2016年8月26日20時36分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岡山県内で多発する用水路などへの転落事故を防止しようと、26日、岡山市北区の県運転免許センターで「第2回用水路等転落事故防止対策検討会議」が開かれた。
県や県警、自治体の担当者ら約100人が参加し、事故の発生状況を踏まえた効果的な安全対策について検討。
県の調査で、過去3年間に用水路への転落による死者が79人に上ることが明らかにされた。
県は、平成25~27年の用水路転落事故に関する調査を、県内の各消防局に依頼。
その結果、3年間で出動件数は1143件で、死者は79人に上った。
死者の約7割が65歳以上の高齢者で、50歳以上が約9割を占めることが明らかになった。
死者の約7割が徒歩で、事故通報の時間別では、「午前6時~午後6時」の明るい時間帯が約8割を占めることも報告された。
県によると、今年1~6月の県内各消防局の用水路転落関係の出動件数は199件で、死者は17人。
県は、「過去3年間の半年の平均件数と同程度の結果。現時点では啓発が浸透していない可能性がある」とした。
県警は、今年2月の第1回会議で、把握している用水路の危険箇所は421カ所(対策済み172カ所)と報告。
だが、同会議後、さらに調査した結果、6月末現在の危険箇所は533カ所(対策済み243カ所)に上るとした。
また、県警が把握している県内の用水路転落死亡事故(6月末現在)は2件(前年同期比1件減)であることなどを説明。
警察のまとめでは、歩行者の事故が計上されないためとみられる。
県は、今後、用水路などへの転落事故を未然に防ぐためのガイドラインの策定を目指しており、「(ガイドラインができることで)事後から事前への対策転換が図られ、用水路への転落防止が期待できる」と話している。
出典
『3年間で79人が用水路で“転落死”の異様…それも8割が明るい時間帯 岡山県調査』
http://www.sankei.com/west/news/160826/wst1608260088-n1.html
9月1日12時32分にNHK岡山からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
岡山県内で去年までの3年間に用水路などに転落して死亡した人は79人にのぼることが、県が行った初めての調査で明らかになった。
この数は、これまで警察が把握してきた自転車やバイクを運転中の転落事故の2倍以上。
この調査は、岡山県が県内の消防を通じて初めて行ったもので、歩行中や運転中に用水路などに転落して救急車が出動した件数は、去年までの3年間で1143件にのぼり、平均すると1日に1件以上になる。
このうち、死亡した人の数は79人で、3週間の入院が必要と見込まれる「重症」の患者も137人いた。
用水路などへの転落事故をめぐっては、警察が自転車やバイクによる事故については統計をとっていて、3年間で31人が死亡しているが、歩行者を含めると、その2倍以上が死亡している実態が浮き彫りになった。
また、死亡した人のうち7割近くが65歳以上の高齢者で、午前6時から午後6時までの日中の通報が8割近くを占めているという。
県によると、ことし6月までの半年間でも、17人が用水路などに転落して死亡したということで、県では、関係機関から情報を集めて危険な場所の分析を進め、本格的な対策に向けて検討を進めることにしている
出典
『用水路転落死 3年で79人』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/4025258481.html?t=1472767945759
(ブログ者コメント)
岡山県で用水路転落事故が多いという記事は、これまでに何件か掲載しているが、今回はその続報。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。