2013年9月26日付で読売新聞北海道版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)で8月27日、大雨の影響で、原子炉補助建屋の制御用地震計室が浸水し、地震を感知して原子炉を自動停止させるための地震計が使えない状態となっていることが26日、分かった。
浸水は放射線管理区域にも及んだが、放射性物質の外部への漏出はなかった。
泊原発3号機は安全審査のため停止中で、ほかにも地震計はあるため実質的な影響はないが、北電の危機管理の甘さが露呈した。
北電によると、原子炉補助建屋の周辺では排水機能を高めるために土砂の入れ替え工事を行っていたが、8月27日の大雨で、地面に掘った穴に大量の雨水が流れこみ、地下水などを一時的にためる地下2階の「湧水ピット」の排水能力を上回った。
ピットからあふれたのは約200トンの雨水で、一部が制御用地震計室に流れこみ、地震計4台がすべて浸水した。
翌日には排水を終えたが、地震計は今も点検中という。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20130926-OYT8T00674.htm
2013年9月27日9時11分に北海道新聞からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道電力は26日、大きな地震を感知して原子炉を止めるため泊原発3号機に設置されている複数の制御用地震計の一部が、8月下旬の大雨によって約1カ月間、使えない状態にあることを明らかにした。
北電は「泊3号機は停止中のため、安全上の問題はないと考えている」としているものの、事故防止のための機器だけに危機管理上の課題になりそうだ。
使えない状態になった制御用地震計は4台で、泊3号機の原子炉補助建屋の地下室に設置されていた。
8月27日の大雨で大量の雨水が補助建屋に流入し、冠水した。
北電は9月2日にそれらを取り外し、メーカーで点検中。復旧時期は未定だ。
制御用地震計は、稼働中の原発が大きな地震に見舞われた場合、原子炉を自動停止させるため揺れを感知する機器。
出典URL
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/494319.html
(ブログ者コメント)
○装置自動停止と連動させる地震計は、安全確保上、非常に重要な設備だ。
浸水の恐れがある地下に設置するというのは、いかがなものだろうか?
○4台もの地震計が使えなくなったことの影響として、読売新聞北海道版では「ほかにも地震計はあるため実質的な影響はない」と報じているが、この報道内容には疑問を感じる。
北海道新聞の報道の方が正解のような気がする。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。