2013年2月13日18時40分にNHK盛岡から、2月14日付で朝日新聞岩手全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また、2月14日付で岩手日報紙面にも同主旨の記事が掲載されていた。
おととしの震災直後、盛岡市のデパートで爆発があり1人が死亡、9人がケガをした事故で、警察は、ガス警報器が鳴っていたにもかかわらず十分な点検をしなかったとして、当時、施設の管理を担当していたデパートの社員と、点検を行ったガス会社の社員ら3人を、業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。
この事故は、東日本大震災直後のおととし3月14日、盛岡市のデパート「中三」の地下1階の食品売り場でガス爆発があり、テナントに入っていた飲食店店長の男性が死亡、デパートの従業員など9人が重軽傷をおったもの。
警察は実験の結果、建物から数m離れた肴町アーケード側の地中に埋設されたガス管の金属製結合部分が外れてガスが漏れ、地下1階との間の砂利が陥没してできた空間を伝わってデパートの地下1階に充満。営業再開のためテナントの従業員が給湯器のスイッチを入れたことで爆発したと断定した。
ガス管の故障や地盤沈下が震災の影響によるかどうかについては、「断定できない」としている。
警察では、震災翌日の12日に電気が開通した直後からガス漏れを知らせる警報器が鳴ったため、ガス会社の社員ら2人が点検したが、十分な確認をせずに点検を終えたこと、13日にも地下1階の複数の警報機が鳴ったにもかかわらず、地下1階の施設を管理していた「中三」の社員が再度点検を依頼しなかったことなど、安全管理が適切に行われなかったとして、「中三」の36歳の社員と、点検を行ったガス会社の社員ら2人のあわせて3人を書類送検した。
事故に巻き込まれ、現在も手術のために入院している男性は、「早く真相を明らかにして、二度とこのようなことが起こらないように再発防止に努めてほしいです」と話している。
「中三」は、震災とこの事故の影響で、同月中に経営破綻した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6045495831.html?t=1360792492349
(ブログ者コメント)
別報道によれば、開店前の午前8時ごろに爆発したとのこと。
(2013年2月27日 修正1;本文修正)
爆発時の状況に関し、岩手日報紙面に掲載されていた内容を本文に追記修正した。
(2013年3月25日 修正2 ;追記)
2013年3月24日11時17分に読売新聞から、「中三」がガス会社に10億円の賠償請求訴訟を起こしたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
[中三](本社・青森市)がガス会社「盛岡ガス」(盛岡市)を相手取り、10億円の損害賠償を求める訴訟を盛岡地裁に起こしていたことが23日、分かった。
[中三]関係者が明らかにした。提訴は2月21日付。
訴状などによると、事故を防げなかったのは、
〈1〉2日前に警報機が鳴って盛岡ガスの社員らが点検に訪れたのに、適切な措置や調査を施さなかった
〈2〉同店近くに埋設されたガス管には爆発前から複数か所の傷があり、強度を欠いていた
ためとしている。
取材に対し、[中三]は、「店の修繕費などの損害額は計約52億に上っており、一部を請求することを決めた」と説明。盛岡ガスは「担当者が不在のため、答えられない」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130323-OYT1T01179.htm
(2013年12月27日 修正3 ;追記)
2013年12月26日18時53分にNHK盛岡から、関係者が不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
盛岡地方検察庁は25日、ガス会社の社員ら3人について「起訴するだけの証拠が足りない」として嫌疑不十分で不起訴にした。
この事故をめぐっては、中三がガスを管理していたガス会社に10億円の損害賠償を求める裁判が行われている。
ガス会社は今回の不起訴処分について「妥当な判断だと受け止めています。事故の原因については、裁判で明らかにしていきたい」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6044136121.html?t=1388090566788
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。