2015年12月16日3時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東北電力は15日、女川原発(女川町、石巻市)の3号機中央制御室で、社内規則に反する不適切なケーブルの配線が1カ所見つかったと発表した。
原子炉緊急停止などに使う、特に重要な「安全系ケーブル」は、火災の延焼を防ぐために一般のケーブルと別の場所を通すべきなのに、分けられていなかったという。
中央制御室は、原発の運転や監視を24時間体制で担う中枢部で、ケーブルは床下に通されている。
東北電によると、配線場所を分ける不燃性の仕切りに開けられた穴を一般ケーブルが貫通し、安全系ケーブルと同じ場所を通っていたという。
東北電は、社内規則違反と認めながらも、安全系ケーブルは燃えにくい素材でできていて、火災もすぐに消し止められる体制になっていることから、国の安全基準に照らして問題はなかったとした。
新潟県の東京電力柏崎刈羽原発などで同じ問題が見つかったため、東北電が14日から、女川3号機を調べ始めた。
今回の安全系ケーブルが何に使われるものなのかや、不適切な配線がされた理由はわかっていない。
同じ日に調べ始めた東通原発1号機(青森県東通村)でも1カ所、同様の不適切な配線が見つかった。
女川では、3号機のあとに1号機と2号機も調べる予定で、すべて終わるのは来年3月末という。
出典URL
http://digital.asahi.com/articles/ASHDH560SHDHUNHB00H.html?rm=344
(ブログ者コメント)
○東北電力HPに、『当社原子力発電所中央制御室床下におけるケーブルの不適切な敷設状態について』というタイトルのニュースリリースが、12月15日付で掲載されていた。
転載は省略するが、写真や図解で、かなり詳しく説明されている。
http://www.tohoku-epco.co.jp/news/atom/1190868_1065.html
○柏崎刈羽原発の事例は、下記参照。
2015年11月4日報道 新潟県の柏崎刈羽原発で「安全系」と「一般系」のケーブルが法規制に反し混在していたのは分離設置を明記したマニュアルがなかったことが原因
(第1報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5362/
(第2報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5389/
(第3報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5440/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。