2019年5月9日11時34分にmBS NEWSから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前10時すぎ、大津市大萱の交差点で、直進してきた軽乗用車が右折しようとした乗用車と衝突した後、信号待ちをしていた園児13人と保育士3人の列に突っ込んだ。
この事故で2歳のIちゃん(男児)とHちゃん(女児)が死亡、2歳の男の子が意識不明の重体で、ほかの園児らも重軽傷を負った。
警察によると、乗用車を運転していたS容疑者(女性、52歳)が「前を見ていなかった」という趣旨の供述をし、軽乗用車を運転していた女性(62)は「右折してきた車を左に避けようとした」などと話しているということで、62歳の女性は8日夜、釈放された。
過失の程度が低いと判断されたとみられる。
警察は、軽乗用車に設置されていたドライブレコーダーを解析するなどし、事故の原因を調べている。
出典
『大津市園児2人死亡事故 右折車の女「前を見ていなかった」と供述』
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20190509/GE000000000000027681.shtml
5月10日12時1分にmBS NEWSからは、対向車を確認しないまま前の車に続いて右折したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を起こした車のドライブレコーダーを解析したところ、事故当時、現場には右折を待つ車の列ができていて、乗用車を運転していたS容疑者(52)が前の車に続いて右折していた。
「右折車がずっと続いていた。その列が続いていて直進車とぶつかった」(目撃者)
警察は、S容疑者が対向車を確認せずに前にいた車に付いていく形で右折しようとしたとみて調べている。
出典
『衝突直前、前の車に続くように右折 大津・園児死傷事故』
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20190510/GE000000000000027694.shtml
5月9日22時16分に産経新聞westからは、現場は混雑する交差点として知られていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故が発生した大津市大萱の周辺住民によると、現場の県道交差点は、見通しがいいものの、滋賀県第2の都市である草津市方面に向かう右折車が多く、「よく混雑している交差点」として知られていた。
「右折できる時間が短いので、焦って曲がろうとする車が多い印象がある」。
事故後、近隣住民の男性(68)は現場について、こう語った。
近くの無職の女性(81)は、琵琶湖沿いの直線道路のため、「眺めも良く、直進車のスピードが出がちだ」と説明する。
滋賀県警によると、この交差点では過去5年間に、人身事故はなかったものの、物損事故は13件あった。
このうち追突事故は6件、直進車と右折車の事故は3件発生している。
事故対策のため、滋賀県は車道に減速帯を表示。
県道路保全室の担当者は、「現場は交通量が多く、渋滞も発生する。車のスピードも速いため、危険箇所として対策を講じていた」としており、事故を受けて新たな交差点対策を検討中という。
交通事故総合分析センター(東京)によると、平成29年に起きた人身事故47万2165件の約4割が交差点内の事故。
このうち約3割が右折事故だった。
同センターの担当者は、「右折は、歩行者や対向車など、多くの危険に同時に注意を向けなければならず、非常に高度な作業。ちょっとした油断で安全確認を怠ると重大事故につながることがある」と指摘している。
出典
『大津事故 現場の交差点は渋滞多発、右折に焦り』
https://www.sankei.com/west/news/190509/wst1905090034-n1.html
5月10日14時30分にFNN PRIME(めざましテレビ)からは、事故現場の後追い取材では右折できるまで8分かかったなど、下記趣旨の記事が複数の図解付きでネット配信されていた。
右折車と直進車の事故による死亡率は、正面衝突、追越追抜事故に次ぐ3位。
どういうタイミングで起きやすいのか?
元千葉県警交通事故捜査官の熊谷宗徳氏は、「事故は、黄信号から赤信号に変わるタイミングに発生することが多い。お互いに“止まるだろう、譲ってくれるだろう”という気持ちがあるのだろう」と話す。
実は、信号機が「ある」交差点の方が右折車の事故が起こりやすいという統計もある。
取材班は、東京都内で最も右折車の事故が多いという板橋区の熊野町交差点を走行してみた。
ここは山手通りと川越街道が交わる場所だ。
取材班の車が交差点に差しかかっても、対向車が直進なのか左折なのかギリギリまでわからない。
交通量は非常に多く、交通整理をされる警察官の姿もあった。
この交差点で起きた年間19件の人身事故のうち14件が右折時に起きていて、信号の変わり目で、無理な右折による事故が多発しているという。(一般社団法人「日本損害保険協会」HPより)
大津市で車が保育園児の列に突っ込む事故が起きた交差点でも、似た状況があった。
事故があった丁字路に差しかかると、信号が青にもかかわらず、右折レーンには20台、100m程の列ができている。
対向する直進車両の数が多く、右折車がなかなか先に進めない。
信号を曲がりきるまでに8分かかった。
事故が起きた大津市の交差点も、東京・板橋区の熊野町交差点も、右折待ちの列が長く、少しでも直進車の間隔が空くと、車の隙間を縫うようにして車が右折していた。
中でも危険なのが、後追い右折だ。
前の車が右折できても、自分が右折できるタイミングだとは限らない。
では、交差点の入り口に止まった車が右折し終わるまでに、どのくらいかかるのか?
都内の交差点で測ってみると、車が右折するのに要する時間は約6秒。
一方で、時速50kmで直進する車が6秒間に進む距離は、およそ84m。
対向車が離れていると思っていても、あっという間に近づいてくるのだ。
右折の矢印でも、警戒が必要だ。
信号の矢印が点灯している間は対向車線は赤になり、右折できる時間となるが、熊谷氏は「絶対に対向車が止まってから右折するべき」と話す。
矢印が点灯する限られた時間内に曲がろうと焦ったり、油断することが事故を生みやすいという。
このように、右折する際には多くの安全確認が必要だ。
対向車の動きだけでなく、歩行者やバイクの動きなど、確認すべきことはたくさんある。
熊谷氏は「安全だと思える状況がなければ右折はしてはいけない」と話す。
今回の事故で問われるガードレールの設置基準について、国交省は、「車の速度が速い箇所」や「歩行者の交通量が多い箇所」を中心に設置しているとする。
また、滋賀県大津市の道路を管理する道路課は、「ここ数年、人身事故が無かったことと直線で見通しがよかったことから、ガードレールは設置されていなかった」としている。
出典
『滋賀大津市の事故を二度と起こさないために “右折事故危険地帯”にみた危険性
と対策』
https://www.fnn.jp/posts/00045190HDK
(2/2へ続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。