2022年10月5日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
魚介類に潜み、人体に取り込まれると激しい腹痛を起こす寄生虫「アニサキス」による食中毒について、患者数は推計で年間平均1万9737人に上るとの分析結果を、国立感染症研究所などのグループがまとめた。
2018、19年の診療報酬明細書(レセプト)のデータを分析した。
厚生労働省に報告された食中毒事例の統計では、患者数は18年が478人、19年が336人で、実際の患者数はこの統計よりも多いとみられる。
アニサキスは、体長2~3センチほどの幼虫がサバやアジなどの魚に寄生し、人が刺し身などを食べて生きたまま体に入ると、激しい腹痛や吐き気などの症状を起こす。
サンマへも寄生するため、秋の食中毒も多く確認されている。
同研究所の杉山広客員研究員らは、18、19年の診療報酬明細書(年約843万人分)のデータから、医療機関にかかったアニサキス食中毒の患者数を調べた。
この結果、18年は991人、19年は766人で、日本の全人口に当てはめて推計すると、18年が2万1511人、19年が1万7962人に上った。
杉山さんらが05~11年の診療報酬明細書を分析した結果では、患者数は推計で年間約7000人で、増加していることがうかがえる。
杉山さんは増加理由について、「輸送網が発達し生で食べる魚種が増えたことや、13年からアニサキスが食中毒の原因物質として個別に集計されるようになり、医療関係者の認識が高まった」と話す。
著名人がSNS(ネット交流サービス)などで自身の経験を紹介することで一般の人にも認知され、受診するケースが増えたことなども考えられるという。
厚労省の食中毒統計では18、19年とも、発生件数では原因物質の中でアニサキスが最も多い。
統計の患者数と診療報酬明細書から推計される患者数に開きがあるのは、保健所への届け出が必要との認識が十分に浸透していないためとみられる。
厚労省は、アニサキス食中毒の予防には、マイナス20度で24時間以上の冷凍か、60度で1分以上の加熱を推奨している。
https://mainichi.jp/articles/20221005/ddm/012/040/096000c
(ブログ者コメント)
診療報酬明細843万人分のデータを全人口に当てはめて推定したということだが、その方法とは、いかなるものだったのだろうか?
単純に日本の人口が1億人だからとスライド計算したとは思えない。
また、食中毒で腹が痛くなったが病院には行かず、我慢し続けた結果、アニサキスが腹の中で死滅した・・・そんな人の割合をどのように推定したのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。