







2017年4月18日20時19分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午前11時55分ごろ、北海道美瑛町水沢の肥料製造販売会社、B農産の資材置き場で、積まれていた鉄製の小型コンテナが強風で落下し、近くで作業していた同社社長のMさん(男性、54歳)と社員Sさん(男性、26歳)が下敷きになった。
Mさんが首を骨折するなど重傷を負い、Sさんは頭部を打撲。いずれも命に別条はない。
警察によると、コンテナは縦約1.1m、横約1.7m、高さ約1.2m。
2人は、コンテナに掛けられていたシートが強風で飛ばないよう作業していたという。
旭川地方気象台によると、美瑛町では事故当時、暴風警報が出ており、午前11時35分には瞬間風速29メートルを記録した。
出典
『強風でコンテナ落下、作業中の社長が首折るなど2人けが』
http://www.sankei.com/affairs/news/170418/afr1704180031-n1.html
(ブログ者コメント)
この日の北海道は大荒れの天気で、各地で大きな被害が出ている。
以下は関連報道。
(4月18日19時22分 YAHOOニュース;北海道文化放送)
4月18日の北海道は、この春一番の大荒れの天気となった。
暴風によって、停電や家屋の損傷が相次いで発生。
各地で暴風が猛威を振るった。
道の真ん中をふさぐ家屋の一部。
北海道伊達市では、4月としては最大となる、瞬間風速31メートルを観測。
風に飛ばされた屋根が道路をふさぐなど、33件の通報があった。
この暴風にあおられ、伊達市で2人がケガ。
美瑛町では、倒れたコンテナの下敷きになり、1人が首などの骨を折る重傷。
記者:「ものすごい強い風が吹いています。こちら農業用のビニールハウスですが、ビニールがめくれあがって、"バタバタ"と、ものすごい音を立てています」
一方、上川町では、農業用ハウスのビニールが、強風で相次いで剥がれた。
ハウスの持ち主:「ミニトマトを作る予定です。がっかり
です」
道路には木の枝が散乱。一部、折れた木は電線に引っかかっている。
・・・・
北海道によると、これまでに、建物への被害は全壊2件など、67件に上っているという。
・・・・
一方、十勝地方では、季節外れの大雪。
2016年の台風で被災した清水町では、くるぶしを超える高さの雪が降り、雪解けで増水したペケレベツ川も、再び冬景色に変わった。
24時間で降った雪の量は、中札内村上札内で22センチ、帯広市でも9センチなどとなっていて、この時期としては、8年ぶりの大雪となった。
・・・・
出典
『"暴れる春" 猛烈風雨 電柱倒れ 家屋吹き飛ぶ けが人続出 異常事態』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170418-00000006-hokkaibunv-hok
(4月19日19時4分 NHK北海道)
18日、42.2メートルの最大瞬間風速を観測した後志の真狩村に札幌管区気象台の職員が入って、突風の詳しい被害状況などを調べた結果、突風は瞬間的におよそ50メートルに達していたとみられることがわかった。
調査を行ったのは札幌管区気象台の機動調査班の職員4人で、19日朝、真狩村を訪れ、18日の突風で住宅の倉庫のシャッターがめくれたり屋根のトタンが剥がれたりした現場で、写真をとるなどして被害の状況を調べた。
また、付近の住民に風が吹いた方角などを聞いたりして、突風の詳しい状況を調べていた。
真狩村では、18日午前10時半ごろ、42.2メートルの最大瞬間風速を観測したが、19日の調査の結果、周辺の樹木の幹が折れていたことなどから、突風は瞬間的におよそ50メートルに達していたとみられるという。
ただ、突風をもたらした現象がどのようなものだったかは、19日の段階で確認できなかったとしている。
・・・・
道が19日午後5時現在でまとめた18日の発達した低気圧による強風の被害では、けがをした人は、重傷が芦別市、美瑛町、上川町でそれぞれ1人、軽傷が伊達市で2人など9人で、合わせて12人が重軽傷を負ったことが分かった。
このうち美瑛町では、農業用の資材置き場で積み上げられた小型のコンテナが倒れて作業をしていた男性2人が下敷きになり、54歳の男性が首や背中の骨を折る大けがをしている。
・・・・
出典
『真狩村 瞬間的に約50mの風か』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170419/5705332.html
2017年4月17日3時36分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省は、車の「自動ブレーキ」の性能を認定する制度を、来年度に導入する方針を決めた。
現在各メーカーが示している性能は「自称」で、試験の条件などにばらつきがある。
国として「お墨付き」を与えることで、消費者が安心して車を選べるようにする。
自動ブレーキは、社会問題化している高齢ドライバーの事故対策になるとして、国交省が装備の義務化を検討。
国連が、ブレーキが利く条件や障害物検知レーダーの精度などを細かく定めた性能基準を作成予定で、これができ次第、採り入れて義務化の要件にする方針。
ただ、国際基準作成には数年はかかるため、先行して国内用の認定制度をつくることにした。
認定の基準は「事故被害の軽減効果が高いレベル」(国交省担当者)とし、具体的には、今後詰める。
基準をクリアした車は、国交省がホームページで公表する。
性能確認済みの「認証マーク」を広告などに使用できるようにすることで、メーカーに対し、安全性向上への開発を促す。
自動ブレーキは、2015年に生産された新車の45.4%に搭載されているが、性能はメーカーや車種によってまちまち。
歩行者に対する停止実験では、人形の前で止まる車と、止まれずに人形をはねてしまうものがある。
日本では、最近、高齢運転者の事故が多発。
警察庁の事故分析(15年)では、75歳以上の運転者による交通死亡事故の原因は、ハンドル操作の誤りやブレーキとアクセルの踏み間違いなど、「操作の誤り」が最多の29%だった。
自動ブレーキは、こうした事故を減らす効果が期待されている。
【追突事故の発生率3分の1】
自動ブレーキの装備車の追突事故の発生率は、非装備車の3分の1――。
国交省の調査で、自動ブレーキの事故防止効果が明らかになった。
自動ブレーキが全車搭載の乗用車の車種と全車非装備の車種を選び、約3000万台を対象に、2015年の事故発生率を比較した。
それによると、1000台当たりの昼間の追突事故は、装備車が0.35件、非装備車が3倍強の1.14件だった。
夜間は、装備車が0.18件、非装備車が0.51件だった。
対人事故では、昼間の装備車の事故発生率は、非装備車より約21%、夜間は40%も低かった。
出典
『自動ブレーキの性能認定制度、来年度導入へ 国交省』
http://www.asahi.com/articles/ASK443RPRK44UTIL01G.html
(ブログ者コメント)
最近、車の自動運転に関する報道が目立つ。
警察庁の無人自動車公道実験許可、八千代市での自動運転車試乗時の事故の顛末に続き、これで3件目だ。
4月17日21時56分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午後4時ごろ、福岡県飯塚市楽市の穂波川で、工事のため川の中に置かれていたクレーン車が大雨による増水の影響でバランスを崩し、水道管が通っている鉄橋に倒れ込んだ。
工事を発注した国交省遠賀川河川事務所によると、この事故で、けがをした人はいなかったが、橋の水道管が壊れた。
この水道管は近くの配水池に水を引くためのもので、今のところ復旧のめどは立っていないという。
現在、配水池に残った水で水道の供給が続けられているが、いずれは底をつく見通しだという。
飯塚市では、18日の昼以降、周辺のおよそ9500世帯で断水するおそれがあるとして、給水車などを出して対応する準備を進めている。
出典
『福岡 飯塚 増水の川で重機倒れ水道管破損』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170417/k10010951871000.html
4月18日1時47分に毎日新聞からは、当時の降雨状況などが、下記趣旨でネット配信されていた。
4月18日6時0分に西日本新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
前線を伴う低気圧の影響で、九州・山口各地は17日昼過ぎから局地的に激しい雨が降り、各地で被害が出た。
気象庁によると、1時間あたりの最大雨量は、長崎県平戸市43.5ミリ、鹿児島県さつま町41ミリ、佐賀県伊万里市40.5ミリ、北九州市38ミリ、福岡県飯塚市35.5ミリなど。
気象台によると、飯塚市では17日、降り始めから午後6時までに102・3ミリの降水量を記録した。
飯塚市の穂波川では、午後4時ごろ、水管橋の架け替え工事をしていたクレーン車(80トン)が急な増水で横転、水管橋を破損した。
市企業局などによると、18日午後6時以降に、市内の一部世帯で断水の恐れがある。
同市の遠賀川と穂波川の河川敷内にある駐車場では、午後4時半ごろから川の水があふれ、3カ所で車10台が窓の下あたりまで水につかった。
けが人はなかった。
出典
『大雨 福岡・飯塚でクレーン車横転 断水の恐れ』
http://mainichi.jp/articles/20170418/k00/00m/040/125000c
『河川敷の車6台浸水 飯塚市の遠賀川100ミリ超す大雨』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_chikuhou/article/322424
4月18日21時41分にNHK福岡からは、復旧工事の様子などが下記趣旨でネット配信されていた。
遠賀川河川事務所は、水道管の破損した部分を切断したうえでホースをつなぎ、水を送る復旧作業を進めている。
作業では、午後6時半ごろ、水道管の一端にホースがつながれた。
現在は、ホースのもう一端をつなぐのに障害になっている橋の一部を切断する作業が行われている。
河川事務所は、18日の夜中には作業を終え、ホースに水を通したいとしている。
断水している世帯のため、飯塚市は給水を周辺の14か所で、18日は夜9時まで、19日は朝7時から行うことにしているが、復旧作業が予定通り進んだ場合、断水は19日の朝にも解消される見通しになった。
出典
『水道管損傷 朝にも断水解消へ』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20170418/5671383.html
(ブログ者コメント)
18日報道のNHKによれば、直径70~80cmはあるだろうか、黒い蛇腹状のホースを水道管に接続する様子が放映されていた。
2017年4月17日20時5分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月17日19時11分に朝日新聞から、4月17日20時15分に北海道文化放送からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前11時すぎ、斜里町ウトロ高原の住宅で「女性が犬にかまれて倒れている」と、通りがかった人から警察に通報があった。
警察が駆けつけたところ、この家に住む女性(79歳)が自宅の敷地内で飼い犬に右腕をかまれて血を流して倒れているのが見つかった。
女性はヘリコプターで北見市内の病院に運ばれ、手当てを受けていたが、およそ3時間半後に出血性ショックにより死亡した。
警察によると、犬はこの女性が飼っていた体長およそ1m、体高約80cmの秋田犬(オス、3歳)で、犬小屋わきの鉄棒に鉄の鎖でつないで飼っていたという。
町の職員などが麻酔で眠らせて保護したという。
女性は夫と息子と暮らしているが、当時は1人だった。
警察は、女性が餌を与える際にかまれたとみている。
この秋田犬は、これまでトラブルはなかったという。
秋田犬は忠犬ハチ公の犬として全国で知られているが、生態に詳しい専門家によると攻撃的な面もあり、飼育には注意も必要だ。
江戸時代に秋田犬の飼育が盛んに行われた秋田県大館市のホームページや秋田犬のブリーダーによると、性格は飼い主に忠実で賢いという。
番犬としても高い能力を持つ一方、明治時代などには闘犬として飼われたこともあり、飼い主以外には攻撃的になり、威圧感を与えることも多くあるという。
また、感受性が強いため、急に驚かされたりすると人間に危害を加えてしまう危険性もあるということで、飼育には注意も必要だという。
出典
『飼育の秋田犬にかまれ女性死亡』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170417/5652061.html
『飼い犬に右腕などかまれ79歳死亡 北海道』
http://www.asahi.com/articles/ASK4K619VK4KIIPE02K.html
『飼い犬「秋田犬」腕かまれ79歳女性「出血性ショック」で死亡 餌時にかんだか』
(ブログ者コメント)
これまでトラブルを起こさなかった飼い犬に噛まれて死亡した事故は、3月に八王子市であったばかりだ。(本ブログ掲載スミ)
2017年4月16日22時22分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月16日19時31分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後3時50分ごろ、兵庫県神河町川上の砥峰高原で行われていた恒例の「山焼き」行事で、地元の男性(62)がガスバーナーを使ってススキに火をつける作業中、周囲を炎に囲まれて火が体に引火し、全身をやけどする重傷を負った。
男性の衣服の火などを消そうとした別の男性(43)も手をやけどし、軽傷。
警察や消防によると、重傷を負った男性は、川上地区の住民ら約100人とともに、山焼き行事にスタッフとして参加。
ガスバーナーを使って点火していた際、誤って炎に囲まれ、逃げられなくなったという。
近くで作業に当たっていた男性が気付き、通報したという。
同署は山焼きの計画内容を確認するなどし、負傷した原因を調べている。
同高原は標高約900mにあり、約90ヘクタールにわたってススキが群生する西日本有数の自生地。
村上春樹さん原作の映画「ノルウェイの森」のロケ地としても知られる。
15日から順延された山焼き行事は、この日午後2時から始まり、観光客ら約1300人が様子を見守っていた。
山焼きは、地元住民らが約100年前から春先に続けてきた伝統行事。
住民らによると、火が人に燃え移り負傷する事故は初めてという。
出典
『伝統の山焼き、人に燃え移り重傷 兵庫・砥峰高原』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201704/0010101704.shtml
『映画「ノルウェイの森」ロケ地・砥峰高原の「山焼き」で引火、男性が全身やけどの重傷 兵庫・神河町』
http://www.sankei.com/west/news/170416/wst1704160045-n1.html
(ブログ者コメント)
山焼き時に炎にまかれる事故は、今年2月に秋吉台と下関市で、また3月にも熊本県で2件起きている。(本ブログ掲載スミ)
(2020年3月4日 修正1 ;追記)
2020年3月4日6時10分に神戸新聞から、やけど男性は死亡していた、12年前にも同じような事故が起きていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
西日本有数のススキの自生地で知られる砥峰高原(兵庫県神河町川上)で2017年、伝統行事の山焼き中に点火担当の男性がやけどを負い、約2カ月後に亡くなった事故で、福崎署は3日、主催者にあたる同町の男性区長(63)を業務上過失致死容疑で神戸地検姫路支部へ書類送検した。
同署への取材で分かった。
事故は17年4月16日に発生。
ガスバーナーを使って点火作業中だった同町の男性=当時(62)=が炎に囲まれ、全身をやけどした。
男性は同年6月に多臓器不全で死亡した。
捜査関係者によると、区長は作業の総責任者でありながら、点火手順や危険回避の具体的な指示などを怠った疑いがある。
12年にも別の男性が点火中に両手をやけどする事故が起きていたが、その後、体制や装備の見直しなど、必要な防火対策が講じられていなかった点も重く見た。
山焼きはススキの発芽促進などを目的に毎年開催。
この年は大勢の観光客が見守る中、川上区の住民や消防団員ら約100人体制で行った。
事故を受けて翌年の山焼きは中止。
町や川上区で実行委員会を立ち上げ、点火手順や防火服の着用義務を明文化したマニュアルを策定した。
昨春に地元関係者だけで再開し、今年も3月下旬に非公開での実施が予定されている。
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202003/0013164414.shtml
2017年4月15日10時32分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2020年夏に開かれる東京五輪・パラリンピックに備え、大阪工業大などの研究グループが、気象データに個人の体格や運動量などを組み合わせて熱中症の危険度を測定する暑さへの「ストレス度」を算出する方法を考案した。
観客やボランティアスタッフ一人一人の生体情報に合わせたオーダーメードの暑さ対策に役立つ可能性がある。
環境省は、現在、気温や湿度などの気象データから算出した暑さ指数(WBGT)を公表している。
ただ、熱中症の発症には体格や活動時間といった要素が大きな影響を及ぼすため、実際の危険度には個人差がある。
そこで、生体情報を反映した精度の高い指標を作ろうと、大阪工大の高山成准教授(気象環境学)らが、人体への熱の出入りを数値化する計算式を作ることに取り組んだ。
周囲の「気温」「湿度」「風速」に、個人の「身長」「体重」「活動時間」などを加味して暑さの負荷の計算式を考案し、その数値を「暑熱ストレス度」と名付けた。
次に、学生に夏場の屋外で給水なしで
(1)歩く
(2)自転車で移動
(3)縄跳び
(4)ダンス
と種類の違う活動を約20分間ずつしてもらい、発汗量を調べた。
すると、活動の種類にかかわらず、暑熱ストレス度が高くなるほど汗の量も増加した。
発汗量は熱による負荷を示していると考えられ、計算式が熱中症の危険性を的確に示すことができると結論づけた。
高山准教授は、「暑熱ストレス度は、個人が受ける暑さの負荷を的確に表すことができる。身につけて、リアルタイムで一人一人の熱中症の危険度を測定できるウエアラブル機器の開発につなげたい」としている。
出典
『暑熱ストレス度 熱中症の危険度を測定 大阪工大など開発』
http://mainichi.jp/articles/20170415/k00/00e/040/217000c
2017年4月16日7時5分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月16日付で河北新報からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
15日夜8時半ごろ、福島市浜田町の国道4号線で大型トレーラーの荷台から直径3m、長さ10mほどの円筒形の強化プラスチック製タンクが落下した。
タンクは、すぐそばを走っていたトラックと接触したが、警察によると、けが人はいないという。
タンクは融雪剤を入れるためのものだが、中身は空で、道路への流出はなかった。
運転手は取材に、「通れる高さだと思った」と話した。
落下してきたタンクと接触したトラックを運転していた30代の運転手の男性は、「トレーラーの左後ろを走っていて、気づいたら大きな塊が落ちてきて衝撃を感じた。もし目の前に落ちていたら、急ブレーキをかけても間に合わなかったかもしれず、怖いです」と話していた。
タンクが落ちた場所の近くにある歩道橋の一部には、こすったようなへこみが出来ていて、トレーラーの運転手は、「歩道橋をくぐった時にタンクが引っかかり、地面に落ちてしまいました」と話していた。
警察は、トレーラーの運転手から事情を聞くなどして、詳しい状況を調べている。
タンクの落下で、現場の国道4号線は午前0時すぎまで、4時間近くにわたって片側通行止めとなった。
出典
『巨大タンク 国道に落下』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6056043411.html
『国道4号に巨大タンク トレーラーから落下』
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201704/20170416_63030.html
4月16日23時27分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
郡山から宮城県大崎市へ運んでいた途中、歩道橋の下部に引っかかったという。
運転手は、「トレーラーの頭が通り過ぎたときに、がっという音がした。急いでブレーキをしたら落ちてしまった」と話した。
タンクは、左後方の大型トラックに寄りかかって止まった。
トラックの右ミラーが破損したが、運転手にけがはなかった。
現場は2車線の直線道路。
歩道橋の下部は、タンクとぶつかった衝撃で、大きく曲がっていた。
トレーラーの荷台の高さは約80cmで、タンクとあわせると約4mだった。
出典
『巨大タンク、トレーラーから落下 歩道橋に引っかかる』
http://www.asahi.com/articles/ASK4H77DQK4HUGTB00M.html
(ブログ者コメント)
最近、トレーラーからの大型荷物落下事故が目立つ。
3月以降、カウンターウエイト、消波ブロック、ショベルカーに続き4例目だ。
(2017年4月23日 修正1 ;追記)
2017年4月19日付で朝日新聞福島中会版(聞蔵)から、タンクの直径が荷主の話しより大きかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
トレーラーに積んだタンクの高さが道路法の制限を超えていたにもかかわらず、運送会社が通行許可を得ていなかったことが、国交省福島河川国道事務所への取材でわかった。
同事務所は、事故の原因になった可能性があるとして、行政処分について検討している。
道路法では、通行できる車両の幅や重量、長さなどが定められており、限度を超える車両で通行するには、道路管理者の許可が必要になる。
事故があった国道4号の高さ制限は4.1mだった。
トレーラーに積まれたタンクは高さ4.6mの歩道橋の下部にぶつかっており、同事務所は、許可が必要だった高さであるとみている。
トレーラーの運転手によると、荷台の高さは約0.78m。
タンクの直径については、事故後、同事務所が測ったところ3.9mあり、合わせると制限の4.1mを超える。
一方、運送会社は取材に、「顧客側からは直径3.2mと伝えられていた」と説明する。
タンクの搬送を依頼した企業は、「担当者が不在で答えられない」としている。
(2017年5月16日 修正2 ;追記)
2017年5月15日20時20分にNHK福島から、高さ制限をオーバーする積み荷を運ばせたとして経営者が逮捕されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、タンクを運んでいた宮城県の運送会社の経営者の67歳の男が、従業員に指示をして道路の高さ制限を超える積み荷を無許可で輸送させたとして、道路法違反の教唆の疑いで逮捕した。
男は警察の調べに対して、「輸送を指示したことに間違いありません」などと述べて、容疑を認めているという。
警察では、男の会社がほかにも無許可での運送を行っていた疑いもあるとみて捜査するとともに、トラックの運転手の男性従業員についても、道路法違反に当たる可能性があるとして任意で捜査している。
出典
『タンク落下事故で経営者逮捕』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6053403781.html
(2017年6月13日 修正3 ;追記)
2017年5月15日付の福島民報紙面に、経営者は高さ制限オーバーを承知で運ばせていたという、下記趣旨の記事が掲載されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
捜査関係者によると、トレーラーの運転手は、郡山市でタンクを荷台に積み込む際、タンクを含めた車両の高さが法定上限を超える可能性があったため、経営者に相談した。
これに対し経営者は、4号国道を北上し、宮城県内に運ぶよう指示した疑いが強まっている。
経営者は別の車でトレーラーに同行し、事故現場に居合わせたとの情報がある。
2017年4月15日19時15分にNHK四国から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午後3時ごろ、今治市上浦町瀬戸の大三島を通るしまなみ海道の自転車と歩行者の専用道で、サイクリングをしていた大阪・西成区の会社員の男性(48)が走行中に転倒した。
男性は病院に運ばれたが、まもなく死亡が確認された。
警察の調べによると、男性は会社の同僚の男性2人とスポーツ用の自転車でサイクリングをしていて、先頭を走って上り坂の緩やかなカーブにさしかかったところで転倒したという。
また、男性はヘルメットは着用していたという。
警察は、男性が転倒した状況などについて詳しく調べている。
出典
『しまなみ海道サイクリング事故死』
http://www.nhk.or.jp/matsuyama-news/20170415/5616351.html
2017年4月16日14時30分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前9時すぎ、川崎市川崎区の京浜急行の踏切で川崎市の77歳の男性と横浜市の52歳の男性とみられる2人が下りの電車にはねられ、いずれも死亡した。
これまでの調べで、高齢の男性が踏切に入ったあと、52歳とみられる男性が遮断機をくぐって入っていて、警察は、男性が高齢の男性を助けようとしたものの間に合わず、はねられたとみている。
その後の調べで、現場の防犯カメラの映像で、遮断機が下りたあと、男性が踏切に向かって声を出しながら手招きし、踏切内に入っていったことが、警察への取材でわかった。
防犯カメラには声は録音されていなかったということだが、電車の運転士は、踏切内で男性が高齢の男性の腰に腕を回し、踏切の外に連れ出そうとするような様子を目撃していた。
警察は、男性が電車が接近する中、踏切内にとどまる高齢の男性に気付き、救出しようとしたとみて、当時の状況を詳しく調べている。
事故があった踏切に花を手向けに訪れた近所の50代の女性は、「私が同じ状況に遭遇したら、助けようとした男性のような行動が取れるか、難しいと思いました。勇気ある行動だと思います」と話していた。
出典
『声出しながら手招きし踏切内へ』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170416/5622281.html
4月16日22時50分に朝日新聞から下記趣旨の続報的記事が、ネット配信されていた。
4月17日21時12分に読売新聞からも、同趣旨の記事が解説図とともにネット配信されていた。4月18日7時2分にNHK神奈川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
川崎市川崎区の京急八丁畷(はっちょうなわて)駅近くの踏切で15日朝、男性2人が電車にはねられ死亡した事故で、川崎署は16日、70代とみられる男性を救い出そうとした男性は、横浜市鶴見区の児玉さん(52)だったと発表した。
児玉さんは横浜銀行勤務で、同行によると人財部主任人事役。
遺族は「突然の出来事であり、ただただ驚くとともに、現時点では心の整理がつかない状態です」とのコメントを出した。
署によると、踏切に設置されたカメラには、事故直前の男性2人が映っていた。
15日午前9時過ぎ、70代男性は乗ってきたタクシーを駅前で降り、警報灯が点滅を始めた後、踏切の中に入り、約3.7m先の線路上で立ち止まった。
児玉さんは、向かい側から踏切を渡り終え、駅の改札へと歩いている時に70代男性の姿に気づき、声をかけたり、手を動かしたりした。
約10秒間動作を続けた後、児玉さんも踏切内に入っていった。
その後、踏切内に入って男性を引き戻そうとしたが、約2秒後にはねられた。
警察は、接近する電車の危険を認識しながらも救助に向かったと見て、詳しい状況を調べている。
川崎市消防局によると、事故直後に神奈川県警警から連絡があり、救急車2台など5台が出動した。
70代とみられる男性はけがの程度がひどく、搬送しなかった。
児玉さんは川崎区にある市立川崎病院に運んだが、間もなく死亡が確認されたという。
事故から一夜明けた16日、現場には花束を手向け、冥福を祈る人が相次いで訪れた。
現場は、川崎市川崎区と横浜市鶴見区の境付近。
八丁畷駅は普通電車しかとまらず、頻繁に遮断機が下りる。
車いすに乗っている川崎区の男性(64)は、「閉じかけているのに渡る大人が結構いて、危ないと感じていた」と話した。
出典
『救出中に死亡したのは銀行員の男性 川崎の京急踏切事故』
http://www.asahi.com/articles/ASK4J5277K4JULOB00J.html
『横浜銀行員、踏切内の男性に気づきすぐに救出へ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170417-OYT1T50083.html?from=ycont_top_txt
『児玉さん危険認識も救助に向かう』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056067441.html
4月17日16時52分にNHK神奈川からは、児玉さんの人となりについて、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜銀行によると、亡くなった児玉さんは、横須賀市の追浜支店長や藤沢市の辻堂支店長、それに川崎支店の上席副支店長を経て、おととし8月から人財部の主任人事役を務めていた。
人財部では、銀行内の人事や新入行員の採用などを担当していたという。
児玉さんの元同僚で、およそ30年にわたって親交の深かった男性は、児玉さんの人柄について、「気配りができて上司からも部下からも信頼が厚く、特に部下からの相談をよく受けていました。採用担当として、不合格になった学生への電話でも一人一人時間を取って、面接の仕方など気付いたことを丁寧にアドバイスするなど優しく、人を助けるために労をいとわない性格でした。いま思えば、彼らしい最期と言えるかもしれませんが、とても残念です。惜しい人を亡くしました」と話していた。
出典
『救助の男性は採用担当』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1055630182.html
4月17日20時14分に共同通信からは、高齢男性は自殺しようとしていた可能性が高いという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
川崎署は17日、踏切内に先に立ち入り、死亡した高齢の男性の身元を、同区の無職男性(77)と確認したと明らかにした。
署は、自殺の可能性が高いとしている。
署によると、男性は以前から家族に「死にたい」と話していた。
事故直前にタクシーで現場近くまで来ており、詳しい経緯を調べる。
出典
『川崎の踏切で死亡男性は自殺か 身元を確認』
https://this.kiji.is/226662165918662662?c=39546741839462401
2017年4月14日18時51分に千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運転支援機能を搭載した日産のミニバン「セレナ」を試乗した客にブレーキを踏まないよう指示して事故を起こしたとして、県警交通捜査課と八千代署は、14日、八千代市内の日産自動車販売店の店長男性(46)と同店の営業社員男性(28)を業務上過失傷害容疑で、試乗した客のトラック運転手男性(38)を自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで書類送検した。
運転支援機能付き車両の公道での試乗事故は、全国初。
書類送検容疑は、営業社員男性は昨年11月27日午後4時50分ごろ、セレナの試乗に来たトラック運転手男性の助手席に同乗。
店舗近くの八千代市大和田新田の市道で、アクセルやブレーキ、車線保持などの運転を支援するクルーズコントロール機能が危険を検知して自動停止するという誤った認識のまま、運転手男性に「本来はここでブレーキですが、踏むのを我慢してください」と指示。
男性はブレーキを踏まず、信号待ちしていた乗用車に衝突。
乗っていた30代の夫婦に全治2週間のけがを負わせた疑い。
同社ホームページによると、セレナは、高速道路での運転を支援する「同一車線自動運転技術」と、危険を察知して自動でブレーキがかかる「エマージェンシーブレーキ」を搭載。
交通捜査課によると、本来は車両の単眼カメラで危険を察知して自動ブレーキがかかるが、事故当時は夜間で雨が降っており、追突された車は黒色だった。
セレナに故障や異常はなく、同課では、「対向車の前照灯など道路環境や天候が重なり、自動ブレーキが作動しないまま追突した」と結論づけた。
3人はいずれも容疑を認めている。
営業社員男性は、「過去数回、試乗時に運転支援機能のクルーズコントロールを設定していたところ停止したので、試乗時も停止するものと誤認したまま指示した」と話している。
営業社員男性は試乗中、クルーズコントロール機能を作動させ、「時速40kmの設定速度で進行すると、停止車両を検知し自動停止する」と説明していたという。
同課によると、同社のマニュアルでは、夜間・降雨時の試乗、一般道でのクルーズコントロール機能の使用を禁じていた。
同課では、「自動運転機能は、あくまでも支援システムで限界がある。運転者が機能を理解すべき。警鐘を鳴らすため立件した」と話している。
出典
『自動ブレーキ作動せず事故 日産販売店長ら書類送検 千葉県警、全国初』
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/401244
2017年4月14日20時39分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
試乗車の自動ブレーキ機能は、雨が降って薄暗く、前方の車が黒っぽい状況では作動しないことがあるとメーカーの説明書には記載してあった。
事故発生時は同じ状況だった。
店長は、店員の理解不足を把握していなかったという。
運転支援機能がある車の事故は、警察庁が把握している2015年12月以降で、今回の事件含め、6件あった。
4件が人身事故、2件は物損事故だった。
いずれもブレーキが利くと過信し、前方の車に追突したものだった。
国交省は、これらの車に備わっているのは運転を支援する技術で、自律的に運転してくれるものではないと強調。
同省と警察庁は14日、販売店に客への正しい説明を求めるとともに、運転者には過信しないで運転するよう注意を呼びかけた。
出典
『自動ブレーキ誤説明→試乗車で追突 販売店員ら書類送検』
http://www.asahi.com/articles/ASK4G5R57K4GUTIL05L.html
4月14日21時30分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察庁などによると、現場は当時、薄暮の小雨で、ワイパーが作動していた。
停車中の車のカラーも黒で、自動制御センサーが認識しにくい状況だったことから、「衝突被害軽減ブレーキ」が作動しなかったという。
実用化されている自動運転機能は、現在、運転者が安全に責任を負うことを前提に、運転を支援する技術。
警察庁担当者は、「あらゆる環境で作動するとの誤った認識で技術を過信した」と指摘している。
出典
『自動運転車 販売店員、ブレーキ誤認識 追突事故』
http://mainichi.jp/articles/20170415/k00/00m/040/141000c」
(ブログ者コメント)
〇なぜ、指示に従っただけの客までもが書類送検されたのだろう?
自動車運転処罰法であれば以下の規定によるものだと思われるが、客が「必要な注意を怠った」とは言えないような気がするのだが・・・。
「第五条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。」
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H25/H25HO086.html
〇4月14日付で国交省から報道発表された資料は下記。
平成28年11月、千葉県八千代市において、日産自動車(以下「日産」という。)社製の試乗車が、「プロパイロットシステム」を使用した走行中に、運転者が前方停止車両を認識していたにも関わらず、自動車販売店店員の誤った認識に基づく指示により、ブレーキをかけずに走行した結果、走行環境の影響から衝突被害軽減ブレーキが作動せず、前方停止車両に追突し、前方停止車両に乗車中の2名が負傷する事故が発生しました。
日産社製の「プロパイロットシステム」を含め、現在実用化されている「自動運転」機能は、運転者が責任を持って安全運転を行うことを前提とした「運転支援技術」であり、運転者に代わって車が自律的に安全運転を行う、完全な自動運転ではありません。
このため、運転者は、その機能の限界や注意点を正しく理解し、機能を過信せず、責任を持って安全運転を行う必要があります。
・・・・・・・・
出典
『現在実用化されている「自動運転」機能は、完全な自動運転ではありま
せん!!』
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000244.html
2017年4月14日7時1分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
道は、道内で看板が落下する事故が相次いでいることを受けて、3年に1度、看板設置の許可を更新する際に管理者らに義務付けている点検項目を増やす方向で検討を始めることになった。
道内では、平成27年2月に札幌市の中心部で飲食店の看板の部品が落下し、歩いていた女性が大けがをした事故があった以降も看板の落下が相次いでいて、今月10日には帯広市で大型看板が落下したほか、13日も同じ市内でビルの看板の一部がはがれ落ちているのが見つかった。
道は、看板の管理者らに点検などを求める通知を出して改めて注意を呼びかけているが、対策のいっそうの強化が必要だとして、3年に1度、看板設置の許可を更新する際に管理者らに義務づけている点検項目を増やす方向で検討を始めることになった。
具体的には、現在7つだけの点検項目を、18項目設けている札幌市を参考に増やすため、近く、専門家を交えた話し合いを行うことにしていて、落下事故がこれ以上起きないよう、早急に見直しを行いたいとしている。
出典
『看板落下相次ぎ道が点検見直しへ』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170414/5569461.html
(ブログ者コメント)
札幌市や帯広市の落下事例は本ブログで紹介スミ。
2017年4月13日17時29分に朝日新聞から、基準案の解説図付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
車の自動運転の実現に向け、無人の車が遠隔操作で公道を走行実験できることになった。
警察庁が13日、開発者が実験するための基準案を公表した。
▽一般の通行に支障がない時間や場所で実施する
▽事故が起きた場合の態勢を備える
▽実験車両であることを表示
といった内容になっている。
同庁は、14日から5月7日まで基準案に対する意見を募集。
5月中に正式に基準を定め、早ければ今夏にも開発者側の申請が始まる。
道路交通法は、車の走行には運転者が必要としている。
自動運転の実用化に向けた公道での実験も、現在は、免許を持った人が運転席に乗るなどの条件下で認められている。
一方、政府は東京五輪までに、無人の自動運転による移動サービス実現を目標に掲げ、開発者側も技術開発を進めている。
道路交通に関するジュネーブ条約の作業部会も、昨年3月、「車をコントロールできる人がいれば、車中にいるかどうかは問わない」との見解を示した。
このため警察庁は、どういう条件を備えれば公道での無人自動運転の実験が認められるか、専門家を交えて検討を重ねてきた。
基準案は、まず、無人車を遠隔で操作する人が運転者と同じ法的義務を負うと明示。
その上で、
▽無線通信システムが途絶えない場所で実施する
▽事前にテストコースなどで安全を確かめる
▽実験する地域の住民らにあらかじめ説明する
などの条件を課している。
不測の事態への対応も、開発者に求める。
緊急時に現場へ急行できる態勢の整備、賠償能力の確保、記録の保存などだ。
法的には、開発者側に道交法の道路使用許可を取らせることで、特例的に公道での無人自動運転を認める仕組みになっている。
【開発急ぐ自動車大手】
日本の自動車大手は、安全面への配慮から、米IT企業などに比べ、無人運転にはより慎重な姿勢をとってきた。
公道実験の基準が明確になれば、開発を積極的に進めやすくなる。
無人運転の研究をリードしてきた米グーグルとの間で共同研究を始めると昨年末に発表したホンダは、今回の基準案の整備について、「基本的に歓迎する」との立場だ。
最大手のトヨタ自動車は、無人運転についての開発計画を明らかにしていないが、今後は、各社の水面下での技術競争も激しくなりそうだ。
日産自動車もIT大手ディー・エヌ・エー(ⅮeNA)と組み、今年から国家戦略特区で無人運転の技術開発を始めることを明らかにしている。
【遠隔型の無人自動運転で公道実験をするための主な基準案】
◇開発者への要請
・遠隔操作をする人が運転者に課された法的な義務を負う
・使用する無線通信システムが途絶えない場所で実験する
・一般の通行に著しい支障を及ぼす場所・日時を避ける
・事前にテストコースなどで安全を確認
・実験車両であることを表示
・実験の内容などを地域住民に事前に広報
◇事故が起きた場合の備え
・現場に急行できるような態勢の整備
・システム不具合が原因の場合、適切な記録の保存
◇許可期間
・原則として最大6カ月
出典
『無人の自動運転車、公道実験解禁へ 警察庁が基準案公表』
http://www.asahi.com/articles/ASK4D5WGJK4DUTIL02Z.html
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
4月13日13時45分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察庁は13日、遠隔操作で走る自動運転車について、新たに定めた道路使用許可の審査基準を満たせば、公道での実証実験を許可することを明らかにした。
無人の車が公道を走るのは初めてとなる。
政府は、地域の人手不足や移動弱者を解消するため、東京五輪・パラリンピックが開催される2020年までに、運転手が乗車しない自動走行の実現を目標に掲げている。
警察が公道での実験を認めることで、実用化に向けた動きが加速しそうだ。
警察庁は審査基準の内容について、14日から来月7日まで国民から意見を募り、その結果を踏まえ正式決定する。
その後、各都道府県の公安委員会規則を改正し、今年夏には実験走行の申請が可能になる見通しで、最長6カ月間の実験を認める。
審査基準では、車を遠隔操作する人を「道路交通法上の運転者」と位置づけ、同法に課せられた義務を負うとした。
運転免許がなければ遠隔操作はできず、車内にも免許の写しを置くことを求めた。
その上で、遠隔操作する「操作者」には、緊急時に車両を停止させられることや、モニター画面などで通常の車の運転者と同程度に周囲の状況を把握できるようにすることも求めている。
車が制御不能になった場合などを想定し、あらかじめ安全対策を策定することも要求している。
また、1台ずつの申請が必要だが、1人の操作者が複数の車を遠隔操作することも認めた。
操作者は、複数のモニターを監視しながら同時に複数の車を走らせることが可能になる。
事故があった場合、操作者に過失があれば、道路交通法の責任を負う。
遠隔操作システムに不備があることが分かれば、一般車の事故と同様に、開発者に責任が及ぶ可能性がある。
警察庁は、「事故責任のあり方は、通常の事故の扱いと同じになる」と説明している。
審査にあたっては、実験走行する区間で警察官が同乗し、安全に遠隔操作できるか事前に確認する。
日本が加盟する道路交通に関するジュネーブ条約は、「車両には運転者がいなければならない」と定めている。
しかし、16年3月に開かれた国際連合欧州経済委員会の作業部会で、走行実験であれば無人車を認めるとの見解が示されたため、遠隔操作が可能になった。
【ことば「自動運転車」 】
カメラやセンサーで周囲の状況を把握し、人工知能などを駆使して、適切なアクセル、ハンドル、ブレーキの操作を行う。
日本政府の定義では、
▽自動化の度合いに応じ、3つの操作のうちどれかを自動化した「レベル1」
▽複数を行う「レベル2」
▽3つの操作を自動で行いながらも、必要な時は運転手が関与する「レベル3」
▽乗る人が運転に全く関与しない「レベル4」
がある。
警察庁は、今回の遠隔操作による公道実験は「レベル2」に当たると説明している。
日本政府は、2020年代に「レベル3」の実用化、20年代後半以降に「レベル4」の試用を目指す。
出典
『自動運転 遠隔操作公道実験へ基準 クリアなら警察庁許可』
http://mainichi.jp/articles/20170413/k00/00e/040/232000c
2017年4月13日10時16分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大規模なマラソン大会のコース近くに住んでいる人が開催日に心臓発作を起こした場合、別のエリアの人に比べて1カ月以内に死亡するリスクが13%以上高いとする研究結果を、米ハーバード大のチームが米医学誌に13日、発表した。
米国の11都市で2002~12年に開催された大会を調べた。
広範囲にわたる交通規制によって救急搬送時間が普段より長くなるため、初期治療が遅れて症状が悪化する可能性がある。
チームは、「心疾患の治療は一刻を争う。住民が素早く救命措置を受けられるよう、都市レベルでの対策が必要だ」と指摘。
大規模な交通規制が予想される20年の東京五輪でも、十分な備えが求められそうだ。
チームは、ニューヨークやボストン、ホノルルなど主要なマラソン大会のコース近くに住んでいて、当日に心筋梗塞や心不全を起こした65歳以上の患者約1000人を調査。
すると、1カ月以内の死亡率は他の地域や別の日の患者に比べて3%高く、統計的な分析では死亡リスクが13%超上昇していた。
救急車が病院に着くまでの時間は、交通規制で通常より平均4分半長くなっていた。
チームは、到着の遅れが初期治療の効果に影響したとみている。
日本のマラソン大会では、緊急時にコース内を救急車が通行できる措置が取られている場合がある。
ただ、実際にどのような影響が救急医療にあるかは、不明な点が多いのが現状だ。
米医学誌は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン。
【国士舘大の田中秀治教授(救急医学)の話】
マラソン大会の交通規制が救急医療に及ぼす影響を示した研究で興味深い。
米国は、大会時に広範囲に長時間、交通遮断してしまうため、こうした結果になったと考えられる。
日本の大会は、遮断を最低限にとどめたり部分的に通行させたりする工夫をしており、結果がそのまま当てはまることはなさそうだ。
ただ、建物が密集した大都市で長時間の交通規制を行う場合は起こり得ることなので、日本も同様の検証が必要かもしれない。
【九州大の永田高志助教(救急災害医学)の話】
マラソン大会でのランナーの心肺停止例は多く報告されているが、開催地の住民の救急医療に対する影響を、死亡率の増加という形で示した初の研究だ。
交通規制によって病院への到着が4分半も遅れる影響はかなり大きい。
調べれば、日本の大会でも同様の影響が出ているかもしれない。
2020年の東京五輪などに向けた一つの教訓として受け止め、大規模なイベント開催が地域社会に与える影響を考える機会にしてほしい。
(共同)
出典
『マラソン大会 コース沿い住民心臓発作死亡率高い 米調査』
http://mainichi.jp/articles/20170413/k00/00e/040/212000c
2017年4月14日7時0分に北海道新聞から、函館市の事例に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月13日19時9分にNHK北海道からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後2時半ごろ、函館市美原3、古書店「Bマーケット函館美原店」の外壁に取り付けられた看板の一部が落下、店から出てきた北斗市の自営業女性(56)に当たり、肩や手などに軽傷を負った。
駐車中の乗用車にもぶつかり、車体の一部がへこんだ。
函館地方気象台によると、函館市内は13日朝から風の強い状態が続いていて、午前10時すぎには25.2メートルの最大瞬間風速を観測したほか、事故があった時間帯には14メートルほどの「やや強い風」が吹いていたという。
警察は、強風にあおられて看板が外れて落下したとみて調べている。
警察などによると、看板はアクリル製のボックス型。
前面部分(縦約70cm、横約2m)が外れて落下した。
店の出入り口の上部に取り付けられていた。
同店によると、看板は20年ほど前に設置し、2015年に点検した際は異常は見つからなかったという。
出典
『強風の函館で看板落下し女性けが』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0389456.html
『函館 古本屋看板落下で女性けが』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170413/5565961.html
4月13日12時26分にNHK北海道からは、帯広市の事例について、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前8時50分ごろ、帯広市東4条南13丁目で、「ビルの看板が落下して道路にはみ出そうだ」と、通りかかった人から消防に通報があった。
警察や消防が駆けつけたところ、3階建てのビルの外側、高さ10mほどの場所に取り付けられていた、入居者の名前が書かれた看板の側面の板が一部、剥がれ落ちていた。
警察によると、剥がれ落ちたのは長さ2m、幅50cmほどの金属製の板で、けがをした人はいないという。
ビルの管理者によると、看板は20年ほど前に取り付けられたもので、今回の落下を受けて、看板全体を撤去することを決めたという。
帯広市では、今月10日に信用金庫の敷地に設置されていた高さ7mの大型看板が落下したばかりで、道は、看板の管理者に点検などを求める通知を出して注意を呼びかけている。
出典
『帯広で再び看板落下 けが人なし』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170413/5542921.html
2017年4月12日10時26分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2017年4月13日2時0分に神奈川新聞から、4月12日18時40分にJCC(テレビ朝日;スーパーJチャンネル)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
川崎市中原区の多摩川河川敷で今月1日、ジョギングなどをしていた男女約10人が化学物質が原因とみられるやけどを負っていたことがわかった。
国交省関東地方整備局京浜河川事務所(横浜市)は、当日雨が降っていたことにより、土中の石灰が溶けだしてアルカリ性のぬかるみができ、靴に染み込んだ可能性があるとみて、周囲約250mを立ち入り禁止にした。
同事務所によると、多摩川右岸の丸子橋上流500m付近の河川敷を通った人から、「足が痛くなり、病院で化学やけどと診断された」「河川敷に白いぬかるみがあった」などという連絡が複数寄せられた。
職員が確認したところ、地面の一部が白くなっていた。
現場近くでは、昨年10月から先月末まで堤防工事が行われていた。
工事車両が通ったことで、市のマラソンコースにもなっている道路が傷んだため、土と石灰を混ぜて復旧させた。
同事務所は、施工業者に事情を聞くなどして、詳しい原因を調べている。
出典
『河川敷ジョギング中にやけど、ぬかるみに石灰?』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170412-OYT1T50057.html
『多摩川・河川敷道路250メートルを立ち入り禁止に』
http://www.kanaloco.jp/article/244222
『河川敷・ランニング中やけど「石灰で真っ白…」』
(2017年4月24日 修正1 ;追記)
2017年4月20日20時28分にNHK首都圏から、舗装工事時に業者が材料を誤ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)
今月1日、川崎市中原区の多摩川の河川敷をジョギングしていて水たまりにはまったという男女3人から、「ぬれた足が炎症を起こした」と痛みを訴える連絡があった。
3人は、強い化学物質が皮膚に接触することで発症する「化学やけど」と診断され、いっしょに走っていた10人ほどのグループのほかのメンバーも同じ症状を訴えたと話しているという。
国交省が調べたところ、河川敷の舗装工事を担当した業者が舗装に使う資材として石灰と土を混ぜる際に材料を誤ったため石灰の量が多くなりすぎ、それが雨でしみ出して強いアルカリ性の水たまりが出来ていたことがわかったという。
国交省は、20日から舗装をやり直す対策工事を始めた。
工事は2週間ほどかかるという。
出典
『河川敷工事ミスで“化学やけど”』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170420/5768301.html
(ブログ者コメント)
国交省京浜河川事務所が記者発表した資料は下記。
原因については、報道以上のことは書かれていない。
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/keihin_00000106.html
2017年4月12日20時46分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前9時半ごろ、香川県善通寺市生野本町2の私立保育所「K子育てプラザ21」(園児126人)で、園庭のうんていで遊んでいた女児(3)が、木製外枠の狭くなっている部分に首を掛けた状態で宙づりになっているのに施設内にいた保育士が気付き、保育所の看護師が助け出した。
警察によると、一時は心肺停止状態だったが、病院に搬送後、自発呼吸が戻ったという。
保育所によると、当時は外遊びの時間中で、うんてい周辺では数人が遊んでいた。
うんていは、手でぶら下がれる鉄棒が高さ1m地点にあるが、その上部にも木枠があり、筋交いで固定されていた。
女児は、頭を内側に入れる形で筋交いに挟まっていたという。
当時、園庭で外遊びを見守っていた保育士は、別の場所で起こった園児同士のトラブルに対応しており、女児の近くに大人はいなかったという。
保育所を運営する社会福祉法人「K福祉センター」の片山理事長(75)は、「(保育士の)目が離れてしまった。安全をより徹底すればよかった」と話した。
出典
『遊具事故 首挟まり、女児一時心肺停止に 香川の保育所』
http://mainichi.jp/articles/20170413/k00/00m/040/079000c
4月13日7時21分に産経新聞westからも、同趣旨の記事が事故状況のイメージ図付きでネット配信されていた。
香川県善通寺市の保育施設「K子育てプラザ21」で雲梯に首が挟まった女児(3)が病院に搬送された事故で、女児が雲梯上部に水平方向に渡した柱などの間で首を挟んだ状態で宙づりになったとみられることが、警察への取材で12日、分かった。
女児は搬送時に心肺停止の状態だったが、自発呼吸を回復した。
保育施設などによると、雲梯は全体の高さが約140cmあり、首を挟んだ水平方向の柱までの高さは約100cmだった。
女児は午前9時20分ごろに遊び始め、約10分後に職員が異変に気づいて119番した。
警察によると、女児は雲梯の下部にある支柱を足場にしてよじ登り、水平方向の柱などの間で頭部を挟んだ状態で遊んでいるうちに足を踏み外した可能性が高いという。
警察は同日、現場の実況見分を実施。
当時の安全管理などについて関係者から事情を聴くなどして、詳しい原因を調べる。
保育施設の運営法人の片山理事長(75)は、「8日に入園式があり、保護者に安心してくださいと言ったのに申し訳ない。もっと安全を徹底していれば」と話した。
出典
『「もっと安全を徹底していれば」首を柱で挟み宙づり、3歳女児呼吸を回復…高さ100センチ、足踏み外す? 香川』
http://www.sankei.com/west/news/170413/wst1704130012-n1.html
4月13日付で朝日新聞(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
雲梯は、前日に入所したばかりの女児の妹(0)がいた0歳児クラスの前にあった。
事故直前、女児が妹の様子を見ようと近くのフェンスに上がっているのを、室内の保育士が注意していたという。
(ブログ者コメント)
朝日新聞のイメージ図によると、雲梯の2本の横木と筋交いの間に挟まれた三角形の空間に首を挟まれた模様。
こんな場所で・・・という感じ。
思いもしない場所で事故が起きることがある、その一例として紹介する。
(2018年1月28日 修正1 ;追記)
2018年1月25日10時23分に産経新聞westから、女児が死亡したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
意識不明となっていた女児が24日、低酸素脳症で死亡した。香川県警丸亀署が発表した。
女児と両親は、施設には隙間をふさぐなどの安全対策を講じる義務があったとして、昨年12月、施設側や担任の保育士らに対し、計約2億5千万円の損害賠償を求めて高松地裁に提訴した。
出典
『保育施設の雲梯事故で意識不明の4歳女児死亡 香川』
http://www.sankei.com/west/news/180125/wst1801250046-n1.html
(2018年3月2日 修正2 ;追記)
2018年2月28日14時5分に読売新聞から、園長が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月28日17時25分にNHK香川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
県警丸亀署は28日、女性園長(47)を業務上過失致死容疑で書類送検した。
園長は「うんてい」の手すりなどに女の子の頭がはさまる危険性を認識しておらず、保育士による見守りなどの事故防止措置を怠り、女児を死亡させた疑い。
警察のこれまでの調べで園長は、「自分の施設で起こった事故に対して責任を感じている」と話しているという。
出典
『園庭遊具に首挟まれ女児死亡、園長を書類送検』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180228-OYT1T50042.html
『保育所遊具事故 園長を書類送』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20180228/8030000490.html
2017年4月11日11時6分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
食中毒を引き起こす「ウェルシュ菌」をご存じですか?
この菌には熱に強いものがあり、作りおきしたカレーや煮物などを食べて発症するケースが多くみられます。
春にも食中毒が起きており、注意が必要です。
【熱に強い性質、煮物も注意】
3月8日夕方から翌朝にかけて、東京・世田谷の私立幼稚園の園児67人と教職員9人の計76人が、次々と下痢や腹痛、嘔吐の症状を訴えた。
複数の患者の便からウェルシュ菌が検出され、保健所は、8日昼の「年長組を送る会」で食べたカレーが原因と断定した。
カレーは、7日午前11時ごろから、教職員と園児が職員室で2つの大きな鍋を使って作り、そのままの状態で一晩、常温で保存。
食べる直前に再加熱したという。
ウェルシュ菌は、人や動物の腸管内や土壌、下水などに存在。
肉や魚、野菜などの食材にも付着し、体内に大量に取り込まれると食中毒を引き起こす場合がある。
日本食品衛生協会の栗田・技術参与によると、ウェルシュ菌による食中毒が起きやすいのは「カレーやシチューなど、とろみのある料理を大鍋で作った時」だという。
筑前煮や煮込みハンバーグなどでも起こる。
ウェルシュ菌の中には「芽胞(がほう)」という、殻のような状態になるものがある。
熱に強い芽胞は、100℃で60分間熱しても死滅しないとされる。
そのため、調理の際に煮沸してもウェルシュ菌が残り、その後増殖して食中毒を引き起こす可能性がある。
常温で保存し、温度が55℃程度まで下がってくると、芽胞から新しい芽が出て菌が増殖し始める。
特に43~45℃で急速に増える。
料理にとろみがついていたり、量が多かったりすると、温度はゆっくり下がるため、菌が増殖する時間も長くなる。
飲食店やイベントで大量に調理した時に食中毒が発生しやすく、2014年には京都市の業者が製造したキーマカレーの弁当を食べ、900人が食中毒症状を訴えた。
ウェルシュ菌による食中毒の症状は、腹痛や下痢など。
ほとんどの場合、発症後1~2日で回復するという。
ただ、病気などで免疫力が低下していると、まれに重症化することもある。
【常温放置せず冷蔵を】
厚生労働省へ報告があった2016年のウェルシュ菌による食中毒は31件。
患者数は計1411人にのぼる。
31件の事故を発生月別でみると、4月と5月に計7件、10月と11月に計9件が起きている。
細菌性の食中毒は一般的に夏に多いが、ウェルシュ菌は春や秋の発生が目立つ。
では、どうすれば防げるのか。
「一番の予防法は、調理後すぐに食べること」と栗田さんは言う。
家庭でも注意が必要だ。
カレーなどは一晩おくとおいしいとも言われるが、保存の仕方によっては、ウェルシュ菌が繁殖してしまう。
ポイントは、一度に作りすぎないこと。
作りおきする場合は、常温で長時間放置せず、容器に小分けにし、冷蔵庫や冷凍庫で10℃以下に冷やして保存する。
料理が早く冷めるよう、小分けする容器は底の浅いものがいい。
ウェルシュ菌は酸素が苦手な嫌気性菌のため、容器に移し替える際に料理を混ぜて空気に触れさせると、より効果的だという。
作りおきしたものを食べる際には、ムラなく加熱できるよう、鍋に移し替えた上でよくかき混ぜながら全体にしっかり火を通す。
ウェルシュ菌には熱に強い芽胞をつくるものもあるが、75℃で1分ほど加熱すれば死滅するものもある。
栗田さんは、「菌の数を少なくすることで食中毒の防止につながる」と話す。
出典
『「一晩寝かせたカレー」食中毒ご注意 ウェルシュ菌増殖』
http://www.asahi.com/articles/ASK463CMDK46UTFL002.html
2017年4月10日20時41分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長野県の志賀高原スキー場近くのクロスカントリーコースで、平成25年3月、圧雪車に巻き込まれて死亡した小学5年の男児の両親が、圧雪車の運転手らを雇用していたPホテル(東京)に約7400万円の損害賠償を求めた訴訟は、長野地裁で10日までに和解が成立した。
和解内容は明らかにしていない。
訴状によると、同年3月19日、コースを滑っていた男児=当時(11)=が圧雪車を追い抜こうとした際、後部の回転部分に巻き込まれた。
原告側は、部活動でコースを使うと知りながら、ホテル側が誘導員配置などの注意義務を果たさなかったと主張していた。
圧雪車の男性運転手と作業統括の男性は、26年10月、業務上過失致死罪で略式起訴された。
同ホテルは、「亡くなった方のご冥福を祈るとともに、再発防止に努める」としている。
出典
『小5死亡圧雪車事故で和解 ●●●●ホテルと両親』
http://www.sankei.com/affairs/news/170410/afr1704100025-n1.html
※事故当時の状況については、2013年3月20日付で日本経済新聞から、下記趣旨の
記事がネット配信されていた。
19日午後1時35分ごろ、長野県山ノ内町の志賀高原・一の瀬ダイヤモンドスキー場近くで、クロスカントリースキーをしていた同町立東小5年の男児(11)が作業中の圧雪車の後部ローターに巻き込まれ、間もなく死亡が確認された。
警察は、安全確認が不十分だった疑いがあるとみて、圧雪車の男性運転手(34)から事情を聴いている。
同小によると、男児を含む1~6年生計22人に外部の男性コーチ1人、保護者1人が付き添い、クロスカントリーコースで部活動中だった。
この日から春休みで、午後から練習をしていたという。
現場ではクロスカントリーの大会のため、圧雪車がコースを整備していた。
天候は晴れだった。
警察によると、ローターは車体後部に取り付けられた横長の部品で、回転しながら雪面を平らにならす仕組み。
出典
『圧雪車に巻き込まれ小5男子死亡 長野・志賀高原、スキー中に』
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG19051_Z10C13A3CC1000/
2017年4月10日20時42分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月10日22時11分に読売新聞から、4月12日付で朝日新聞ちば首都圏版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後0時15分ごろ、千葉県浦安市舞浜の東京ディズニーリゾートの一角にある貸しホール「舞浜アンフィシアター」で男性が作業中に落下したと、消防に通報があった。
警察などによると、落下したのは東京・世田谷区に住むパフォーマーのYさん(男性、38歳)で、病院に運ばれたが、死亡した。
これまでの調べで、当時、劇場では、Yさんが高さ16mの天井からワイヤーでつり下げられた状態で下におりるスピードを調整する点検作業が行われていて、10mくらいの高さから落下したという。
警察によると、ワイヤーは出演者が天井から舞台に降りたり、空中遊泳したりする際に使うもので、複数の関係者が舞台の演出装置を操作し、ワイヤーを上げ下げする速度を確認していたという。
劇場は、現在、大手広告代理店の関連会社が、今後予定されている公演のために借りていて、当時、公演に向けた準備が行われていたという。
警察は、安全管理に問題がなかったかなど、当時の状況を調べている。
Yさんはパフォーマーが所属する会社を経営しており、世界的に知られるパフォーマンス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」のショーに参加するなど、国内外で活躍するパフォーマーとして知られていた。
出典
『TDR劇場 機器点検中に転落死』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1086065071.htm
『TDR内ホール、宙吊りで点検中10m転落死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170410-OYT1T50056.html?from=ycont_top_txt


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。