と提言した。

 

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/local/shiga/news/20160330-OYTNT50133.html

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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