2014年11月4日付で読売新聞北海道版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月5日7時0分に北海道新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道稚内市のJR宗谷線で3日朝、稚内発札幌行きの特急「スーパー宗谷2号」(4両編成、乗客36人)が、社内規定で運行中止の基準となる風速30mの強風が吹いていたにもかかわらず、通常運行をしていたことが分かった。
JR北海道は、事故につながる恐れがある「インシデント」に当たる可能性があるとして、国交省北海道運輸局に報告した。
同社によると、3日午前7時15分頃、特急が抜海―勇知間を走行していたところ、抜海駅の風速計が風速30mを観測した。
同区間を管轄する名寄市内の指令センターのパソコンのモニター上には警報を示す表示が出たが、警報音が鳴らなかったため、指令員が気づかず、特急に運行中止の指示を出さなかった。
観測結果は札幌や旭川の指令室にも届いていたため、約10分後、札幌から旭川経由で名寄に問い合わせたことで警報に気づいたが、特急は規制区間をほぼ通過していたため、そのまま通常運行させた。
幌延発稚内行き普通列車(1両編成、乗客1人)は規制区間を走行中だったため、停車させた。
警報装置のスピーカーに不具合があったという。
事故やけが人はなかったが、国交省は、脱線事故につながる恐れがあり、「インシデント」に該当するとして、JR北に対策などを報告するよう求めた。
3日の道内の天候は大荒れで、稚内地方気象台は当時、稚内市に強風注意報を出していた。
山形県庄内町のJR羽越線では2005年、特急電車が突風を受けて脱線し、5人が死亡する事故が起きた。
北海道新得町でも1994年、暴風で特急列車が脱線し、けが人が出た。当時は風速30m以上で運行見合わせと定めていたが、現場付近の風速計が故障していた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20141104-OYTNT50029.html
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/572529.html
(2014年11月14日 修正1 ;追記)
2014年11月12日16時25分に産経新聞から、警告表示が見えにくい場所にあったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道が強風下で特急列車の運行を続けた問題で、同社の島田社長は12日、札幌市の本社で記者会見し、「さらに風が強まれば重大事故になりかねなかった。お客さまにあらためて深くおわびする」と陳謝した。
JR北海道によると、この問題は3日に発生。稚内発札幌行き特急列車スーパー宗谷2号(4両編成)が稚内市の宗谷線抜海-勇知間を走行中、近くの風速計が風速30m以上の強風を観測した。
しかし、運行管理に当たっていた宗谷北線運輸営業所指令室(名寄市)では指令員が防災システムの警告表示を見逃し、機器の不調で警報音も鳴らなかったという。
島田氏は、警告表示が室内で指令員から見えにくい場所にあったことを明らかにし、「警告表示を指令員の近くに移したり、警告と同時にランプを点滅させたりする対策を検討したい」と述べた。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/141112/afr1411120018-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。