2014年1月11日付で毎日新聞新潟版と朝日新聞新潟全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は9日、長岡市寺泊の酒類製造会社「S社」が運営する同所の工場「Nブルワリー」で、発泡酒の瓶に誤って過酢酸を主成分とする除菌剤を瓶詰めし、これを飲んだ男性が吐き気や嘔吐など食中毒の症状を訴えたと発表した。
男性は軽症で、既に回復したという。
県は10日から3日間、同ブルワリーを営業停止処分にした。
県によると、3日午後1時ごろ、南魚沼保健所管内(南魚沼市、湯沢町)の飲食店で、客の東京都内の50歳代の男性が発泡酒「Sピルス」(330mℓ瓶)を少し飲んだところ、異臭や酸味に気付き、症状を訴えた。
飲食店から連絡を受けた会社側が長岡保健所に通報した。
製品は昨年11月12日に瓶詰めされたもので、瓶に発泡酒を流し込む充填機を洗浄する際、ラベルのない空瓶を使うべきところを、誤って製品用の瓶を使い、除菌剤が充填された瓶をそのまま出荷してしまったらしい。
男性の飲んだ製品は、中身はほぼ除菌剤だったという。
同じ日に瓶詰めされた発泡酒のうち、計298本が県内に出荷された。
充填機の注ぎ口が2つあるため、除菌剤入りの製品がもう1本、流通している可能性があるという。
同社は4日から自主回収を始め、問題の1本を除く232本を回収、または消費されたことを確認しているが、他に被害の報告はないという。
県は「該当商品を持っている場合は、決して飲まずに最寄りの保健所などに届け出てほしい」と呼びかけている。
出典URL
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20140111ddlk15040026000c.html
(ブログ者コメント)
どのような経緯で、洗浄後の液体が入った瓶が出荷されてしまったのだろうか?
一般的な充填システムであれば、空瓶がコンベヤーに乗って充填機まで運ばれ、そこで製品の液体が充填され、その後、キャップが取り付けられるという一連の工程を、全て自動で行っている。
もし、そのようなシステムだったとすれば、一つの可能性として、洗浄後の液体が入った瓶を空瓶と一緒に置いていた、ということが考えられる。
しかし、いくらなんでも、そんなことはしないだろう。
一方、充填機の下で洗浄液を受けた後、その瓶を撤去せずに充填ラインを動かした、ということなら、ある得る話しだ。
そういった事態をも想定して、ラベルのない空瓶を使うようにしていたのかもしれないが、もしそうだったとしたら、その対策だけでは誤出荷を防止できなかった。
専用の受け容器を使用するといった対策は、とるのが難しかったのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。