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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2014871152分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

岐阜県大垣市上石津町の「市かみいしづ緑の村公園」で2012年、森林体験講座に参加していた同市の小学1年の女児(当時6歳)が、落ちてきた枝で頭を打って死亡した事故で、県警は7日、公園の指定管理者で講座を主催した社団法人「かみいしづ緑の村公社」の理事長(70)と、当時の事務局長(41)を業務上過失致死の疑いで書類送検した。

 

送検容疑は12年11月18日、強風などで枝の落下が予測できたのに樹木の点検やヘルメット着用など安全対策を行わず、参加していた女児の頭に枝が落下する事故を引き起こし、8日後に死亡させたとしている。

枝は樹齢約110年のスギの高さ約23mの地点から落ちた。2人は容疑を認めているという。

 

県警によると、現場周辺では当日午前7時ごろから断続的に強い風が吹き、事故が起きた同11時までに最大瞬間風速14.9mを観測。

枝は長さ約3.4m、直径約5cm、重さ約5.35kgで、風にあおられ、重さに耐え切れず落下したとみている。

 

出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140807k0000e040239000c.html

 

86193分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

県警などによると、女児は、家族4人で同公園で開かれた森林体験講座に参加。

指導員から間伐作業の説明を受けていた際に、落下してきたスギの木の枝が頭を直撃し、脳挫傷のため8日後に死亡した。

参加者はいずれもヘルメットはかぶっていなかったという。

 

県警は事故後、公社側の安全管理に問題がなかったか捜査を始めた。

事故当時、付近で風速約10mのやや強い風が吹き、強風にあおられた枝が落下したとみられることが分かった。

さらに、日ごろから森林の手入れをしていなかったほか、講座開始前に付近に枝が落下しており、枝が落下する危険性を予測できたのに安全対策を講じなかった疑いがあると判断した。

 

理事長は毎日新聞の取材に「森林イベントに関するノウハウはなく、危険な場所という認識はなかった。枝が落ちてくることは考えなかった」と話した。

 

出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20140807k0000m040037000c.html

 

 

201486日付で朝日新聞夕刊(聞蔵)からは、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。

 

この事故を受け、林野庁が同様のイベントでヘルメット着用を求めるなど、安全対策が求められている。

 

枝の自然落下事故は続いており、青森県の奥入瀬渓流で03年にブナの枝が当たった女性が足や胸を骨折。

06年には福島県の国立公園でブナの枝が折れ、直撃を受けた男性(当時68)が死亡した。

奥入瀬の事故では女性と夫が国と青森県を相手に損害賠償請求訴訟を起こし、09年に1億9300万円の判決が確定した。

 

これを受け、林野庁は09年、不特定多数の人が出入りする場所で立木の点検などを促す文書を各都道府県に出した。

しかし12年に大垣で今回の事故が発生。

今年4月には川崎市で街路樹のケヤキの枝が突然落ちて、幼稚園年長の女児の頭にぶつかり、女児は頭の骨を折っている。

 

公園や街路樹の枝が自然落下した事故で刑事責任を問う場合、

⑴管理者らが枝の落下を予測できたか

⑵枝の直撃を回避させることは可能だったか

を立証することが必要になる。

 

今回の事故現場を調査した岐阜大学の石田仁准教授(山地管理学)は、当時の風に注目。

大垣の気象観測で最大瞬間風速約10mを記録していたが、枝が折れるほどの強風とされる値より弱い。

折れた枝はこぶ病に感染し、これも落下原因になった可能性があるという。

 

公園を管理する公社は、イベント開催前に現場付近で多数の枝の散乱を確認していたが、職員は「枝が落ちてくるとは思わなかった」と話している。

石田准教授は、「事故を防ぐきっかけはあったが、大きな事故になるとは思っていなかったかもしれない」と語った。

 

元東京地検刑事部副部長の若狭勝弁護士は、「森林体験イベントを開いた以上、ヘルメットを着用させるなどの安全配慮義務があった」と指摘。「公的イベントを開く際の安全配慮義務は重くなっている。検察が起訴するにはハードルがいくつかあるが、警察が送検することで問題提起になり、安全対策が進むならば意義深い」と話した。

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

樹木落下などによる同種トラブルは、毎年、一定件数発生していると思われるが、今年は、この記事を含め、報道されることが多いように感じている。

 

ただ、これまでの報道で大体の様子は分かった。

産業安全とは少々異なる分野の事例ということもあり、今後は、特段のものでない限り、掲載しないこととする。

 

 

 

(2015年8月25日 修正1 ;追記)

 

2015824192分にNHK岐阜から、不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

元理事長ら2人について、岐阜地方検察庁大垣支部は、当日の風の強さなどを考えても事故を予測することは難しく「起訴するだけの証拠がなかった」として、24日までに不起訴にした。


これについて大垣市の「かみいしづ緑の村公社」は、「事故をきっかけにマニュアルを見直すなどして安全管理を第一に取り組んでいます」というコメントを出した。

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20150824/4368761.html

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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