2017年12月22日0時33分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者安全調査委員会(消費者事故調)は21日、発電時の熱を給湯などに利用する家庭用コージェネレーション(熱電併給)システムの「エネファーム」や「エコウィル」から出る低い周波数の運転音が、不眠や頭痛などの健康被害を引き起こす可能性があるとの報告書をまとめ、公表した。
今後、さらなる普及が見込まれることから、運転音の改善や消費者への周知を進めるよう、経産省などに提言した。
同システムは、エネルギー効率を高めるため、政府が普及を推進し、2030年までに530万台の設置を目指している。
メーカー各社が手がけ、今年3月までの累計販売台数は計35万台。
燃料電池を利用する製品をエネファーム、ガスエンジンを利用する製品をエコウィルと総称している。
消費者庁には、09年以降、隣家や自宅に設置された製品の運転音による健康被害の訴えが73件あった。
事故調は、このうち8件(9人)について現地調査を実施。
200ヘルツ以下の音の聞こえ方や体調への影響を調べたところ、5件(6人)で関連が認められた。
影響には個人差が大きく、頭痛や吐き気など重い症状の人がいる一方、同居人に異変がないケースもあった。
報告書では、症状の軽減策についても検証。
不快と感じる音波に対し、逆の波形の音を発生させて相殺する装置の利用や、特殊な遮音パネルの設置などが有効としている。
出典
『消費者事故調 熱電併給の運転音、低周波で健康被害も』
https://mainichi.jp/articles/20171222/k00/00m/040/072000c
12月21日23時45分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者事故調は21日、ガスを使って電気と湯を供給する「エネファーム」「エコウィル」などの家庭用コージェネレーション(熱電併給)設備の運転音と不眠やめまいといった健康被害との関連性について、「否定できない」とする調査報告書を公表した。
エネファームはガスの化学反応(燃料電池)で、エコウィルはガスをエンジンで燃やして、それぞれ電気を作る仕組み。
事故調によると、エネファームは約20万台、エコウィルは約14万台が販売されている。
消費者庁や事故調には、健康被害を訴える相談が9月までの8年間で73件寄せられていた。
うち、協力が得られた住宅8件で、音の測定や聞き取りをする現地調査をした。
設備以外の音を極力排除した状態で調べるなどした結果、エネファームで2件、エコウィルで3件は、「断定できないが、被害者が認識できるレベルの運転音が部屋に伝わるなどしていた」として、一定の関連性があると指摘した。
出典
『エネファームなどの健康被害「否定できない」 不眠、めまい…消費者事故調が
報告書』
http://www.sankei.com/life/news/171221/lif1712210036-n1.html
12月21日16時27分に時事通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
調査結果を受け、事故調は、ガス会社やメーカーに運転音量や特定周波数の低減を要請。
運転により症状が発生する可能性があることを消費者に周知することも求めた。
環境省によると、低周波音は100ヘルツ以下を指し、エンジン音や滝の音などに多く含まれる。
低周波音が大きくなると、不快感で眠れないなどの不調を訴える人が出るという。
出典
『「不眠や頭痛に影響も」=エネファームなどの運転音-消費者事故調』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017122100914&g=soc
12月21日20時2分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
自宅や隣家に設置されたシステムの影響で不眠や耳鳴りを訴える8件(9人)について調べた。
その結果、5件(6人)で、運転を止めると症状が改善したり不快感がなくなったりしたという。
こうしたケースがみられたため、事故調は、運転音と症状との関連性を「否定できない」として、可能性を認めた。
出典
『家庭用熱電併給システム、不眠に影響の可能性 消費者庁』
https://www.asahi.com/articles/ASKDN6FLPKDNUTIL054.html
(ブログ者コメント)
エネファームの低周波騒音問題については、過去にも情報を紹介スミ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。