2014年4月29日23時36分に毎日新聞から、4月30日0時6分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
青森市にある大学が、29日、大学施設「国際芸術センター青森」で作品展を開いていた現代美術家の男性(44)が、午後6時ごろ、会場で倒れているのが見つかり、死亡が確認されたと発表した。
消防などによると、軽自動車を透明なアクリル板で密閉した作品(縦2.3m、横4.5m、高さ2.7m)の中で倒れていた。
男性は、エンジンの点検を1人でしていたといい、発見時、自動車のエンジンがかかっていたという。
警察は、一酸化炭素(CO)中毒などの可能性が高いとみて調べている。
大学事務局によると、作品は車1台が入る大きさ。外側からのスイッチ操作でエンジンをかけると、雨に見立てた水が内部にまかれる仕掛けだったという。
男性は京都府生まれで、自動車の車体やエンジンを使った立体的な作品を手掛ける若手芸術家。
作品展「相対温室」を大学で26日から開催中だった。
関係者によると、完成していない作品があり、男性は現地で制作を続けていたという。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140430k0000m040095000c.html
http://www.asahi.com/articles/ASG4Y7QJZG4YUBNB00W.html
4月30日付で東奥日報からは、写真付で下記趣旨の記事がネット配信されていた。
軽自動車のエンジンの調子が悪く、男性が調整していた。
出典URL
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2014/20140430134840.asp
4月30日13時2分にNHK青森からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大学が30日に記者会見した。
大学によると、展示されていたのは、30分おきに3分間、軽自動車のエンジンをかけて、雨に見立てた液体を車体に降らせる作品だった。
作品の天井部分には展示室の外につながる直径5cmほどの換気用のホースが取り付けられていたが、作品内にたまった排気ガスを強制的に外に排出するための装置などはなかったという。
大学では、「展示室の扉は常に開け展示を行っていたが、作品そのものの換気のしかたに問題があった」として、さらに調査を進めることにしている。
この事故を受け、大学は男性の個展を取りやめ、美術館を当面の間、閉館することにした。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/aomori/6084112381.html?t=1398892353969
5月1日付で朝日新聞青森全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
エンジンがかかると、床にたまった水を配管で吸い上げ、箱の天井から降らせる仕組みだった。
展示センターの学芸員の提案で、箱に排気用のホースが設置されたが、男性は「作品の意図に合わない」として、完成時にホースを取り外したという。
同大の理事長は、「安全性よりも作者の創造性や芸術性を優先してしまった。内部でも原因を十分検証し、今後、二度と起こらないようにする」と話した。
(ブログ者コメント)
○学芸員の方がせっかく危険性に気が付いたのに、それが徹底されなかったのが悔やまれる。
○「安全性よりも芸術性を優先してしまった」とのことだが、「芸術性」を「経済性」とか「作業性」などの言葉に置き換えれば、似たような話しは山ほどある。
(2014年5月24日 修正1 ;追記)
2014年4月30日付の東奥日報夕刊紙面に、やや詳しい、かつ若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事が掲載されていた。
(よって、タイトルにも?マークを付けた)
男性は29日午後5時半ごろ、作品外部にあるスイッチを入れてエンジンを作動させたが調子が悪かったため、職員に「点検する」と伝えていた。
午後6時の個展終了前にエンジンの調整のため作品内に入ったとみられ、午後6時すぎ、男性が車両の後方であお向けになって倒れているのを職員が見つけた。
発見当時は、エンジンはかかっていなかったという。
作品には排気用のホースが取り付けられていたが、男性が25日に「作品の意図に合わない」としてホースを外し、作品に空いていた穴を塞いだという。
29日には再びホースを取り付けていたが、排気が機能していたかどうかは分かっていないという。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。