2014年6月24日付で毎日新聞北海道版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道電力は23日、泊原発の仮設ごみ置き場で5日に発生したぼやについて、「異なる溶剤を一つの袋に入れた結果、化学反応で発熱、発煙した可能性が高い」とする調査結果を発表、道と周辺4町村に報告した。
北電によると、協力会社の作業員が工事を終えて不要となったペースト状のパテ(約1kg)と液状の硬化剤(約1ℓ)をそれぞれ布に染みこませ、同じごみ袋に入れたため、化学反応が起きた可能性が高いとしている。
作業員は、「認識不足だった」と話しているという。
北電の内規には原発敷地内での溶剤の廃棄方法に関する明確な規定はなく、今後見直す。
出典URL
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20140624ddlk01040260000c.html
6月24日付で読売新聞北海道版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
同社は23日、廃液漏えい防止装置の防水工事で出たゴミの処理が不適切で発熱したためと発表した。
発表によると、発煙は工事で使った半練り状の塗料であるパテと、硬化剤の残りが化学反応し、高温となったことが原因。
通常、パテ100に硬化剤1の割合で使うが、硬化剤を拭き取ったぞうきんとパテをまとめて捨てた結果、1対1に近い割合となり、発熱しやすくなった。
当時は気温も30℃と高かった。
ゴミは、協力会社が産廃業者に出すために仮置きしていたという。
同社は、「注意喚起とともに社内規定を見直し、再発防止に努めたい」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20140624-OYTNT50004.html
6月23日19時7分にNHK北海道NEWS WEBからは、取り扱いに関する規程はあるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
その後の調査で、北電は火事の原因について、原発の補修工事を行う協力会社が原発周辺の設備工事の際に使った塗料と硬化剤を本来、別々に分けて捨てるべきところを一緒にビニール袋に入れて捨てたため、化学反応を起こして袋に引火し、煙が出たとみられることがわかった。
このため北電は、原発で工事やメンテナンスを行う協力会社、30社余りに対し、化学製品の取り扱いを定めた規程に従って、適切に処理するよう呼びかけたという。
北電は、「工事などで化学物質の廃材が出た場合は今後、適切な方法で速やかに処理するよう規程を徹底させ再発防止に努めたい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20140623/5429611.html
(ブログ者コメント)
硬化剤廃棄時の発火トラブルは、2012年10月に高浜原発でも起きている。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2406/
ブログ者思うに、これらは原発敷地内で起きたために報道されただけで、世の中には、表に出ない同種トラブルが結構あるのかもしれない。
(2014年7月10日 修正1 ;追記)
2014年6月24日付の北海道新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
硬化剤の製品ラベルには、目的外で他の化学物質と混ぜないよう注意を促す表示があったが、協力会社社員が見逃していたという。
北電によると、パテと硬化剤は、発電設備の洗浄剤廃液が保管場所から漏れ出ないよう防液堤表面を塗装するもので、本来は、練り状のパテ100に対し、液体の硬化剤1の量を混ぜて使う。
だが、協力会社員は、別々の容器に保管していた両者を廃棄する際、掃除用布に染み込ませながら、1対1の分量を同じビニール袋に入れた。
北電は、「化学物質を含んだ残材の不適切な取扱いで、認識が不十分だった」とし、製品ラベルの確認や工事残材を早期に原発構内から撤去することなど、再発防止策を徹底するとしている。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。