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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20182221122分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

神戸市北区有馬町の資料館「神戸市立太閤の湯殿館」で21日夜、男性1人が救急搬送された事故で、警察は22日、意識不明になっていた同館職員、Nさん(男性、48歳)が死亡したと発表した。

現場では酸素濃度が低下していたといい、警察が死因などを調べている。

 

資料館は、市などで作る一般財団法人「神戸観光局」が運営。

警察や観光局によると、Nさんは隣接する「極楽寺」の関係者と共に、資料館1階の展示室に入り込んだ猫を捜していた。

 

豊臣秀吉ゆかりの「岩風呂遺構」(幅5m、奥行き5.5m)の底(深さ2m弱)にいた猫を捕まえようとして倒れたという。

その場で猫は死んだ。

 

観光局によると、Nさんは昨年2月から資料館で勤務し、健康面の問題はなかった。

遺構は土がむき出しで、水がたまることはあったが、近年は有毒ガスや温泉が出たことはないという。

 

資料館は、原因が分かるまでの間、休館する。

 

出典

『有馬温泉事故 男性職員1人死亡 現場の酸素濃度低下』

https://mainichi.jp/articles/20180222/k00/00e/040/319000c 

 

 

2222030分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

有馬温泉観光協会などは22日、現地で会見を開き、同席した京都大の西村進名誉教授(物理地質学)が「地下から炭酸ガス(二酸化炭素)が噴出し、濃度が高まって酸欠で倒れた可能性が高い」との見方を示した。

 

協会によると、大気中の酸素濃度は21%程度だが、死亡したNさんが現場から搬出された際、13~14%に低下していた。

 

警察などによると、Nさんは資料館1階に展示されている「岩風呂遺構」の底(深さ1.7m)にいたネコを捕まえようとして倒れた。

 

西村名誉教授は、「現場は気温が低く、人の出入りも少ない状態で、二酸化炭素が滞留しやすい条件がそろっていた」と指摘。

ネコも死んでいたことから、「炭酸ガスが底にたまって酸素が欠乏し、窒息したのではないか」としている。

 

同温泉街は二酸化炭素を含む炭酸泉が多い。

 

出典

『高濃度の二酸化炭素滞留か 有馬・歴史資料館で職員死亡 専門家が指摘』

http://www.sankei.com/west/news/180222/wst1802220087-n1.html

 

 

2221139分に神戸新聞からは、下記趣旨の記事が現場の写真付きでネット配信されていた。

 

同館は、安土・桃山時代に豊臣秀吉が建設を命じたとされる岩風呂「湯山御殿」の遺構を紹介する神戸市立の施設。

 

遺構は1階の床下にあり、透明のアクリル板で囲われている。

清掃時などを除き、遺構内に人が立ち入ることはないという。

 

警察によると、新田さんは21日の営業が終了した午後7時35分ごろ、館内に入り込んだネコを捜していたところ、遺構内で動かなくなったネコを発見。

助け出そうと遺構に入り、すぐに倒れたという。

ネコも死んでいたという。

 

近くに住む男性は、「この施設で過去に事故は聞いたことがない。原因を究明して安心させてほしい」と顔をこわばらせた。

 

出典

『ネコ助けようとして酸素欠乏か 有馬の観光施設で男性死亡』

https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201802/0011008124.shtml 

 

 

2221551分にNHK兵庫からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

222140分に読売新聞から、222610分にNHK関西からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

施設は、有馬温泉に湯治に訪れた豊臣秀吉が造らせたとされる湯山御殿の湯殿跡で、1999年にオープン。

現地で出土した蒸し風呂、岩風呂の遺構や関連資料などが展示されている。

 

消防や警察によると、男性が倒れていたのは岩風呂の近くのくぼんだところで、酸素の濃度が低くなっていたという。
このため消防は、温泉から出た二酸化炭素がたまって、酸欠状態になっていたとみて調べている。

 

Nさんは、閉館後に近隣の人から「湯殿館に飼い猫が入った」と連絡を受け、施設内に入っていたという。

現場の岩風呂跡に一般の人は立ち入ることはできないが、Nさんは猫を助け出そうとして入ったという。

 

施設を管理する神戸観光局の山崎課長は、「現場は職員や工事関係者が普通に出入りしていて、危険な場所だという認識はなく、とても驚いている」と話していた。

 

温泉から出るガスに詳しい東京工業大学の野上健治教授は、「有馬温泉は二酸化炭素が含まれる『炭酸泉』が多くあり、温泉がわき出す際に二酸化炭素が分離し、ふだんから空気中に放出されている」と話している。


そのうえで、「屋外の開けた場所であれば、風などで拡散されるため影響はないが、屋内や周囲より低いくぼ地などでは風が通りにくく、二酸化炭素がたまりやすくなることがある。今後の対策に生かすためにも専用の機器を使って詳しい調査を行い、二酸化炭素がどこで発生し、どのようにたまったのかなど、経路を特定することが重要だ」と指摘している。

 

出典

有馬温泉施設で職員死亡 酸欠か

http://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/2025444651.html 

『秀吉ゆかりの湯殿跡、男性倒れ重体ガス発生か』

http://www.yomiuri.co.jp/national/20180222-OYT1T50004.html?from=ycont_top_txt

有馬温泉の施設で従業員倒れる

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180222/5439431.html

 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

過去に温泉だった場所で、数10年、数100年ぶりにガスが出た模様。

この点、今年1月に3000年ぶりに噴火した本白根山の噴火と同じパターンだ。

最近何もないからといって、明日も安全だとは限らない。
 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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