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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201651730分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

水銀を使った製品が燃えるゴミに混入することで、東京23区のゴミ焼却施設が、過去6年間に計19回、緊急停止していたことが分かった。

 

23区では厳しい自主規制を設けているため、大気中に拡散した可能性は低いとみられるが、規制を設けていない自治体は多い。

分別されていない場合は、そのまま燃やされている恐れがあり、早急な対策が求められる。

 

「東京二十三区清掃一部事務組合」が管理する中央清掃工場(東京都中央区)の2号焼却炉は、3月11日午後2時過ぎ、排ガス中の水銀濃度が上がり始めた。

約6時間後、濃度が自主規制値(1m3あたり0.05mg)を超え、同組合は運転を停止させた。

 

同工場の排ガス浄化装置は、1時間に水銀を140gまで浄化できるため、少なくとも、水銀体温計200本分、蛍光灯だと2万本分が燃えた計算になる。

 

出典

ゴミ焼却施設、水銀で緊急停止6年で19回

http://www.yomiuri.co.jp/national/20160430-OYT1T50136.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

○「東京二十三区清掃一部事務組合」のHPに、規制値オーバーによる停止状況や各種キャンペーンなどの情報が掲載されていた。

それによると、平成23年7月から平成27年12月までの4年4ケ月の間で11回、運転を停止しており、その物的被害は50万円から350万円で、一回だけ2億円という額が記載されている。

 

http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/kanri/haiki/kumiai/oshirase/futekise.html

 

○6年前にも、同趣旨の報道があった。

 

2010811011分 朝日新聞)

 

東京都内4カ所のごみ焼却施設で大量の水銀が検出され、炉が停止する事態になった。

 

施設を管理する東京二十三区清掃一部事務組合によると、部品の交換など被害額は約3億円とみられ、3つの焼却炉が今も停止したままだ。

処理できないごみも増えている。

 

なぜ水銀が検出されたのか。

組合は「非常に悪質」として、警視庁にも相談し、ごみの搬入経路を調べている。

 

ごみの山にハエが群がる。

6月11日から約50日間、2つの焼却炉の一つが停止している足立清掃工場は、焼却を待つごみがあふれ始めている。

 

いつもなら、地下12mまで掘られた収集場に収まるはずのごみは、一部が高さ8mの山になっていた。

「ごみが滞留しているからハエが発生しやすくて……」と、職員は苦り切っている。

 

足立工場の1焼却炉のごみ処理能力は、1日300~350トン。

これが処理できないでたまり、一部を江東区の工場に運んではいるが、ごみの山はなかなか低くならない。

ハエ対策に、毎晩、15分かけて殺虫剤を散布している。

 

焼却炉は、排ガス中の水銀濃度を知らせるモニターの数値が急激に上昇したことに監視員が気づき、緊急停止させた。

調べると、有害物質を取り除くフィルターのほか、煙が通る道など、全体に水銀が付着していたという。

 

焼却を続けると、水銀を含んだ排ガスが外に出てしまうため、フィルター交換や、煙道を清掃しなければならなくなった。

修理費は2億8千万円にのぼり、停止した焼却炉で最も被害が大きかった。

復旧は9月上旬になる見込みだ。

佐藤副工場長は、「フィルターはすべて特注品で、時間がかかる。本当に頭にきている」と憤る。

 

23区内では、足立工場の1炉のほか、7月1日に板橋で1炉、8日に光が丘(練馬区)で2炉、18日に千歳(世田谷区)で1炉と、ほぼ1週間おきに相次いで水銀が検出され、停止した。

板橋と千歳は運転を再開したが、光が丘は復旧まであと半月程度かかる見通しだ。

 

組合の山田・管理課長は、「被害は深刻だ。これ以上の被害を出すわけにはいかない」として、工場のごみ収集場に監視員を増やして警戒を強めている。 

 

しかし、なぜ焼却炉を停止させるほどの水銀が検出されたのか。

 

これらの工場に運ばれるのは一般家庭ごみを中心とした可燃ごみだ。

組合は、産業廃棄物の不法投棄の疑いが強いとみて、廃棄物の特定を急いでいる。

 

足立工場では、1時間当たり200gの水銀を取り除く排ガスの浄化装置を備えているが、今回、炉が停止される直前に、この処理能力を超える排ガスを検出した。

どの程度の量の水銀が混入されたかは不明だが、少なくとも200g以上の水銀が一度に持ち込まれたことになる。

 

水銀を含む製品には、蛍光灯や水銀血圧計などがある。

いずれも、産業廃棄物として細かく砕かれ、専用炉で燃やされるが、一般的な蛍光灯なら2万2000本以上に相当し、組合は、「家庭ごみと混ざったとは考えられない」。

水銀血圧計には約50gの水銀が入っており、4台で200gになることから、「可能性があるが、はっきりしたことは分からない」という。

 

工場へ出入りできるごみ収集車にはICカードが渡され、搬入日時が記録されている。

足立工場の場合、事故があった6月11日に持ち込まれたごみから水銀が発生している。

他の工場も、検出の数日前までに出されたごみに混ざっていたとみられるため、組合は、該当搬入業者から聞き取り調査をしている。

 

出典

一体誰が…ごみ焼却炉に大量の水銀 都内4施設が停止

http://www.asahi.com/eco/TKY201007310400.html

 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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