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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018717040分に長崎新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

戦後最大規模の食中毒事件、カネミ油症が発覚して50年。


原因企業カネミ倉庫の加藤社長(61)は、北九州市の同社本社で長崎新聞の単独インタビューに応じた。

 

将来にわたって、同社の経営と油症認定患者の医療費支給の双方を安定的に継続していくことの難しさをにじませるとともに、「患者をきちんとケアできるシステムが必要」と指摘。


原因物質ポリ塩化ビフェニール(PCB)を製造したカネカ(旧鐘淵化学工業)が被害者救済の枠組みに参加すべきとの考えを示した。


カネミ油症は、カネミ倉庫が米ぬか油製造時の熱媒体としてPCBをカネカから購入し、これが油に混入、西日本一帯で販売して発生した。

PCBは、一部、ダイオキシン類に変化。

本県などで被害を広げ、1968年10月に発覚した。


事件発生の責任は、主に70~80年代に争われた複数の集団訴訟などにより、カネミ倉庫が負っている。

 

同社と共に被告となったカネカ、国が敗訴した判決はあったが、一連の訴訟の最後の判断となった全国統一2陣2審判決(86年)で、カネカと国は勝訴。

カネカは現在、「責任はない」として、被害者団体、カネミ倉庫、国による救済協議などに関わっていない。


加藤社長は、有害物質PCBを製造し、カネミ倉庫に販売したカネカにも責任があると強調する。

 

また、特措法に基づくPCB使用製品の適正な保管、処理について、PCB製造事業者ではなく、中小企業を含む使用製品の保管事業者が負担してきた点、全国のPCB廃棄物処理施設に多額の税金が投入されてきた点を疑問視。


「その何パーセントかのお金で患者さんを救える。そもそも、なぜ有害物質を製造し広く販売したカネカが回収・処理費を全額負担しないのか」と述べた。


加藤社長は、カネミ倉庫が認定患者の医療費自己負担分などを支払っていることなどから、「曲がりなりにも責任を取ってきた」とする一方、「カネカは(見舞金などの)金を一度(過去の原告患者に)払って、その後、責任はないと言い張っている。それが50年目の姿」と強調。

 

「被害者の救済問題を最終的に解決するには、カネカに何らかの形でコミットしてもらわなければならない」と主張した。

 

 

【PCB】

 

米国スワン社が1929年に工業生産を開始。

国内では、54年から鐘淵化学工業(現カネカ)が製造。

 

感圧複写紙やトランス、コンデンサー、安定器、電化製品など、幅広く用いられた。

 

三菱モンサント化成(69年~)を含め、72年の製造中止までの国内生産量は5万8787トン、国内使用は約5万4000トン。

 

残留性、生物蓄積・濃縮性が高く、内臓や神経、皮膚など人体に毒性がある。


2001年、特措法施行で、PCB廃棄物の処理事業が始まった。

 

出典

<カネミ油症50年>「カネカも救済枠組みに」カネミ倉庫社長インタビュー PCB製造責任を指摘

https://this.kiji.is/391475046247318625 

 

 

上記記事にリンクして、カネミ倉庫は今も食用油を作り続けているなど、下記趣旨の記事もネット配信されていた。

 

米ぬか油独特の香ばしい匂いが漂う工場敷地内。

高さ10m近い機械や建屋が立ち並んでいる。

 

カネミ油症事件の原因となった汚染油を製造、販売したカネミ倉庫(北九州市)は、今も食用油を作り続けている。


過熱、ろ過、冷却・・・。

さまざまな工程を通して、油の不純物を取り除くのだという。


「米ぬか油には、結構な時間と手間が掛かるんです。もちろん、安全面は徹底しています」。

加藤社長(61)は年季の入った機械を見上げ、強調した。


事件発覚当時、油症の原因物質ポリ塩化ビフェニール(PCB)の毒性は、社会的に認知されていなかったとされる。

 

PCBを製造した鐘淵化学工業(現カネカ)の当時のパンフレットには、次のような記述がある。

「カネクロールによる金属材料の腐蝕は、高温、低温を問わず、実用上問題はなく、材質の選択は自由であります」


PCBによる金属腐食性も否定しているように読める。

 

食用油に大量混入したPCB。

原因は裁判において、脱臭工程でステンレス管を流れるPCBが管を腐食させ、漏れて食用油を汚染したとみられ、PCBを製造販売したカネカの責任も追及された。

 

だが、後にカネミ倉庫の人為的ミスと隠蔽行為があったとの見方が強まり、全責任がカネミ倉庫にあるとの判断に一気に傾いた。


加藤社長は、「混入原因は、はっきり言って分からない。当時を知る社員はもういませんし。僕らは、ピンホール(腐食穴)が原因としか、言いようがない。そして、PCBにもし毒性があると分かっていたら、(食品製造工程で)使ってない」と断言。

PCBそのものに問題があり、購入時のカネカの説明も不十分だったことを訴える。


PCBは、カネミ油症をきっかけに製造中止となったが、既に社会環境に大量に存在。

PCBの保管、処理は特措法などにより、メーカーではなく、購入した企業側が費用負担することになっており、加藤社長はその不満もぶちまけた。

 

「うちの場合、コンクリート小屋を造り、鉄板の大きな箱を入れ、その中にPCBを全部保管させられた。無害化処理する費用には2000万円もかかった。本来、カネカが全回収し処理するのが当たり前じゃないのか」

 

・・・・・

 

出典

<カネミ油症50年>「カネカが回収すべきだった」 カネミ倉庫社長インタビュー  CB処理負担に不満

https://this.kiji.is/391483156631782497 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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