2022年1月20日20時43分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県立高校の硬式野球部で打撃練習中に打球が頭を直撃し、難聴などの後遺症を負ったのは、顧問教諭が安全配慮義務を怠ったためだとして、元部員の男性(19)が県に約2492万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、福岡地裁小倉支部であった。
植田智彦裁判長は「教諭の過失は重大」と認め、県に約2261万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は2年生だった2019年8月、打撃練習の投手を務めた際、打球が右側頭部を直撃。
外傷性くも膜下出血などで、難聴や内耳機能障害になった。
男性の前にはL字形の防球ネットがあったが、高野連が打撃練習時の着用を義務づけている投手用ヘッドギアが高校になく、男性は着けていなかった。
事故当時、投手と打者の距離は実戦の18・44メートルより短い約15メートルだった。
男性側は「ヘッドギアを装着していれば事故は起きなかった」と主張。
県側は「L字ネット後方で投球すれば、打球が投手を直撃することはない。事故が発生したのは(男性が)指導に従わなかったからだ」と争っていた。
これに対し、判決は「打者との距離が短く、L字ネットだけでは打球が当たる可能性が高くなっていた。ヘッドギアの着用を指導する必要性は高く、職務上の注意義務に違反した教諭の過失は重大」と認定した。
福岡県の吉田教育長は、「判決内容を慎重に検討し、適切に対応したい」とコメントした。
https://mainichi.jp/articles/20220120/k00/00m/040/292000c
1月20日19時59分に産経新聞からは、顧問の教諭はヘッドギア着用が義務付けられていることを知らなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県立八幡中央高校(北九州市)で令和元年、野球部の練習中に打球が頭に直撃してけがをし、難聴となった元生徒の男性(19)が、県に損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁小倉支部は20日、頭部を守るヘッドギアを着けさせなかった義務違反があるとし、約2260万円の支払いを命じた。
植田智彦裁判長は、「日本高野連は打撃投手のヘッドギア着用を義務付けているが、顧問はそれを知らず、同校野球部にヘッドギアはなかった」と指摘。
顧問は注意義務に違反しており、県が賠償責任を負うと判断した。
判決によると、男性は元年8月8日、練習中に打撃投手を務めているときに打球が右側頭部に直撃。
外傷性くも膜下出血などのけがをし、右耳の聴力は大きく失われた。
https://www.sankei.com/article/20220120-D5SHQY6I5RLTHLBQTQJWHXGWNI/
(ブログ者コメント)
県側が「L字ネット後方で投球すれば、打球が投手を直撃することはない」と主張している件、どういうことか調べてみたが、解説している報道は見つからなかった。
詳細不明だが、スピードのある球に打者を慣れさせようと、防球ネットの前から投げていた・・・ということだろうか?
以下の写真は楽天の防球ネット販売画面より引用。
もしそうだったとしたら、なぜネットを前方に移動させなかったのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。