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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202010112038分に読売新聞から、下記趣旨の記事が現場写真と解説図付きでネット配信されていた。

 

昨年の台風19号で岩手県内では3人の犠牲者が出て、うち2人は車を運転中に道路の陥没箇所に転落して亡くなった。

 

釜石市が公表した報告書によると、同市内の道路陥没は、大雨で地中の浸透水の量が限界に達したのが原因だった。

 

台風19号上陸から12日で1年。

雨が収まった後も目に見えないところで道路に異常が出る恐れがあり、専門家は警鐘を鳴らしている。

 

釜石市鵜住居町を通る市道「箱崎半島線」が昨年10月13日に陥没した。

車を走らせていた同市の高橋さん(男性、当時68歳)が転落し、翌月死亡した。

 

大河原正文・岩手大准教授(地盤工学)が現地調査などを行い、検証報告書をまとめ、市が9月に公表した。

 

報告書によると、陥没は、路面下の盛り土が崩壊したことで発生。

路面が長さ約20メートル、幅約12メートル崩れ、約2600立方メートルの土砂が流出した。

大型ダンプにして約520台分に上る。

 

崩壊の引き金となったのは、地中を流れる浸透水だ。

 

釜石市では13日午前0~1時に55・5ミリの降水量を観測し、雨のピークを迎えた。

 

この時はまだ、水が斜面の内部をゆっくり流れていたが、半日以上たち、雨がやんでいた13日夕から夜にかけて「排水能力を超える浸透水が流入し、盛り土の荷重バランスが崩れ、一気に崩壊した」と指摘した。

 

市道を管理する市建設部の菊池部長は、「台風が去り、いったんホッとしていた。台風後も警戒が必要だと痛感した」と振り返る。

 

市や委託業者は、雨のピークの前に1回、台風が過ぎ去った後も3回、路面の状態をパトロールしたが、異常は認められなかった。

 

菊池部長は、「せめて、木が倒れていたり水があふれていたりといった兆候があれば、気付けたかもしれない」と、対応の難しさを悔やむ。

 

市道は東日本大震災後、内陸部に建設され、2017年に供用が始まった道路。

 

盛り土の構造は「指針に準拠して設計されており問題ない」と結論づけ、施工不良などの人為的なミスはなかったとした。

 

現在も通行止めが続き、復旧のめどはたっていない。

 

台風19号では、田野畑村松前沢の村道でも陥没が起き、岩泉町の穂高さん(当時71歳)が、運転する軽トラックごと転落して死亡した。

 

釜石市の佐須地区や宮古市の重茂半島でも道路陥没が起きた。

 

斎藤徳美・岩手大名誉教授(地域防災学)は、「行政機関や住民は、雨が収まっても斜面や路面の崩壊が起きうると認識すべきだ」と指摘する。

 

大河原准教授は報告書で、浸透水の排水方法や盛り土の補強といったハード面に加え、浸透水の状況を計測するシステムの構築などを提言した。

 

市は今後、市道の災害復旧工事で対策を講じることが可能かどうか、国と協議する方針だ。

 

https://www.yomiuri.co.jp/national/20201011-OYT1T50144/ 

 

 

※以下は事故当時の状況などを伝える報道。

 

201911161525分 毎日新聞)

 

高橋さんは同市鵜住居町で「H電気工事」の社長を務めていた。

 

台風19号の豪雨が小康状態になった先月13日午後9時前、根浜地区の自宅兼会社から約2キロ離れた事業所にとめた車が災害復旧工事車両の妨げになると考え、移動させるために妻(69)と車で向かった。

 

高橋さんも寄付をして建設された釜石鵜住居復興スタジアムでのラグビー・ワールドカップの試合は中止になったが、テレビは日本戦を映し出していた。

長女(43)は「スコットランドを逆転し、ハーフタイムだった」と記憶する。

 

直後、長女の携帯に連絡が入った。

「レスキュー車と救急車を呼んでくれ」。

高さ510メートルの市道の穴に落ちたという。

 

長女の夫(43)が向かったが、高橋さんは頭に大けがをしながら、土砂崩れを警戒して妻の手を引き、ボンネットに避難していた。

 

病院で「俺はだめかもしれないがみっちゃんだけは助けてくれ」と妻を気遣った。

一時は回復に向かったように見えたが、7日に転院先の病院で亡くなった。

 

釜石市と大槌町の配電事業や、東北6県の岩盤掘削などを手掛けてきた。

4歳から高校生までの6人の孫と従業員約15人を愛した。

 

1995年のチリ地震津波後に高台に引っ越し、震災では家族全員が無事だった。

国道と根浜、箱崎の両地区を結ぶ道路のがれきを、重機でいち早く撤去。

地元自治会長の前川さんは「命を守ってくれた恩人だ」と感謝を惜しまない。

 

10日の告別式には、式場の寺院に向かう道路が渋滞し、数え切れないくらいの人が訪れたという。

 

https://mainichi.jp/articles/20191116/k00/00m/040/081000c 

 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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