2018年11月19日20時28分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本県立熊本西高校(熊本市西区)で、同校2年の男子野球部員(16)が、練習試合中に打席で投手が投げた硬球を頭部付近に受け、搬送先の病院で亡くなる事故があった。
同校は19日の全校集会で事故について説明。生徒らが黙禱した。
日本高校野球連盟によると、統計が残る1974年以降、公式戦や練習試合の死球で亡くなったケースは、今回が3件目。
熊本県警によると、部員は18日午後1時40分ごろ、同校グラウンドで県内の高校と練習試合中に打者として打席に入り、相手投手が投げた球が左側頭部付近に当たった。
倒れてから間もなく意識を失って病院に運ばれたが、19日午前9時35分ごろに亡くなった。
CT検査などの結果、死因は外傷性くも膜下出血。
明らかな外傷はなく、球が当たった詳しい場所や、直撃したかヘルメット上から当たったかは不明という。
同校によると、練習試合には野球部の部長や監督が立ち会っていた。
部員は、日本高野連が定めた規格を満たした両耳を覆うヘルメットをかぶり、右打席に立っていた。
高めに来た球をよけようとした際に当たったとみられるという。
松野教頭は、「安全上の問題はなかったと認識している」と述べた。
同校野球部は、秋の熊本県大会で準優勝。
初出場の九州大会で8強入りした。
この部員もベンチ入りしており、県高野連は同校を来春の選抜高校野球大会の「21世紀枠」に推薦していた。
試合中に頭部付近に死球を受けて死亡した事例は、極めてまれだ。
日本高野連によると、1974年以降で死球で亡くなった事例は今回が3件目だが、他の2件は胸と背中に当たったもので、頭部付近への死球では初めてという。
担当者は、「正式な報告を待って具体的な対応策を考えたい」としている。
日本野球機構の説明では、プロ野球でも頭部死球による死亡事例はない。
米メジャーリーグでは、米スポーツ専門局ESPNのサイトによると、1920年に頭部に死球を受けた打者が死亡したケースがある。
安全性を保証する「SGマーク」を手がける一般財団法人「製品安全協会」は、野球用ヘルメットでは時速108kmの硬球を使って衝撃の吸収度をテストし、高野連の規格を満たす条件の一つになっている。
40年以上前に定めた基準で、担当者は、「ヘルメットをかぶった死球で今回のような事故に発展したことはない」という。
出典
『頭に投球が直撃、死亡事故は異例 ヘルメットは着用』
https://www.asahi.com/articles/ASLCM5CHPLCMTLVB017.html
11月19日19時26分に熊本放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本西高校で野球の試合中に、デッドボールを受けた選手が死亡した。
耳の後ろにボールが当たったという。
死亡したのは、熊本西高校硬式野球部の2年生篠田さん(16)。
篠田さんは18日の練習試合で打席に立ち、デッドボールを受けた。
「篠田さんは、ピッチャーが投げたボールが頭に当たったあと、痛いと言葉を発し、その場に倒れたということです」(記者)
そのまま意識を無くした篠田さんは、外傷性くも膜下出血のため、運ばれた病院で19日朝になって死亡した。
ボールが当たったのは、ヘルメットで守られていない「耳の後ろ」だった。
「後頭部には大脳、その下に小脳、さらにその下に延髄がある。
延髄には呼吸中枢があるため、人間の生命維持にはとても重要な器官がある。
硬式ボールはとても硬く、エネルギーも何トンという力が頭にかかるのは間違いないが、当たり場所や当たった角度によっても、死に影響することは十分にあります」
(熊本回生会病院・鬼木泰成スポーツドクター)
・・・・・
出典
『デッドボールで野球部員が死亡』
http://rkk.jp/news/index.php?id=NS003201811191926370111
11月19日12時59分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
篠田さんはヘルメットをかぶっていた。
ボールをよけようとしたが、ヘルメットをかすめて左側頭部付近に当たったという。
出典
『頭部付近に死球、高2死亡…21世紀枠の推薦校』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181119-OYT1T50057.html
11月20日11時37分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察の発表などによると、18日午後1時40分頃、篠田さんは県内の他校との試合で代打で右打席に入り、左側頭部付近に相手投手が投げた硬球が当たった。
篠田さんは「痛い」と叫んで倒れ、そのまま意識を失った。
顧問や保護者らが心臓マッサージを行った後、病院に搬送したが、19日午前9時半頃に死亡した。
同高によると、篠田さんがかぶっていたヘルメットの左側の耳当ての端にボールが当たったような痕が線状(約1cm)で残っていた。
ヘルメットと頭部の境目付近にボールが当たったとみられるという。
出典
『ヘルメットと頭部の境目に死球か…野球部員死亡』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181119-OYT1T50104.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。