2013年9月10日19時5分にNHK富山から、9月11日付の朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後1時半ごろ、南砺市利賀村で地滑りの対策工事をしていた京都府の建設会社社員の男性(52)が、工事用の深さ50m、直径3m50cmの縦穴に転落した。
男性は通報から2時間半後に引き上げられたが、死亡が確認された。
工事を発注した富山県の「砺波農林振興センター」によると、この縦穴は地滑りの原因となっている地下水を抜くために掘られ、穴の底には地下水がたまっていたという。
男性は、仲間の作業員とともに穴の中にらせん階段を設置する作業中で、足場を固定していたチェーンが外れて転落したという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/toyama/3064428261.html?t=1378847231825
(2013年9月24日 修正1 ;追記)
2013年9月11日付の北日本新聞紙面に、より詳しい下記趣旨の記事が掲載されていた。
男性は、井戸壁面と4本の鎖でつないだ円形の足場上で同僚の男性作業員(57)と2人で、井戸の内側にらせん階段を設置する作業をしていた。
足場が傾き、2人とも落ちたが、男性作業員は命綱を足場に固定しており、左手首に擦り傷を負っただけだった。
男性は、命綱を着けていたものの、そのまま落下していることから、警察は命綱を固定していなかった可能性もあるとみている。
足場が傾いた理由については、十分に固定されていなかったとみている。
(ブログ者コメント)
命綱を固定していなかったのか、あるいは固定していた場所が悪かったのかは不明だが、同じ事故に遭って命綱の固定有無で明暗が分かれた事例というのも珍しい。
(2014年2月14日 修正2 ;追記)
2014年2月13日19時18分にNHK富山から、壊れた足場が使われていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
砺波労基署は「壊れた足場が使われていた」などとして、工事を請け負った富山市の建設工事会社を労安法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、富山市の建設工事会社「M地研」と、会社の51歳の現場代理人。
同署によると、会社は、去年9月、南砺市利賀村で地滑りの対策工事用に深さ50mの穴を掘り、中に足場をつるして作業したが、工事を進める上で、機械をどのように配置するか計画を作っていなかったうえ、壊れた足場を使っていたとして、労安法違反の疑いが持たれている。
工事では、足場をつっていたチェーンが外れ、52歳の作業員が転落して死亡した。
調べに対し、会社と現場代理人は容疑を認めているという。
M地研は「書類送検の詳しい内容が分からないのでコメントできませんが、事故のあとは、社員を再教育して安全第一に努めています」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/toyama/3065216841.html?t=1392324475125
(2014年3月2日 修正3 ;追記)
2014年2月14日付の北日本新聞紙面に、金具が傷んでいたため足場が傾いたなどの新情報が掲載されていた。
書類送検容疑は、地下水を抜くための井戸の内部に階段を取り付ける作業を計画を作成せず行い、その際、下請け業者の作業員に損傷個所のある足場を使わせた疑い。
砺波労基署によると、当時は男性作業員2人が、井戸壁面と4本の鎖でつないだ円形の足場(直径約3.2m)の上で作業していた。
鎖と足場をつなぐ金具が傷んでいたため足場が傾き、作業員が40mあまり下に転落して死亡した。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。