







2025年5月14日6時30分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪・関西万博の最寄り駅として1月に開業した大阪メトロ夢洲(ゆめしま)駅に「カームダウン・クールダウンスペース」が設置されている。
明かりをまぶしく感じたり大きな音が怖かったりする感覚過敏の症状がある人らのために音や光を遮断して気持ちを落ち着かせる空間だ。
大阪メトロによると、鉄道駅への設置は全国初。
しかし、カームダウンスペースの販売も手がける企業「クリスタルロード」(東京都中央区)の社長で、感覚過敏当事者の加藤さん(19)は「(スペースには)まだ課題が多い」と指摘する。
その理由はどこにあるのか。
加藤さんは2020年に感覚過敏の情報発信や商品開発をする団体「感覚過敏研究所」(東京都中央区)を設立し、企業や大学と共同で研究したり商品開発をしたりしている。
研究所がウェブ上で実施したアンケートでは、休憩場所がないことなどから、感覚過敏の人の8割以上が「外出を諦めた経験がある」と答えたという。
大阪メトロによると、カームダウン・クールダウンスペースは夢洲駅の改札内外に1カ所ずつあり、それぞれに二つのブースが設置されている。
壁に沿って置かれた箱型で、高さ約1・8メートル、幅約1・5メートル、奥行き約1・5メートル。
中には灰色のソファがある。
3月に利用した加藤さんは、ブースの外観が壁と同系色の黒色で、人もあまり来なそうな場所にあり、最初は良い印象を受けた。
しかし、ブースには天井がなく、真上にあった照明の光が直接降り注いでくる。
壁も反射しやすい素材で、余計にまぶしく感じられた。
また、隣のブースと出入り口が近く、人の気配が気になってしまう。
加藤さんは「特に精神障害で感覚過敏のある人は出入りするところを見られたくない気持ちが強い」と残念がる。
使用中であることを知らせる表示もなく、誰かが入ってくるかもしれないことも気になった。
大阪・関西万博の会場内にもカームダウン・クールダウンスペースが各所に設置されている。
そのうちの一つは、加藤さんがアドバイザーとしてかかわり、独立した一つの部屋で、遮音がしっかりしているほか、室内の調光もできるようになっているという。
加藤さんが課題として感じた点を大阪メトロ広報戦略部に記者が伝えると、担当者から「カームダウンスペースは道半ばの段階だ」と返ってきた。
「光がまぶしい」という指摘に対しては、他の障害のある人たちに体験してもらったところ「暗い」との意見もあったため、全員の希望に合わせることができなかったという。
理想は天井があって利用者が調光できることだが、担当者は「設備面や防犯面から難しい」と回答。
二つのブースの出入り口が近い点については、「カームダウン・クールダウンスペースの場所を広く取れなかったため」と説明した。
一方、使用中の表示に関しては、「中に入ると、人がいて驚いた」という声が寄せられたことから、その後、外から使用中であることが分かるランプを取り付けた。
しかし、ランプは二つのブースにつき一つしかなく、どちらのブースが使用中なのかわからない。
また、人の動きに反応するセンサーが使われているため、ブース内でじっとしているとランプは消えてしまう。
担当者は「利用者の意見をいただきながら改善していきたい」と話す。
加藤さんは夢洲駅のスペースの課題を指摘しつつ、駅などの公共の場で設置が広がることを歓迎する。
確かに、遮音・遮光された空間は、災害時のアナウンスが聞こえなかったり、犯罪に悪用されたりする恐れがあるため、設置に難しさもつきまとうという。
加藤さんは「カームダウンスペースは、実際に使われなかったとしても、存在するだけで安心感につながり、外出先の選択肢が増える」と、今後の広がりを期待している。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。