2016年4月29日付で読売新聞富山版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
立山町田添の富山地方鉄道立山線の踏切で、昨年6月19日夜、歩いて渡っていた女性(当時83歳)が電車にはねられて死亡した事故で、国の運輸安全委員会は、28日、調査報告書を公表した。
報告書は、踏切手前で気笛を鳴らす目印となる標識がなくなっていたことをあげ、「(標識が)正しく設置され、気笛を鳴らせば、事故を未然に回避することができた可能性がある」と指摘した。
事故は、警報機と遮断機がない踏切で起きた。
男性運転士は踏切の約45m手前で女性を発見し、非常気笛を鳴らし非常ブレーキを作動させたが、間に合わずに女性は死亡した。
報告書では、また、「制限速度は55kmだったが、事故当時の最高速度は65.7kmと、10km程度の速度超過で走行していた」、「遅延が生じていない場合でも制限速度を超えた速度で運転していたことが確認された」とも指摘した。
事故を受け、富山地鉄が全線を調査したところ、踏切10数か所で気笛を鳴らす標識がなくなっていたことが判明。
現在までに踏切21か所に標識32基を設置し直し、踏切22か所で標識32基を交換した。
運転士に制限速度を順守するように、指導も強化した。
富山地鉄鉄軌道部運転管理課の伊東次長は、「報告書の指摘を真摯に受け止め、再発防止を徹底する。59か所ある、警報機と遮断機のない踏切の統廃合も進めていく」と話した。
出典
『「気笛で回避できた可能性」…踏切死亡事故』
http://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20160429-OYTNT50006.html
(ブログ者コメント)
○運輸安全委員会の報告書は、下記参照。
http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/detail2.php?id=1874
○当該報告書中、どのような方法で標識が設置されていたかは、記されていない。
道路標識のように線路脇の地面にポールを突き刺す形で設置していたのだろうか?
とすれば、根元腐食で折れたのかもしれないが、それなら、保線作業時などの機会に見つかりそうな気がするのだが・・・。
それとも、電柱等に固定していて、風に飛ばされたのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。