2015年1月23日付の山陽新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
福山市教委は22日、市立赤坂小学校の5年生の教室で、21日に授業中に天井が剥がれ、4.2kgのコンクリート片が落下したと発表した。
児童25人と教師1人がいたが、けが人はなかった。
市教委によると、21日午後2時半ごろ、5年1組の教室の出入口付近に天井のコンクリート片(長さ45cm、幅20cm、厚さ3cm)が、内装の木製天井パネル(45cm四方)とともに落下した。
「ドン」という音がして児童も落下に気付いたが、そのまま授業を続けた。
22日は補修工事のため、別の教室で授業を受けた。
校舎は1973年築の鉄筋コンクリート4階。教室は最上階にある。
市教委は、雨水などが浸透し鉄筋が膨張、コンクリートが剥離したとみている。
今回の事態を受けて調べた天井裏22カ所のうち8カ所で、コンクリートの劣化を確認した。
この問題を受けて、市教委は26日、市内の公立小・中学校の計113校、286棟で行った緊急点検の結果を公表し、コンクリートの変形や劣化などで落下の危険性があり、対応が必要な学校が6小・中学校あったと発表した。
従来の安全点検では見抜けない場所だったため、同市教委は、点検方法の変更も検討し始めた。
落下事故を受けた点検は、赤坂小を除く77小学校、36中学校の計113校の最上階の天井裏で実施。
うち、市立西小、旭小、松永小の3小学校と、市立鷹取中、内海中、神辺中の3中学校の計22教室と廊下で、天井裏コンクリートの劣化によるひび割れで落下の危険があったほか、すでに天井パネルに天井裏コンクリートが落ちていたケースがあったという。
対象の教室は閉鎖し、児童や生徒は別室で授業を受けている。
危険があると判断された6小・中学校はいずれも昭和40年代に建設されている。
市教委は、建築基準法に基づいて3年に1度の安全点検を実施していたが、天井裏は検査対象ではなく、天井下から目視確認だけだったという。
市教委は、1週間ほどかけて劣化部分の撤去を行い、鉄筋コンクリートの防錆処理や天井パネルの強化など安全策を講じるほか、点検方法の変更も検討していく。
市教委の地割・施設課長は、「今回の事案を深く受け止め、安全対策を実施していく」と話した。
出典URL
http://www.sankei.com/region/news/150127/rgn1501270087-n1.html
(ブログ者コメント)
○山陽新聞掲載写真には、コンクリート片の表面に茶色く鉄筋の跡が写っていた。
○福山市の学校では、この事例を横展開対応するということだが、それ以外の広島県の学校、ひいては全国の学校では、何か対応をとるのだろうか?
他方、産業現場にも同じような建物があると思うが・・・。
まこと、事例の横展開対応は悩ましい。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。