2017年7月27日18時58分にNHK福岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後9時半ごろ、糸島市高祖にある金属の回収業「K」の敷地から火が出ていると、消防に通報があった。
消防車およそ20台が出て消火作業に当たったが、敷地内に保管していた家電製品やバッテリーなどの金属類が焼け、15時間たった27日午後0時半ごろ、消し止められた。
現場周辺では、27日未明から朝にかけて大気汚染物質PM2.5の濃度が高い値となり、国の環境基準で1日の平均が1m3あたり35μgとされているのに対し、現場から5kmほど離れた福岡市西区にある福岡市設置の観測地点では、午前4時までの1時間に324μgを観測した。
また、糸島市に隣接する福岡市では、市や消防などに焦げたような臭いがするという通報が50件以上相次いだ。
このため福岡県は、福岡市や周辺の17の市と町に住む人に、一時、外出や屋外での長時間の運動を控えるよう呼びかけたが、その後、PM2.5の濃度が下がったため、午前11時に解除した。
警察や消防が、火の出た原因などを調べている。
PM2.5がどのように飛散するかを、シミュレーションソフトを独自に開発してホームページで公開している九州大学応用力学研究所の竹村俊彦教授は、「火災による煙は局所的に発生するので、一概には言えないが、PM2.5が社会問題となっている中国でいうと、300μgという値は、1kmから2km先が見えないレベルだ。大陸から流れてくるPM2.5は通常、日本に到着する時には濃度が薄まっているので、今回の濃度の高まりが大陸からきたものとは考えにくい」と話している。
出典
『金属回収会社火災PM高濃度』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20170727/5528101.html
(ブログ者コメント)
回収した廃家電などの山が火災になる事故は結構起きているが、PM2.5の観測機器が近くにあった場合、観測値が上がったと報じられることがある。
以下は、最近起きた同じ福岡県での事例。
(2017年06月01日 06時00分 西日本新聞)
嘉麻市大隈の産業廃棄物処理業「E」の中間処理場で起きた火災で、5月28日の発生から3日目の同30日、現場から直線距離で約10km離れた飯塚市平恒に設置されている県の微小粒子状物質「PM2・5」の測定機器が一時的に高濃度の数値を観測していたことが分かった。
現在は平常値に戻っている。
飯塚市はホームページ上で、異変を感じた際の注意を呼びかけている。
PM2・5測定機器は、筑豊地区では直方と田川両市、香春町にも設置されているが、飯塚市だけ30日午前4~6時に大気1m3当たり126~109μgに達した。
国が定める1日平均の環境基準値は35μgで、この日の市平均値も46μgで基準を超えていた。
同市環境整備課によると、30日に市民から中間処理場の火災に関連し、「臭いがする」といった問い合わせが数件あったという。
臭いを感じるなどした際には、窓を閉め、不要な外出を避けるといった対応を求めている。
火災現場から離れた飯塚で高濃度が観測されたことから、嘉麻の現場周辺はさらに大気汚染があったとみられる。
県環境保全課の担当者は、「同じ時間帯に浮遊粒子状物質(SPM)の数値も上がっており、火災が影響したとみられる。直ちに健康に影響が出る数値ではないが、今後も注視する」と話した。
出典
『飯塚で一時PM2.5上昇 嘉麻産廃火災 現場から10キロ、県機器が観測』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_chikuhou/article/332455/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。