2017年7月26日11時1分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省国土技術政策総合研究所と建築研究所は、新潟県糸魚川市で昨年12月に起きた大規模火災の原因となった飛び火は、屋根瓦の隙間から火の粉が入ったことによる可能性が高いと発表した。
防火対策を壁や窓に施せば被害を大幅に減らせることもわかった。
両研究所は、当時の映像などから、延焼した146棟のうち少なくとも15棟で屋根へ飛び火して、屋根付近が燃えていたのを確認した。
大半が1930年代にできた古い木造建築だった。
当時の瓦は形が不均一で、間に隙間ができていた。
そこで古い瓦を使い当時の瓦屋根を再現し、風洞実験施設で火災の時と同じ風速10mの風を送って火の粉を吹き付けた。
すると、実験開始から数分で瓦の下の木材が燃え始めたという。
すべての建物の外壁に燃えにくいモルタルを塗り、窓ガラスに金網を入れて割れにくくするなどで、焼損棟数が約2割に減ることが、コンピューターシミュレーションでわかった。
現場では、こうした対策が取られている建物は4割程度にとどまっていたという。
総務省消防庁の糸魚川火災の検討会座長を務めた、兵庫県立大大学院の室崎益輝教授(防災計画)は、「飛び火のメカニズムに切り込んだ貴重な調査だ。ただ、現代仕様の瓦屋根でも飛び火被害は出ており、昭和初期の古い建物に限った問題かは、もう少し検証が必要だ」と話す。
出典
『糸魚川火災、原因は瓦の間の火の粉 防火対策で被害軽減』
http://www.asahi.com/articles/ASK7N5KNPK7NUJHB011.html
(ブログ者コメント)
糸魚川火災では、火の粉だけでなく火の塊も飛んだ。
詳細は過去記事参照。
2017年1月5日掲載
2016年12月22日 新潟県糸魚川市で駅前ラーメン店から出火、強風で火の塊が飛び1時間後に違う場所からも出火、144棟が延焼し過去20年で最悪の大火となる (第2報;1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6632/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。