2018年2月22日10時23分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
記録的な大雪で嶺北のガソリンスタンドの70%近くが、一時、営業を休止した問題で、坂井市にある油槽所からの主要な輸送ルートが、福井県が定めた除雪計画で優先的に除雪を進める路線に含まれていなかったことが、県への取材でわかった。
今回の大雪の影響で、2月11日には、嶺北の230のスタンドのうち67%にあたる154の店舗が営業休止を余儀なくされるなど、市民生活に大きな影響が出た。
福井県によると、坂井市にある2か所の油槽所からの主要な輸送ルートになっている県道「三国春江線」が、福井県が定めた除雪計画で「最重点除雪路線」に含まれていなかったという。
このため、除雪が後回しにされたり追いつかなかったりして、各地のスタンドにガソリンや軽油などを輸送できない状態が続いた。
「最重点除雪路線」は、道路の積雪が5cmを超えた場合に優先的に作業を進めるもので、1日あたりの交通量を基準に決めているほか、病院や原子力発電所など重要施設につながる道路を指定しているが、県道「三国春江線」は条件を満たしていなかった。
また、除雪計画を担当する福井県の道路保全課は、記録的な大雪が福井市で観測された2月7日の2日後か3日後に事態を把握したという。
福井県は、今月11日以降、県道「三国春江線」の除雪を重点的に進めていて、今後、除雪計画の見直しを進める方針。
出典
『「油槽所ルート」除雪計画見直し』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/3055419071.html
※当時のガソリンスタンドの状況は、下記記事参照。
(2018年2月8日7時15分 gooニュース;福井新聞)
記録的な大雪の影響でガソリンなどを運ぶタンクローリーが動けず、福井、勝山、大野各市の給油所では、販売するガソリン、軽油、灯油など在庫燃料が枯渇し始めた。
福井県坂井市三国町の油槽所までの道路の除雪が追い付いていないためだ。
市民生活の“命綱”ともいえる暖房用や除雪車両への影響を懸念する声も出始めている。
福井市田原2丁目の室次呉服町SSは、5日に来る予定だったタンクローリーは到着せず、7日午前11時時点で、既に軽油はなくなった。
来店客は通常の1.5倍あるが、灯油とレギュラーガソリンもほぼないという。
福井県内13店舗を運営する栄月の大名町SS(福井市春山1丁目)では、7日から20ℓの給油制限を行っている。
レギュラーは午前10時半現在、残り約7000ℓ。
高桑マネジャー(42)は、「残量は2、3日持つかどうか」と話した。
給油制限するスタンドは多い。
連日フル稼働する除雪車の燃料は軽油。
「除雪車向けの軽油ももうなくなりそうだ」と不安を示すスタンドの所長もいる。
勝山市雪害対策本部によると、同市の除雪車向けの軽油の貯蔵はなく、「このままでは除雪ができない所が出てくる恐れがある」と危機感を強める。
福井市消防局がタンク車を使い、7日中に900ℓを勝山市へ運ぶ。
福井市は、県石油業協同組合との協定に基づき、除雪機械への優先給油を求めた。
同組合が在庫のある給油所をリスト化。
建設業者に通知する。
軽油などの燃料油の確保は、県内公共交通の運行再開に影響を与える可能性がある。
えちぜん鉄道と福井鉄道の除雪車の中には、軽油を使用している車両もある。
えち鉄は、「除雪車に給油できなければ、運行にも影響が出る」とする。
また、「線路の切り替えを行う分岐点(ポイント)の凍結を、熱風で防ぐ装置に灯油を使用している」と、えち鉄の豊北社長。
ディーゼル車の路線バスの燃料も軽油で、同じ課題を抱えている。
また、福井市は7日、一般家庭での灯油などの燃料節約を市民に呼び掛けた。
市内では、灯油販売を1缶のみとしている給油所もある。
複数のガソリンスタンド関係者は、「坂井市三国町の油槽所までタンクローリーを出せない」と口にする。
油槽所の担当者は、「目の前の道は除雪されているんですが…」と困惑気味だ。
室次の白崎社長は、「油槽所は同じ県内にあるのだから、優先して除雪すべき路線をもっと考えるべきではないか」と苦言を呈した。
福井県によると、油槽所から国道8号までの県道は7日午後2時までに除雪完了の予定だったが、同3時半現在、「車両の立ち往生の影響で一部終わっていない」(三国土木事務所)という。
勝山方面への東西の輸送路は、最優先して確保に努めているという。
出典
『ガソリンスタンド在庫ピンチ 除雪作業に影響も』
https://news.goo.ne.jp/article/fukui/region/fukui-20180208073054474.html
(2月10日20時40分 時事通信)
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燃料不足は、大雪の影響で福井県坂井市沿岸の二つの貯蔵施設(油槽所)から各地のGSに輸送できないのが原因。
県産業政策課と同組合によると、燃料を運ぶタンクローリーは大きく、運転が難しいが、主要道路は除雪が追い付いていない。
道路はがたがたで幅も狭く、タンクローリーは立ち往生してしまう。
県などによると、GSに燃料がなくても、油槽所には十分な量が確保されており、タンカーによる供給も続いているという。
同組合の担当者は、「タンクローリーが走れるようになれば、すぐに解決する」と、一刻も早い除雪を求めている。
出典
『大雪の福井、燃料不足=スタンド4割休業-除雪追い付かず』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021000562
(ブログ者コメント)
今冬の大雪によるトラブルは、本ブログでも何件か紹介スミ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。