2018年3月30日12時46分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海道線で昨年12月、走行中の新快速列車床下にある箱状の機器からアルミ製カバー3枚(重さ最大約10kg)が外れて落下したトラブルで、JR西日本は30日、機器内にあるダイオードがショートし高温になったため、別の部品に塗られた塗料が溶けて気化するなどして気圧が上昇、カバーが外れたとする調査結果を公表した。
トラブルは昨年12月30日午後5時半ごろ、東海道線芦屋~尼崎間を走行中の播州赤穂発野洲行き新快速(8両編成)の2号車で発生した。
カバーはいずれも厚さ3mm、縦約50~60cm、横約45~85cm、重さ約4.5~10kg。
後続車がカバーに乗り上げるなどの事故や、けが人はなかった。
JR西によると、箱状の機器内にある電灯や空調に電源を供給する装置のダイオードが何らかの原因でショート。
電流を制御する部品に電流が長時間流れ続けて表面温度が1400℃となり、表面に塗られた塗料が溶けて水素とメタンが発生した。
最終的に電流を制御する部品もショートして機器内の気圧が爆発的に上がり、カバーの留め金が外れて落下したと推定されるという。
トラブル発生当時、新快速列車は芦屋駅付近を約60kmで走行しており、カバーは軌道から最大12m離れた線路内で見つかった。
JR西は、「発生時に対向車があったり、踏切近くを走行していたら何らかの事故につながった恐れもある。ご心配とご迷惑をおかけし、申し訳ない」として、早急に対応策をとるとしている。
出典
『昨年末の新快速アルミカバー落下、部品ショートで気圧上昇が原因 JR西が
調査発表』
http://www.sankei.com/west/news/180330/wst1803300062-n1.html
3月30日13時52分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県芦屋市のJR東海道線で、昨年12月、走行中の新快速の床下から機器カバー3枚が外れたトラブルで、JR西日本は30日、内部に約1400℃の熱が生じて部品が溶け、生じた水素やメタンガスが燃焼して爆発的に圧力が上昇したのが原因とみられると明らかにした。
部品の抵抗器に、通常より長く電流が流れて高熱が生じたという。
圧力が大きかったため、カバー1枚(重さ約4.4kg)は約12m離れた別の線路内まで飛んでいた。
出典
『JR西 内部で高熱、圧力上昇 新快速のカバー落下原因』
https://mainichi.jp/articles/20180330/k00/00e/040/318000c
※以下はJR西日本からのニュースリリース(抜粋)。
4 調査結果
3枚のカバーが外れたメカニズムについて、以下と推定しま
した。
(1)SIV装置のダイオードが何らかの原因でショートした。
(2)パンタグラフからダイオードに直列に組み込まれている充電抵抗に電流が継続して流れた。
(3)継続して流れた電流により充電抵抗が熱せられ、その周辺に気体が発生した。
(4)その後最終的に充電抵抗のショートにより機器箱内の圧力が上昇し、3枚のカバーが外れた。
5 対策
・抵抗やダイオードなどの部品にショートが生じた際には速やかに回路から部品を開放する対策を、4月上旬を目処に実施します。
・上記の対策が完了するまでの間、過電流の記録を定期的に確認することにより、ダイオードがショートする予兆を把握することとします。
http://www.westjr.co.jp/press/article/2018/03/page_12196.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。