2017年12月21日0時53分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後6時25分ごろ、群馬県藤岡市の県立藤岡中央高校のグラウンドで、陸上部だった3年生の男子生徒(17)が投げた陸上競技用のハンマーが、サッカー部の2年生のOさん(17)の頭に当たった。
同校の男性教諭(27)が119番通報した。
警察によると、Oさんは同県高崎市内の病院に搬送されたが、午後8時過ぎ、死亡した。
警察によると、ハンマーの鉄球は重さ約4kg、直径約10cm。
Oさんは、サッカー部の練習用具の後片付け中だった。
ハンマーを投げた生徒は、隣接したハンマー投げの練習場で練習をしていた。
ハンマーは約48m飛び、両練習場の境界付近でOさんに当たったとみられる。
練習場には、誤って危険な方角にハンマーが飛ぶのを防ぐ防護ネットが設置されていたという。
出典
『投げたハンマー当たり死亡 サッカー部の高2男子』
https://mainichi.jp/articles/20171221/k00/00m/040/100000c
12月21日1時2分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ハンマーを投げた男子生徒は元陸上競技部員で、後輩を指導していたという。
出典
『陸上競技用のハンマー、頭を直撃…高2男子死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171220-OYT1T50083.html
12月22日8時41分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ハンマー投げ練習場には、3年生の男子生徒(17)のほか、陸上競技部の後輩の女子生徒2人がいた。
投げる前に3人は、声を出して周囲に注意を呼びかけたり、前方の安全を確認したりした。
しかし、約48m離れたサッカー場北側のゴールポスト前にOさんがいたことに気付かなかったという。
男子生徒が投げた女子用のハンマーは左にそれ、Oさんの頭部を直撃した。
事故が起きた時、陸上競技部の顧問は近くにいなかった。
部員たちに練習を終えるよう指示し、学校を離れた後だった。
同校では、ハンマー投げ練習場とサッカー場が隣接しているため、同時に使う際は安全を考慮し、サッカー部は練習場から離れた南側の半分だけを使うようにしていた。
Oさんは、北側に転がったボールを拾おうとしていたとみられる。
日本陸上競技連盟は「安全対策ガイドライン」などをつくり、種目ごとの対策を示している。
投てきの練習については、
〈1〉他の部活動等と時間帯や練習場を分ける
〈2〉投げる前に大声で知らせる
などを挙げている。
一方、県教育委員会は、これまで投てき種目に関する指針などを定めていない。
◇投てき種目の主な安全対策
▽他の部活動や種目などと、時間帯や練習場を分ける
▽十分な広さと、360°の安全を確保する
▽投げる前に、大声で「投げます」などと知らせる。
周囲の安全が全て確認できてから投げる
▽周囲の人は、投てき物が落下するまで目を離さない
※日本陸上競技連盟の指針・ガイドブックをもとに作成
出典
『陸上部顧問が帰宅後に発生、校長「責任を痛感」』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171222-OYT1T50010.html?from=ycont_top_txt
12月22日付で朝日新聞群馬全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同校は21日、記者会見を開き、事故の状況などを説明した。
同校などによると、事故があった20日は、陸上競技部、サッカー部ともに、事故があった午後6時半ごろで部活を終了する予定だった。
陸上部の顧問の女性教師が練習を終えるように指示し、グラウンドを立ち去った直後だった。
同校3年の男子生徒が後輩の指導のために投げたといい、顧問は報告を受けて現場に駆け付けたという。
警察によると、周囲の安全を確認する役目についていた女子部員2人は、投げられたハンマーが何かにぶつかる音で、Oさんが倒れているのに気付いたという。
ハンマーは、防護用のネットの中から投げられたが、本来、落とすべき区域より左側のサッカーゴールのほうに落ちた可能性がある。
日本陸上競技連盟が作成した「陸上競技安全対策ガイドブック」には、ハンマーが落ちる場所はコーンなどで区切って周囲から分かりやすくする必要があると記載されているが、同校では仕切りや目印は置いていなかった。
12月22日17時46分にNHK群馬からは、県教委が部活の安全対策確認通知を出したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受けて、県教委は22日付けで、県立高校や各市町村の教育委員会に対して、部活動などでの安全対策がきちんと行われているかどうか確認するよう求める通知を出した。
この中で、県教委は、部活動や体育の授業で安全対策がきちんと行われているかどうか改めて確認することや、万一、事故が起きたときに備えて、救急処置を的確に行える態勢を整備することなどを求めている。
出典
『ハンマー死亡事故で県教委が通知』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20171222/1060000754.html
(ブログ者コメント)
日テレの夕方ワイドショー「ニュースエブリー」では、女子用のハンマーは軽いため、男子が投げると、たとえば女子で50mなら70mとか飛ぶ・・・などと解説されていた。
また、近所の人だろうか、サッカー練習場と近いので見ていて危ないなあと思っていたと言っていた。
(2018年2月16日 修正1 ;追記)
2018年2月16日付で上毛新聞から、サッカー部の生徒らは事故前から危険性を認識していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故原因や再発防止策を考える県教委の検証委員会の初会合が15日、同校で開かれた。
生徒や教員は事故前からハンマーの危険性を認識していたことが明らかにされた。
県教委によると、同校では過去にハンマーがサッカーのゴールポストの網を突き破ったことがあり、陸上部、サッカー部の顧問教諭と生徒が危険性を認識していたことが報告された。
事故時に投てき練習中だったことを「知らなかった」と答えたサッカー部員がいたことも明らかになった。
出典
『危険性を以前から認識 ハンマー投げ事故で検証委員会 初会合』
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/33817
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。