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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2016826531分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

戦時中に投下され、私有地から見つかった不発弾。

撤去時の防護壁や警備の費用を払うのは国か、自治体か、それとも土地所有者か――。

 

大阪市から負担を求められた所有者が、支払いを不服として裁判を起こしている。

「戦争の遺物」ながら、責任の所在を明確に定めた法律はなく、自治体ごとに対応が分かれているのが現状だ。

 

「すぐに用意できる金額ではなく、頭が真っ白になった」。

大阪市浪速区の不動産管理業の男性(58)が所有する土地から米国製1トン爆弾が見つかったのは、昨年3月。

作業は自衛隊が実施したが、万一に備える防護壁の設置費など、576万円を市から求められた。

 

速やかな撤去のため、いったん支払ったが、今年4月に市に返還を求めて、大阪地裁に提訴した。

「今後、負担を求められて困る市民が出ないよう、適切な司法判断を待ちたい」

 

裁判で、市は争う姿勢だ。

民法の「土地の所有権は土地の上下におよぶ」との規定をもとに、これまでも土地所有者側に負担を求めてきた。

市によると、これまで異を唱えられたケースはないという。

 

一方、今回の訴訟を機に、市は、「国の責任」についても問う方針だ。

吉村市長は記者会見で、「不発弾の処理は、本来は、国が負担すべきだ」と発言。

7月、国に訴訟の当事者として参加するよう促す「訴訟告知」の手続きをとった。

国は、「方針は決まっていない」としている。

 

費用負担のあり方は、各地で異なる。

私有地から見つかった不発弾の処理実績がある自治体を取材したところ、東京都品川区や浜松市、宮崎市は自治体が負担。

神戸市や大阪府八尾市は、大阪市と同様、土地所有者側が払っていた。

 

国の立場はどうか。

不発弾について国は、「戦後処理の一環」と責任を認めつつ、「住民の安全確保の観点から、自治体にも責任がある」(内閣府)との考え方だ。

自治体が負担した場合は、5割を特別交付税で支援する。

だが、土地所有者が負担する場合は、国による支援の仕組みがない。

 

交付税とは別に、費用の半分を援助する交付金制度もある。

東京都東久留米市で不発弾が見つかったことを機に、1973年にできた。

事前に地中の磁気探査をし、埋没した不発弾を処理する場合に利用できる。

 

だが近年は、活用する自治体がほとんどない。

調査をせず偶然出てきた不発弾は対象外であることなどが原因とみられ、利用は毎年1~3件。

昨年度の予算5100万円のうち、支出はわずか1%、60万円だった。

 

例外は、激戦地となった沖縄県だ。

74年に那覇市で旧日本軍の不発弾が爆発、38人が死傷したことを契機に、75年から、国が実質、全額を負担。

迅速に処理を進める必要性が高いとして、特別な措置が取られている。

 

昨年度の沖縄の処理件数は575件、計20トンで、全国の半数近くを占める。

県の推計によると、いまも2000トンの不発弾が残る。

 

今年6月中旬、石垣市登野城の市街地にある畑では、業者が専用の探査棒で地表をなぞって、地中に不発弾がないかを調べていた。

所有者の元公務員、上原さん(男性、65歳)は、この畑も含め、3700m2の探査を県に依頼した。

大阪市の対応について、「国どうしの戦争で落ちたもの。市民が費用を出すなんて信じられない」と話した。

 

15年ほど前から探査の現場管理をしてきた石垣市の建設コンサル会社員(55)も首をかしげた。

「出る時は集中する。費用が出せないので埋め戻します、と言われたら市はどうするんでしょう」

 

戦後補償問題に詳しい内藤光博・専修大教授(憲法学)は、不発弾処理についてルールが定まっていない点について、「戦争被害は国民が等しく耐え忍ばなければならないという『戦争被害受忍論』をもとに、国が戦争責任という視点をあいまいにしてきたことが背景にある」と批判。

その上で、「不発弾は、今も危険性がある。『過去の政府による戦争政策の結果』と片付けず、国がすべて費用を負担するべきだ」としている。

 

出典

不発弾処理費、誰が出す? 請求された地主「頭真っ白」

http://digital.asahi.com/articles/ASJ816V75J81PTIL027.html?rm=698 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

○折も折、この報道と相前後して825129分に読売新聞から、浜松市でまた不発弾が見つかったと報じられていた。

825日付で朝日新聞静岡版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

浜松市とJR東海は、24日、同市中区南伊場町のJR東海浜松工場で不発弾が見つかったと発表した。

 

JR東海によると工場は建て替え中で、工事業者が23日午前に、雨水をためる設備を造るために地中を磁気調査した結果、深さ約4mの地中で不発弾らしきものが見つかり、関係機関に連絡した上で、掘り起こしたという。 

 

不発弾は直径約41cm、長さ約1m50cm、重さ約860kgで、太平洋戦争時の米軍の16インチ艦砲弾とみられるという。

 

浜松工場内では、過去にも米軍艦砲射撃の不発弾が見つかっている。

2013年の2月と11月には、遠州灘海岸まで運んで爆破処理した。

 

出典

浜松のJR工場で信管付き不発弾米軍艦砲弾か

http://www.yomiuri.co.jp/national/20160825-OYT1T50039.html

 

 

○同工場では2012年にも不発弾が発見されている。

その状況などは下記記事参照。 

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2365/

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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