2015年2月4日23時48分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
テレビ朝日は4日、少女アイドルグループ「3B junior」のメンバー(12)が1月28日夕、同本社内でBS朝日のバラエティー番組「3B juniorの星くず商事」を収録中、突然意識を失って倒れ、救急搬送されたと発表した。
少女は現在入院中で、意識は完全には戻っていないが、回復の兆しはあるという。
警察は、業務上過失傷害容疑を視野に、関係者から事情を聴いている。
テレ朝によると、吸うと声が変わるヘリウムガス入りの缶を誰が選ぶかというゲームに10〜16歳のメンバー26人が参加。5グループに分かれ、それぞれ1人ずつがヘリウムガスを吸うことになっていた。
実際にガスを吸った他の4人に異常はなかった。
少女が参加したグループは初回で全員、声が変わらなかったため、時間を置いて挑戦したところ、選んだ缶を吸った直後に倒れた。
ただ、実際にヘリウムガスを吸ったかは確認していないとしている。
ヘリウムガス入りの缶は市販のパーティーグッズで、ヘリウムガスが80%、酸素が20%入っていた。「大人用」と記載されていたが、番組制作のスタッフは見落としたという。
治療した専門医は、脳の血管に空気が入り、血流を妨げる「脳空気塞栓症」と診断。ガスを一気に吸ったことが原因とみている。
当日の収録分は15日未明に放送予定だったが、テレ朝は次回8日の放送を中止。その後については未定としている。
武田常務は記者会見で謝罪した上で、「原因を徹底的に究明した上で再発防止策を策定し、より一層安全管理に努める」と話した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150205k0000m040061000c.html
2月4日22時32分に産経新聞westからは、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
テレビ局の収録現場で、声を変えるヘリウムガスを吸ったとみられるアイドルグループメンバーが意識を失っていたことが4日、分かった。
明確な原因は不明だが、過去にも吸い過ぎによる事故が起きている。
厚生労働省の資料では、平成13~24年度、ヘリウムガスの吸い過ぎで意識を失ったり嘔吐したりする事故が、風船を膨らませるためのガスを含めて32件報告された。
大半は子どもだったという。
缶に入ったガスを吸い込むと声が甲高く変化し、パーティーなどに使われる商品は、ヘリウム80%と酸素20%の混合が一般的とされる。
ガスの事業者団体「日本産業・医療ガス協会」(東京)によると、吸引するガスの中に大気中と同じ割合の酸素(約20%)が含まれていないと酸欠状態に陥る恐れがある。
工業用ヘリウムガスをそのまま吸引したことによる死亡事故があったため、販売時に注意喚起するよう、事業者に促してきたという。
ディスカウントストアには、パーティーグッズを扱う一角にカラフルな缶入りの商品が並んでいた。
ラベルには、「無害で安心」とのうたい文句に加え、「安心して、思いっきり、胸いっぱいに缶の中のガスだけを吸い込む」と、遊び方が記されている。
「対象年齢10歳以上」、「お子さまの手の届かない場所に保管して」との注意書きもある。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150204/wst1502040065-n1.html
(2015年6月12日 修正1 ;追記)
2015年6月8日22時19分に読売新聞から、原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本小児科学会が事故の詳細をまとめ、公表した。
ガスを一気に吸い込み、肺の組織が破裂したことが原因と推定。
テレビ朝日に当時の映像による検証を求めるとともに、子どもがガス入りスプレー缶を使う危険性を広く知らせる必要があるとしている。
今回のまとめやテレビ朝日の発表によると、少女は、玩具として販売されているヘリウムガス入りのスプレー缶を吸い、声が変わるゲームに参加。缶を4秒ほど吸った直後に倒れた。
缶には「大人用」との表示があったが、スタッフは見落としていたという。
同学会こどもの生活環境改善委員会は、主治医からの報告を分析。
鼻からガスを吐き出せない状態でガスを一気に吸ったことで、肺の組織が破裂。
切れた肺の血管から入ったガスが脳の血管をふさぎ、意識障害が起きた、と指摘した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150608-OYT1T50135.html?from=ycont_top_txt
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。