2015年11月19日12時1分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東日本大震災で多数の電柱が倒れ、緊急車両の通行を阻んだことから、国土交通省は、「緊急輸送道路」(緊急道)で電柱新設を禁止する方針を決めた。
緊急道に指定される一般道路は全国で約8万7800kmに及び、電力や通信などの事業者は、今後、緊急道沿いに電線を設置する場合は地中に埋設することになる。
19日からパブリックコメントを募集し、その内容を踏まえて正式に決定し、今年度から規制する方針。
海外では無電柱化が進むが、日本には電柱が約3500万基ある上に、年間約7万基ずつ増えており、これまで規制はなかった。
しかし、2011年3月の東日本大震災では、電柱約5万6000基が倒壊し、緊急車両の通行を阻害。
1995年1月の阪神大震災でも電柱約8100基が倒れ、生活物資輸送や緊急車両通行に支障が出た。
こうしたことから、無電柱化の促進を求める意見が上がっている。
災害対策基本法に基づき、災害時に復旧に従事する緊急車両の通行を優先するため、都道府県が
・国道 約4万8300km
・都道府県道 約3万2000km
・市町村道 約7500km
を緊急道に指定している。
緊急道での電柱倒壊を最小限にするため、国は電柱新設を禁じる。
国交省の担当者は、「今回の措置を機に無電柱化への理解を深めたい」と話す。
新規の電線は、地中に埋設することになる。
現行の基準は、地表からの深さ約1mに埋設することを規定しているが、国交省は埋設コストの低減に向け、より浅い場所に埋設する方向で基準を変更することを検討している。
ただ、浅い場所に埋設すると車両通行の振動による道路舗装のひび割れなどの懸念もあり、国交省は関係団体や学識経験者と合同で、新しい地中埋設方法の開発を進めている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20151119k0000m040124000c.html
(2015年12月28日 修正1 ;追記)
前報は「禁止する方針を決めた」ということだったが、2015年12月26日6時21分にNHK NEWS WEBからは、「禁止通達を出した」という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
想定される首都直下地震などの際に電柱が倒れて道路を塞ぎ、避難や救助の妨げになるおそれがあるとして、国交省は、「緊急輸送道路」のうち国が管理するおよそ2万2000kmについて、沿道に新たに電柱を建設することを禁止することになった。
「緊急輸送道路」は、災害時の避難や救助、それに物資の輸送などに特に重要な道路として国や各自治体が指定する道路で、一般道と高速道路合わせておよそ10万kmあり、災害が起きた際には、一般車両の通行などを制限している。
しかし、平成7年の阪神・淡路大震災ではおよそ8000本の電柱が、また4年前の東日本大震災ではおよそ5万6000本の電柱が地震の揺れや津波で倒壊したり電線が垂れ下がったりして道路を塞ぎ、避難や救助、それに復旧の妨げになるなど、大きな影響が出た。
このため、国はおととし、国や自治体が区域を指定して、必要な場合には電柱などの新設を禁止できるように法律を改正し、国交省は、想定される首都直下地震などに備えるため、25日、国が管理する緊急輸送道路の沿道については、新たな電柱の建設を禁止する通達を地方整備局に出した。
すでにある電柱のかけ替えや仮設の電柱については、引き続き、設置を認めるとしていて、国交省では、今後、都道府県や自治体にも対策を進めてもらいたいとしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151226/k10010353661000.html
以下は、関連報道。
(2015年12月25日7時48分 読売新聞)
緊急道路、電柱の新設禁止…地震時の輸送路確保
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151224-OYT1T50195.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。