2017年8月26日13時35分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
徳島県鳴門市の徳島自動車道で、25日夕、大型トラックに追突されたマイクロバスの高校生ら2人が死亡、14人が重軽傷を負った事故で、追突したとみられる地点よりも手前の路面にブレーキ痕が残っていないことが、捜査関係者への取材でわかった。
トラックの運転手が衝突直前までブレーキを踏んでいなかった可能性があるとみて調べる。
警察によると、トラックを運転していた運送会社「T物流」(松山市)のK容疑者(男性、50歳)=自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)容疑で現行犯逮捕=は容疑を認めている。
K容疑者に持病はなく、アルコールも検出されていないという。
現場にはトラックのタイヤの痕跡が残っているが、捜査関係者によると、トラックがバスに追突した後にブレーキをかけたか、衝撃でタイヤの回転が止まって路面とこすれてできた痕とみられるという。
県警高速隊などによると、現場は片側1車線で、車線の幅は4.2m。
ゆるく左にカーブしているが、見通しは良いという。
事故当時、徳島県内の高校生ら15人を乗せたマイクロバスは、車線左側の路肩(幅6.1m)に停車していた。
死亡したO運転手(男性、30歳)は事故前、車両のトラブルで路肩に止まっている、とバス会社に報告していた。
ただ、捜査関係者によると、故障時に路上に置く停止表示板や故障を知らせる発炎筒は、現場では見つかっていないという。
現場の状況や目撃情報などから、トラックはバスの右後方に追突した後も、さらに前方に進んで止まったとみられ、バスは弾みでガードレールをなぎ倒し、数メートル下の斜面に転落していた。
バスの後部はひしゃげており、衝突がかなりの衝撃だったとみられる。
バスに乗っていたのは徳島北、城西、鳴門渦潮、富岡西、小松島の5県立高校の13人の生徒ら計15人。
25日に神戸国際調理製菓専門学校(神戸市中央区)でのオープンキャンパスに参加した帰りだった。
専門学校によると、バスに同乗した女性職員は「いきなりドンとぶつかって来る衝撃があり、気がついたら下に落ちていた。周りの人と協力しながら、けがをしている人の安否を確認し、挟まっている人をみんなで引っ張り出した」と話しているという。
出典
『トラック、ブレーキかけないまま追突か 徳島のバス事故』
8月26日15時0分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
亡くなったOさんは、バスから降りて路上にいるところをはねられた。
Oさんは、バスのエンジン異常を会社に伝えた後、停車を後続車に知らせる表示板を置く準備をしていた可能性があるという。
バス会社によると、出発前点検で車体には異常がなかったらしい。
出典
『徳島バス事故 ブレーキ痕なし 追突トラック』
https://mainichi.jp/articles/20170826/k00/00e/040/348000c
8月27日付で毎日新聞東京版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警はK容疑者の前方不注意が原因との見方を強めており、27日、容疑を同法違反(過失致死傷)に切り替えて送検する。
T物流の社長(76)は毎日新聞の取材に、「(K容疑者に)休みは十分に取らせ、健康診断で目立った異常もなかった」と強調した。
社長によると、最近の勤務シフトでは、20、21日が休みで22日に愛知県小牧市に向かい、24日に帰社。
同日再び同市へ出発し、26日午前までに松山市に戻る予定だった。
出典
『徳島・鳴門のバス事故 トラック、40メートルバス押す ブレーキかけず追突後』
https://mainichi.jp/articles/20170827/ddm/041/040/134000c
8月26日13時48分に朝日新聞からは、下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。
高速道路などの路肩に停車中の車に後続車が追突する事故は多く起きている。
昨年10月には、愛知県岡崎市の新東名高速で、故障で路肩に停車中のバスにトラックが追突。
車外にいたバスの運転手2人が死亡し、乗客6人がけがをした。
NEXCO西日本のホームページによると、高速道路で事故や故障が発生した場合は、追突事故防止のために、ハザードランプに加え、発炎筒や停止表示板での合図が欠かせない。
運転者・同乗者とも、ガードレールの外など安全な場所への避難が必要で、車内や車の前後での待機は「追突の恐れがある」と注意を促す。
交通評論家の矢橋昇さん(81)は、疲れなどで運転手がぼんやりしていると、目についたものに無意識にハンドルを切り、吸い寄せられるようにぶつかってしまうケースがあると、警鐘を鳴らす。
「路肩にとめて電話などをするのも危ない」と言う。
出典
『高速道での路肩停車、専門家「危険」 相次ぐ事故』
http://www.asahi.com/articles/ASK8V2SDJK8VPTIL003.html
(ブログ者コメント)
報道どおりの状況だったとすれば、結果論になるかもしれないが、事故対応の順序を誤った感がある。
まずは乗客にガードレールの外側に避難するよう指示し、乗客が避難している間に発煙筒や三角表示板を設置する。
会社には、そのあと電話すべきだったのではないだろうか?
そういった手順を定めたマニュアルはあったのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。