2012年12月3日12時47分に中日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
名古屋市中区栄3の飲食店「G」で2日深夜、アルバイト店員の女性(28)が約40分間、業務用エレベーターに上半身を挟まれた事故で、女性は病院に搬送されたが、3日午前6時35分、死亡が確認された。
警察などによると、エレベーターは新日本リフト製。
1~3階の店舗内で食品などを運ぶ業務用で、運搬部のかごは高さ70cm、幅60cm、奥行き60cm。床から80cmほどのところに開口部がある。
ドアは手動で上下に開閉するタイプ。
女性は、扉が開いたままのかご内にうつぶせの状態で、上の扉とかごの間に首から胸を挟まれていた。
清掃中に、かごが急に上昇したとみられ、警察は、業務上過失致死の疑いで調べている。
警察によると、女性は2年ほど前から勤務。
店では、店員らは無線で連絡を取り合い、女性副店長が女性から「エレベーターの掃除入ります」との連絡を受けていた。
約10分後、副店長が「新規のお客さんが来たのでこっちに来て」と呼び掛けたが応答がないため、1階南東にある作業室を見にきたところ、女性がエレベーターに挟まれていた。
消防署員らが、事故で開かなくなったドアをこじ開ける際などに使う機材でエレベーターの扉を開け、女性を引き出した。
新日本リフトによると、エレベーターは2005年5月から販売開始。
エレベーターは扉が開いていれば、かごを動かす電源が入らない仕組みになっているため、同社の担当者は「かごが動いたということは電源が入ったから。その理由は分からない」と話している。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012120390121212.html
(ブログ者コメント)
かごの内部が汚れていたり内部に異物があった場合、なんの不安も感じずにかごの中に身体や手を入れるだろう。
しかし元電源を切らない限り、このような事故が再び起きる可能性がある。
この点、今回の事故は、ブログ者がたびたびコメントしている「動機械を修理清掃する時は元電源カット」という注意点を、違った角度から教えてくれたものだ。
(2014年12月7日 修正1 ;追記)
2014年12月3日10時6分に読売新聞から、女性が身を乗り出した際に誤ってエレベーター脇にあるスイッチに触れてしまったらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月2日10時16分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省の社会資本整備審議会昇降機等事故調査部会は2日、事故原因などの調査報告書を公表した。
エレベーターのかごは通常、扉が開いていると動かない。
搬入口の横枠には、ドア開閉のスイッチと、かご昇降のボタンが表裏の位置関係でついていた。
報告書では、女性従業員が身を乗り出した時に横枠をつかみ、その際、エレベーター脇にあるスイッチに誤って手が触れたため、「扉が閉まっている」との電気信号が制御機器に流れ、さらに、かごを動かすボタンにも触ってしまい、扉が開いたままかごが動いた可能性が考えられる」と指摘した。
今後については、扉が開いた状態でスイッチが入った場合には、異常を感知する構造にするなどの対策を検討すべきだとした。
同種のエレベーターには届け出義務がなく、国交省が設置状況の調査を進めている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141203-OYT1T50032.html
http://www.asahi.com/articles/ASGCZ76RJGCZUTIL01P.html
12月2日21時42分に産経新聞からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、女性が1階でかごを清掃中、身を乗り出した際に扉の枠にあるスイッチに誤って接触。扉が閉まったとする信号が送られ、さらに1~3階のいずれかでエレベーターを移動させるボタンが押されたため、かごが上昇したとみられる。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/141202/afr1412020028-n1.html
(ブログ者コメント)
エレベーターを移動させるボタンを押したのは、挟まれた女性だったのか?それとも別の人だったのか?報告書で確認しようと思ったが、報告書は見つからなかった。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。